筑豊ラーメン
2007年 01月 05日

細麺,お好みで替え玉と紅ショウガがあるのが,北部九州エリアのラーメンの特徴ですが,こちらは,特性の黒ごまダレがスープの表面を覆っており,この豚トロラーメンは,かなりこってり系です。豚トロの焼き豚は,箸でちぎれます。

元祖長浜では,雰囲気も味の内で,店に入れば,壁際に屈強な男衆がずらっと並んでおり,彼らに注文するのは面の堅さだけ。追加の替え玉はありますが,基本はワン・プライス,ワンタイプ。但し,全ての博多ラーメンが替え玉前提のこういうラーメンではありません。紅ショウガがないところは見たことがありませんが,細麺をのぞけば,余所から来た方には,熊本ラーメンとの判別は,難しいでしょう。実際は,全然違うのですが。特にトンコツスープの苦手な方には,仕込んでいる中途の厨房を一嗅ぎすれば,同じ倒れそうな獣の匂い系スープであることにはかわりありません。
今時は,事業所の排水処理問題で摘発されると思いますが,かつては,こだわり親父のパフォーマンスで,「目標の味に達していないスープ」を店の前の排水溝にぶちまける人がいました。「俺の求めているのはこんな味ではない」という意図かどうかは分かりませんが,豚骨ラーメン好きでも勘弁してというような臭いが辺りに立ちこめておりました。焼酎ゲロに塗れると,しばらくどんな美味しい焼酎も臭いが鼻について飲めなくなる,あれと一緒です。
さて,勢いで食べていた学生時代と違って,替え玉追加によるスープとのバランスが崩れるというのが,気になるような年齢になってしまった私ですが,ここのラーメンは,替え玉によって崩れるスープのバランスの劣化は最小限です。この,スープよく考えてあります。元祖長浜では,味が薄くなると,ポットに入れた味の濃いスープを加えるようになっているお店もありますが,こちらのラーメンはそのまま,2〜3玉程度なら,最初のおいしさのまま,食べきれます。
あー,美味かった。

こちらの方のアブラボテの南限個体群をかなり圧迫しているはずです。この連中は,ただでさえ,数が限られる淡水性二枚貝を産卵床にするわけで,餌などのリソースが競合するよりも,影響は,深刻だと思います。
アブラボテのアクアリウムを毎日見ていたことがありましたが,産卵床であるドブガイの周りに,一匹のオスがテリトリーを張り,他のオスや魚を寄せ付けません。ドブガイを長期間飼育するのはとても難しく,死ねば圧倒的な量の肉が腐る有機物爆弾としてアクアリウムは死滅しますので,産卵,孵化まではとても無理でしたが,見ていて飽きませんでした。
アーティクルに何の関係もないですが,とりあえず,私が認めた本家北部九州系のラーメンの南限ということで・・・・いや〜,苦しい,苦しい。
追記ー現在,話題のドキュメンタリー映画「ダーウィンの悪夢」が,食材のための移入種が,最悪の結果を引き起こして,人の生活まで破壊した話をやっております。
移入種問題の複雑なところは,農業やかつての水産業においては,生産物そのものが有用な,あるいは利用可能な外来生物であり,それを導入することで一次産業そのものが成立しているからと云うことがあります。
もちろん,カンボジアから入れたカボチャや,南米産のトマトが畑を抜け出して,その当たりの人を頭からぱりぱり食ったりすることはないのは誰にでも分かります。でも,場合によって,今の資本主義&グローバリゼーション=「資本主義先進国だけが利益を得るための価値観による流布と支配」と結びついた「工場」における工業生産と何ら変わらない農業や林業においては,それと同じことをやっているに等しい事態が引き起こされると云うことです。
アブラボテがタイリクパラタナゴにより危機にさらされるのは,次元が違う話だと誰でも言えるでしょうけれど,現地の生態系を破壊する所行は,舞台装置さえ揃えば,全く無関係とは云えない話だと思います。
食い意地の張ったの話の後で,自分に水をぶっかけるような矛盾に満ちた話。
かと思いました。(そんなものがあるかどうか知りませんが)(笑)
お箸でちぎれる焼き豚はよいなあ。
お箸でちぎれる厚切り焼豚。食べたくなりました。
つけ麺のような食べ方も面白い。
九州ラーメンとという看板をみかけますが、じつは「ない」ときいて
目からウロコです。
それも良いかも。

今教えている学生さん達も,一緒に酒屋にはいると,島美人のラベルを見ると,熱い物がこみ上げるので,他のにしましょうといいます。こうなると美味しいから出回っている銘柄も形無しです。