酒屋のチャコちゃん

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本日は幼なじみと恩師に焼酎を送りました。こちらで評判が良くレアなものもありましたが,味を確認していないものは送らないことにしております。Cat and free climbingでご紹介した,オーナーシェフのレストラン近くの酒屋さん。感じの良い老婦人が店主です。彼女の人柄でしょう,結構,市内では手に入りにくいお酒も置いてあります。焼酎の総合専門店のような鉄壁の酒屋も近くに2件有るのですが,私はこちらを贔屓にしております。いろいろ教えてくださいます。
 さて,件のレストランの娘娘(ニャンニャン)は,我が家のチコベェと同じ毛並みの雌猫ですが,こちらのチャコちゃんも,ひょっとして同じ姉妹で別々に拾われたのではないかというような紋様。
 三岳は,普通に美味しい,屋久島の焼酎。最近プレミアムがついて,島でも午前中に酒屋から消えてしまうという状況ですが,普通に美味しい(繰り返しちゃった。それって褒め言葉だな),毎日飲むとか考えるとこういう焼酎かなと思います。沙羅は古酒ブレンドの,飲みやすい黒糖酒(砂糖黍の焼酎)。ちょっと媚びた瓶をしてますが,何か仕掛けをしないと手にしてもらえないほど,黒糖酒も種類が豊富です。


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写真撮りたいと申し上げたら,喜んで写ってくれました。酒屋の猫らしく,おっとり動かず,お客さんの相手をしてくれます。チコには酒屋猫,無理だなぁ。
 お使いものの定番,黒伊佐錦,伊佐美,島美人。これは,本日の画ですが,お店は,まだ,お正月モードでした。


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こちらでの,酒税を加えた市販価格。許可を得て撮影しております。地方により,運送費とか保管費とかかかり,値が上がっていくわけですが,もちろん,中間マージンや小売店として手に入れるためのプラスαの分と云うことになります。プレミアムであんまり乖離しているのは,焼酎という文化にとって良いかどうか。
 特に特別な銘柄はありませんが,一番左の元老員は,東京で,「森伊蔵」とともに評判になってしまった「魔王」と同じ酒造の手によるもの。「魔王」もまぁ普通に美味しいのですが,プレミアムのあの値段に見合ったレベルのお酒ではありません。そもそも,プレミアムとはそういうものですが。もちろん,かの酒造は,20年以上も前に「子鹿」という評価の高い大衆ブランドを出していたところの流れです。不味いはずはありません。「大魔王」という,類似品もありますので,ご注意を。
 最近のトレンドは,黄麹など用いられる麹黴の多様性とアントシアニンを含む健康食品としての紫芋の使用,瓶での熟成などですが,普通に美味しい焼酎は沢山あります。



本日,半日で,指導中の卒論生,二人のデータ解析のめどが立ちました。私としては,データをいじくり廻さないで,シンプルな方向で結果が出た方です。重回帰一発でこれだけ出るのは,衛星画像から拾い読める説明変数の数が沢山確保できなかったことにもよりますが,一方で,学生さんが頑張って,十分なデータサイズがあったということと,最初の調査デザインが,何とか及第点だったということかと思います。
 よく,データ取ってから相談に来る人がいるけれど,それは,どうしようもない場合が多いようです。個人的には,多変量統計など必須の解析デザインまでちゃんと決めてデータを取ることを教えないのは,教官サイドを思えばちょっと問題があると考えています。もっとも,t検定しか教官も知らずそのまま学生にやらせているわけではあるまいにという,卒論が目につきすぎるのでありますが,私にはよく分からりません。
 最近の発表は,ポスターによるプレゼンになっているようなので,スライド講演の後のようなつるし上げ的な攻撃は,学生さんは余り食らわないようです。その分,新制大学だと激しいディスカッションに,マスターレベルでも全く曝されていません(それは,昔からか)。一発パカンとやると直ぐに落ち込むので,連合大学院の学生さん相手に,昔の胸ぐらつかみ合いのディスカッションなど無理です。ハリネズミのような武闘派が減るのはよいかも知れませんが,それになるための努力を惜しまぬ精神まで衰退していないと良いと思います。かつては,学会発表などよりも,身内のゼミの方がよほど恐ろしかったのですが。
 外野のつっこみでいつも生態学徒の天敵となる生理系,遺伝系の先生相手には,究極要因と至近要因の区別を教えること一般的な生態学研究における寄与率のスタンダードなレベルと取り扱いについて,誤解を解かねば,話が進まなかったりする場合があるので,その当たりも指導。
 私にとっては大いに疑問のあるT・クラットンブロックの,教科書にも載っているグラフを出汁に使わせて貰ったりします。アカシカにおいてより優位な雌が男の子を産む傾向があるという,シカの研究者どころか,哺乳類屋は全員が知っているあのネーチャーに載ったグラフであります。

Letters to Nature
Nature 308, 358 - 360 (22 March 1984); doi:10.1038/308358a0

Maternal dominance, breeding success and birth sex ratios in red deer

T. H. Clutton-Brock, S. D. Albon & F. E. Guinness

Large Animal Research Group, Department of Zoology, University of Cambridge, Cambridge CB2 3EJ, UK

That female vertebrates who are able to invest more than average in their offspring should produce male-biased sex ratios was first suggested by Trivers and Willard1 who reasoned that the breeding success of males is more variable than that of females and so may be more strongly influenced by parental investment. Their evidence for a positive association between maternal condition and birth sex ratios was unconvincing2,3 and no subsequent studies have produced conclusive evidence supporting their hypothesis4,8. We show here that, in polygynous red deer (Cervus elaphus), dominant mothers produce significantly more sons than subordinates and that maternal rank has a greater effect on the breeding success of males than females.


 原著では,仔の性比は親の年齢や体重とは相関しない,雌の地位のみと相関すると云うことですが,ひとつ気になることがあります。エイジング自体の話ではありませんが,交尾開始して妊娠するまでの経過月数が遅くなるほど,出産性比がオスバイアスになるという人間のデータを最近某ブログで見つけたのです。直接的には何ら関係ないけれど,受精のタイミングが遅くなることがなんらかの性決定に影響すると云うことは,今までどの哺乳類でも誰も考えたことがありませんでした。哺乳類の性選択システムは膜翅目の昆虫のように,精子を転がしてやるかやらないかで有無側が簡単に変えられるものではありませんので,確率的には1:1をそんなに逸脱しないはずです。アルマジロのように生まれる子供が必ず一卵性4つ子というのもあって,その場合,もちろん一腹だけの性比では偏りますが,複数のサンプルを取れば仔の性比はおおよそ1:1から大きく外れないことになっています。ただ,ヒトの場合,1:1から大きく乖離しないものの,間違いなく生まれる子の性はオス(男)に偏る傾向があります。雄性に関与するY遺伝子を持った精子の生理的特性などが,効いていると云うことのようですが,要因は単純でない分,膣内のPHなど様々なものが絡み合って,僅かずつ寄与することで複雑であると思われます。女性側が絶頂に達しないと体内PHがY精子に有利にならないなど,週刊誌のリサイクルネタにありますが,そういった要因を何十も積み重ねて,産む子の性をコントロールするという話は30年以上も前から存在します。
 で,ともかく,遅く妊娠する方がオスが生まれやすいとことなら,件のT・クラットンブロックの話,交尾や受精タイミングなど影響を受ける可能性のある哺乳類で,雌の地位だけでちょっと説明しすぎではないかという気がしております。
 件の有名な表の相関関係ですら,寄与率は20%未満。すなわち相関があることは統計的に証明されていますが,統計量をそのまま読み取れば,仔の性比は残り80%は雌の地位以外のファクターにより決定されていると云うことなのですから。

 かつて,有機無農薬野菜を売ることを生業とする方が,我がC_C家の子の性比が3:0で偏っているのは,食生活に問題がある証拠で,自分の家庭は1:1だと宣ったことがあった。性比の統計学的意味が理解されていないが,その場で,反論する元気もなかった。分析化学出身の人間であるにもかかわらず(実際「だから」だという私は偏見を持っている),生命科学や統計学の知識は皆無でした。で,科学的にいろいろ考えて,マ○ロビオティックをやっているという話が続きました。適正な食生活をしていると,この性比が1:1になる確立は100%だということでないと,あれほど偉そうに威張れないと思います。何も知らないと,楽です。

 件の論文は,性比を偏らせるメカニズムについてはノーアイデアでした。この論文を読んだ先輩が,非生態学系の教授のゼミでこの論文を紹介して,何か性比に画依拠する生理的メカニズムについて言及してもらえないかとは梨をむけたら,「ばかもん,哺乳類でそんなことがあるものか!」と一括されて,ディスカッションどころか,相手にしてもらえなかったという笑い話もあります。へへへ,クラットンブロックです,ネイチャーですって言っても,全く通用しない相手もおいでで,今考えると,それこそが正しい科学者の対応かも知れません。もちろん,当時も今も,どの哺乳類学者も性比をコントロールするどのようなメカニズムにも言及しておりません。究極要因=オスの子を産んだ方が,地位が高い雌が大きく育てられることの出来る子供を産めるので,有利である。なぜならば,一夫多妻制の大きな雄シカの総取りとなるシカでは,オスは体が小さいと繁殖成功度は限りなく0に近くなるから,という究極要因が走りすぎたという反省は私の内部では必要かなと思っています。

 私が知るチコベェタイプの紋様の猫の性比は,1:2で,もちろん,例え,サンプル数を増やして100サンプルを見て,性比に偏りがあったとしてもメカニズム,至近要因に言及できなければ紋様との関係が出ることはありません。
Commented by nekologysince2004 at 2007-01-06 22:25
酒屋の看板娘のチャコちゃん。
なかなかとよい雰囲気をかもしだしていますね。
西の地方じゃないかもしれないけど「おおきに〜」とか
「おいでやす〜」とか、そんな言葉をかけてくれそな気がします。
魔王はこちらの地方だけかもしれませんが扱っているお店がすくなく
値段もそこそこします。ロック一杯900円ぐらいでしょうか。
Commented by Lilywhites at 2007-01-06 22:37
凄い数の焼酎銘柄ですね~♪ いいな~オイシイ食べ物&お酒の連発で...もし、そちらに私が生活していたとしたらかなり太りそうです(笑) 大魔王、魔王の更に上位にあたるグレードかと思ってしまいますよね、気おつけます。 
Commented by jinsei-rarara at 2007-01-07 00:28
こんばんはー。
ハイ、チャコちゃんいいですね~!
男前だなあ・・と思いながら・・・男前っていいですよね!!
憧れてます!!
お酒はサッパリ飲めないし分かりませんが、こうズラズラ並んであると
撮りたくなりますね。笑
ちこべえ・・今年もよろしくお願いします!!ニャオン!!
Commented by complex_cat at 2007-01-07 10:11
nekologysince2004さん,魔王は質の良い標準的な焼酎が県外に出たということかと思います。一番大きかったのは,ネーミングの勝利ですね。
Commented by complex_cat at 2007-01-07 10:17
Lilywhitesさん,一度お試しいただいた,真性黒糖酒(砂糖黍のみが原料)故に「黒糖酒」と名乗れず(戦後,砂糖黍が不足したときにコメも原料に含まれているものを「黒糖酒」だと,決めてしまったため),ラム酒扱いになっている「ルリカケス」ですが,その上のグレードが「キングラム」と言います。「大魔王」は,こちらでも,不味いとは言われませんが,人気はあまり聞いたことがありません。魔王の向こうを張ったネーミングが嫌われたかも知れません。
Commented by complex_cat at 2007-01-07 10:22
jinsei-rararaさん,あたち,女の子なんですぅ。カメラが下手だから,男の子みたいに撮られちゃったんですぅ。
 と怒られそうです。口元黒いんで,下から撮ると,ちょっと印象変わりました。
 こちらの酒屋さんは,どこもあざとい値札付けていないので,撮影を確認すると,皆さん,撮って良いよと仰います。
 酒瓶は,新幹線のホーム下の焼酎のショットバーのものが結構圧巻です。
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by complex_cat | 2007-01-06 20:45 | Year of the Cat | Trackback | Comments(6)

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