ノーファインダーでMF

誤解がないように書くのは難しいのですが，多くの場合，意図通りのところにピントを合わせるには，MFもAFもどっこいどっこいです。しかし，一眼レフのファインダーは，視野のどの部分にもMFでピントを合わせられるのが一つの利点です。でも，これは，見えの良い光学ファインダーを持った一眼レフでは，楽しみでさえ有りますが，キスデジのように，ファインダーにコストをかけていないAFでバンバン取るようなカメラでは博打に近いです。それも，望遠系ならまだピントの山は掴みやすいのですが，広角では，一定の距離を詰めても大変です。
　で，キスデジでは，X-700のファインダースクリーンを入れて，合焦信号が使えるマウントアダプターを使ってヤシコンZeissのMFレンズを填めて，これでなんとかしております。合焦信号を使うとスプリットのずれがないことも，おおまかにチェックできて，安心します。
　で，MFレンズを使いながら，フォーカスポイントをチコの鼻の辺りに持ってきました。コサイン誤差を防ぐにはそれしかないのですが，ノーファインダーでヘリコイドを廻して，音で合焦させることが出来ました。純正のAFレンズを使いこなされている人には，それでなんなのと思われるでしょうけれど，撮影のオプションが増えるのはありがたいことです。暗かったり，AFが苦手なシーンは私の撮影でも多いのです。
　かつての多彩なバリエーションのまま，Zeissレンズが使える現行一眼システムは存在しません。自分の資産は大したことはありませんが，それでもほとんどのヤシコンZeissを無改造で使えるのはEOS系のフランジバックが最短のカメラだけです。ZFマウントのためのニコンのデジイチや，αの３本のZeissのためにSonyのαデジを手に入れたくなる欲求もあるのです。K10Dなどもとても気になっています。どれもEOS系に比べると，中級機までファインダーは圧倒的に良くできていますから。
　しかし，最新設計のズームレンズでは撮ることができない画をたたき出す資産として生かしたくなるレンズを使える内は，このままEOSを使うことになるのでしょう。
　昨晩は，さすがのチコも，寒くて，深夜は一歩も外に出ませんでした。
　朝，強力な霜が降りてました。
Canon EOS Kiss D N, Carl Zeiss Distagon 2.8/25 T*