Diva in Castlesー「ルネッサンス」以後の歌姫達1
2007年 01月 13日
さすがのYouTubeでも,ほとんど見つかりませんが,後期の佳曲「めざめーOpening out」の一部が見つかりました。ファンから,全部見せてくれーという悲鳴が聞こえてきます。彼らの過去の動画は,超レアです。
Anny Haslamについては,ソロになってからのRenaissance時代の名曲,Carpet of the Sunを唱っているところなども見つかったので,こちらの方も御紹介しておきましょう。このDVDは知らなかったのですが,何とかして手に入れたいものです。ファンとしては,海賊動画の流用は避けたいものですが,オリジナルを持っていないと気が済まない私は,「伝導・布教活動」や購入契機といたしますので,どうかご容赦下さい。
アメリカではYouTubeのダウンロードに30分ぐらいかかるのが標準らしく,これ以上画像最密度は上がらないでしょうから,ファンにとっての商品的価値はそんなにないと思っておりますし,ファン以外はこれをわざわざダウンロードして自前のものとはしないでしょう。関係ありませんが,Apple TVは日本では,どうだろうかと思います。
「運命の切り札-“Turn of the Cards”」,「シェラザード夜話-“Sheherazade and Other Stories”」,「お伽噺-“Novella”」の中の曲とか「燃える灰-“Ashs are burning”」とか,傑作アルバムには名曲も多いのですが,そのあたりも,ちらほらアップされております。名曲が多く,特に“Ashs are burning”は,全曲聴けるようです。
私の世代の生物系大学院生,B型と,谷山浩子ファンとRenaissanceファンが異常に多いという法則が・・・な,ことどうでもいいか。
彼らに代表されるクラシカル・プログレ(シンフォ・ロックとは違う)渋谷陽一氏がやや,理解に苦しむ分野の音楽という感じで良く紹介されていました。
「どれ聴いてもモノトーンのお城が出てくるイメージ,何で受ける人がいるのか,個人的には良く分かりませんが・・・ルネッサンス,めざめ・・・」なんて紹介をよくFMでやってました。当時(1970年代末)のファン投票による彼のプログレッシブ・ベスト20,Renaissanceはこの曲で20位に入っていました。
尤もThe Beatlesなども含まれていていました。渋谷氏がここのリスナーらしいと苦笑していましたが,まぁ,“I am a Walrus”とか“A Day in the Life”とか前衛的であって且つポップという彼らにしかやれない「プログレ曲」かも知れませんね。
80年代後半には「プログレ」という言葉には,あまりにも大きなものを内包させすぎて,逆にバンドを定義する言葉ではなくなっていました。商品名としての先鋭さが無くなり,ビッグネームが足かせになっちゃたわけです。TOYOTAカローラとかに近いものがあります。「プログレ」の言葉通り,時代に先行して進化するには,巨大になりすぎた,そんな感じです。
さて,なんだったか。そうです。お城です。お城。ゴシック建築度が高いかどうかは別にして,このバンドの血脈はお城がキーワードです(今,決めた)。もちろん天守閣はありませんし,大奥も腰元も出てきません。Renaissanceは,「シェラザード夜話」で,タージマハール風のお城も再現しちゃいました。「運命の切り札」はイングランド風です。「燃える灰」は,やっぱりアッシャー家のような強大な建築物が消えゆく美学を感じます。全方位「お城度」高いです。
「お城度」9ぐらいか。
では,「お城度」で私のようなファンがこの後継としてはまり込んでしまうバンドを読み解いてみましょう。ついでに,今回は,何でも無節操に取り込んでいながら,色気だけはほとんどない当ブログで,美女大会に徹すると決めたのでした。
さて,時間軸は進んでおりません。本来はこちらが,オリジナル・ルネッサンス。その歌姫であるJane Relfを先にご紹介。Annyたちとは別物で,彼らより先に活動していました。バンド名にも登録商標があるということにメンバーが誰も気づかず。Anny達が使ってしまったために,‘Renaissance’のバンド名を名乗れなくなってしまいまったということで,その後バンド名,Illusionを名乗ります。このIllusionの名で出した二枚のアルバムは,私の持つブリティッシュプログレの中でも,絶対に外せない二枚です。2001年の最復活アルバムも良いのですが,時代を考えると,やっぱりあの頃が良いなぁ。
ちなみに,彼女のお兄さんが,道半ばで亡くなったKeith Relfで,あの Eric Clapton,Jeff Beck, Jimmy Page,のギター三英傑が次々と在籍した伝説のヤードバーズのメンバー中,ただ一人,歌もあまり上手くない,目立たぬメンバーでしたが,解散後他の三人にはない音楽を指向していました。まぁ,ヤードバーズ自体が,ジャズロックやグラムロックなどの成分が入ってましたけど。
しかし,道半ばで倒れた彼が「全く新しい音楽」を目指した頃から,その種は同時発生的に育っていったのです。
あまりお城はイメージしません。教会っぽいイメージも弱い。舞踏会もない。中世的な香りを意味するRenaissanceのイメージとは異なり,もう少しポップです。まさしく,Keith Relfの指向した方向性なのでしょう。
「お城度」1

その後,プログレッシブ・ロックやクラシカル・プログレという呼び名は,商業的にはあまり使われなくなってしまいました。
私は,ゴシック(メタル)ロックというカテゴリーに彼らを入れ込むのは,彼らの音楽性の広さや持っているサウンドの多様性から云うとぴんと来ません(実際そういう扱いのサイトがあり,かなり驚きました)。まぁ,ジャンルのカテゴライズなどどうでも良いのですが,まごうことなく,クラシカルプログレの進化型継承者としてのニッチェも確保をしていたことは明らかです。RPG(ロールプレインゲーム)のバックサウンドにでも使うような音に終始するなら,そう呼ぶしかないと思いますが,かなり違います。ブリティッシュの香りも,アコースティックの香りも格調高い。その世界を馬鹿にする気はありませんが,Enyaのお姉さんのMoya Brennanの居るバンドであるClanadとかアイリッシュ・ロックの香りもします。
お城度,少し入ります。CD評で,「これは,なんだ? Renaissanceか?!いや違う!」なんて興奮して書いた人も居ました。私は,継承者だと思いましたが,もっとポップに進化したサウンドだと思いました。Anny好きですけど,多彩な表現力はこの,All About EveのJulianne Reganの方が高いものを持っております。お城から出ても彼女なら大丈夫。ちなみに,武闘派?劇場型プログレの元締め,einnontiさんのお話では,一時期はプログレッシブ界のマドンナ的存在とのことでした。コケティッシュだもんなぁ。
さて,曲によっては,中世の場所でお城に向かったりするPVが出てきます。
「お城度」6
Renaissanceが事実上,活動休止以後,本当はAnny HaslamでRenaissance,2000年に再結成して,ライブアルバムなども出していたのですが,さすがにこのCDで聴いた彼女の声には,声量,安定感とも衰えを感じました。Anny Haslamのソロアルバムは別にして,バンドとしては新しい名曲やコンセプトアルバムの傑作はずっと生まれていません。過去の資産でやっているという感じは否めません。

dailymotionは,エキサイトでは埋め込み不可なのでリンクのみです。もちろん,お城じゃないけど,お城のような巨大なお屋敷が出てきます。「お城度」,高いです。

Within Temptationは,シンフォメタルなどと一言では言い表せないなかなか奥の深いバンドだということは直ぐに気がつきました。プログレッシブ界屈指のアーティスト,David Gilmoreに発掘された我が愛するKate Bush,彼女の後期の名曲“Running up that Hill”のカバーの入った,三曲のみのCCDは,プレミアム着いちゃって,17,000円以上のタグがついているようです。Sharon den Adelとこのバントが醸し出すリリシズムは,確かに芝居がかったハリウッド映画音楽の匂いを感じさせるものがあります,しかし,他のその系統のバンドと比べると,やはり芸風が広いように感じます。まぁ,この通りの美女なので,その点,何でも理屈を付けようという気になります。でも,数多の格闘家を生んだオランダ国の女性,相当長身ではないかと想像しましたが,メンバー並んでみると,そうでもない。ギタリストが2mぐらい有るのか?
十字架,祭壇,そのまんまのゴシック建築のお城!
総合で「お城度」9.5
現在は,何でもプログレを着ける商法自体が新しいニーズの開拓には意味をなさなくなったと言えそうです。メジャーなミュージック・シーンでは,まるで,お墓の中の曲のような扱いです。というわけで,今のカテゴライズでは,このバンドは,ゴシック・ロックとされてしまうのですが,まぁしょうがないか。ライブなど見ると,観客は「サバト」の参加者っぽいメタルのノリそのものですし。デス声も大サービス。でも,変化せざるを得ないかも知れません。

やはりオランダのご贔屓になってしまったバンド,Epica。そのSimone Simonsは,ゴシメタ系トップクラスの赤毛の美女。唱うは,あまりにも有名な“Cats”からの“Memory”。
ゴシック・メタル,シンフォ・メタルはドイツ語圏やオランダなどを中心に百花繚乱状態みたいで,バンドの音楽性高いです。荘厳と云うには,やや過剰すぎるオーケストレーションとデス声がいくつかの曲ではお約束なのですが,クラシック・ミュージックのトレーニングを受けている人も少なくないようですし。ハイトーンのクラシカルな歌唱法っぽい女性ボーカルが多いというのもあるでしょう。で,このようなアン・プラグドで歌ったりすると,もちろんうっとりするなんてことは普通ですな。
この演奏からは,分かりませんが,別の劇場的舞台劇的な響きがやはりあります。デス声入っているし。
類似のバンドでは,お約束のサウンド展開がちょっとくどいですが,Leaves Eyesは,インカ系,古代文明系のエッセンスが入っていてお城でなくて神殿ですな。
RPG系には,必須か。よし,わかったぞ,相対的なニッチェ評価軸に,「神殿系」か「お城系」かの,因子分析をやれば,面白いかも。ゴシックメタルの女性のハイトーンボイスは巫女系の記号を含むので,「神事」,「伝説」,「ダンジョン」,「神殿」,「魔法」,「悪魔」,「神」とハリウッド,ホラー,ファンタジー,SF系スペクタクル,RPGとの親和性が高いのでしょう。実際,ゲーム分野が,作品作りのために,こういったツールを借りたのですが。
「お城度」4.5
ゴシック・メタル,シンフォメタルとなれば,商業的には,アメリカで成功したEvanescenceが最右翼なんでしょう。もちろん“The Open Door”は買いました。
意外性というのは,プログレの要素でして,え,なぜ,ここでオペラのような詠唱が・・・,フォーレのような合唱曲が・・・,リリカルなクラシックギターが・・・,心音が・・・,ドヘビーな破壊的サウンドが・・・てなわけです。StyxやBostonだって,アメリカンプログレなんていう不思議なカテゴライズされていたのは,“Boat on the River”なんて,土臭いフォークで最後まで通すみたいな曲や,なかなかおわんねーなぁなどとは間違っても感じてはいけないスリリングな長いインストルメンタルだけの曲がたっぷり入っていたからですものね。今のところ,そういったプログレ度が高いバンドは,確かに多くはありません。様式美に陥った時点でゴシック・ロックもプログレ同様,進化の袋小路に填る罠が待ち受けているのでしょうけれど,この辺りのバンドがどのように進化していくか,興味があるところです。
というわけで,このご紹介した辺りは,やっぱりプログレじゃぁ。それでいいんじゃぁ。儂がそうだと言うのは,全部プログレにしていいんじゃぁ(面倒くさくなると,錯乱)。
全部は読んでいませんが、頑張って読んでみますが、、、(*^。^*)
知らないことを知ることが出来て嬉しかったです。
ってまだ全部読んでませんて。・・・途中です。笑
昔、プログレバンド(だったらしい)にいた時、髪をぞろ長く伸ばして、白いフリフリの長いブラウスを着て欲しいといわれて目が点になったことがあります。そのバンドのメンバーにコレを聴いてくれといわれて聴いたのがルネッサンスでしたね。
プログレとは何ぞ?との問いに、バンドのメンバーたちがいろいろに説明してくれましたが、未だにようわからません(^^;
でも、確かに「お城」というキーワードがあって、反射的に じゃぁグループサウンズもそうなのか?と問い返して(ブルーシャトウを連想しちゃった)その場にいた人々を脱力させてしまいました だはははは。
まぁお城というのはクラシカルプログレだけのアイテムでして,それ以外はブルージーなジャズの要素が入ったり,演劇を思わせるものがあったり,必ずしもお城は関係ありませんけどね。
ファンとして,Renaissanceのようなロックを苦手とされる方がどのような記号で読んでいるのか想像したら,お城だというインスピレーションを得ました。ヨーロッパの漁港とか映像が浮かぶことは確かですね。
ルネッサンスを聴いて思ったのは (苦手では全くないのですが)へぇ、こういう音楽が商業的に存在を許されるのかー、ってことでした。つまり、ヒットするのか、という驚きがあったわけです。
それまで、クラシック音楽しか聴いてこなかった人間には、どこが「プログレッシブ」なのか判らないというのが本音でした。それは今も変わりません。クラシックしかやってこなかった私が、バンドでやっていけるのか?と不安になっていたのが、ああ、こういう音楽もあるのなら、大丈夫かもしれないと思える入り口でありました。
前回の壮絶な御家族の闘病、確か奥様は罹ってなかったような記憶が。
どうぞ御自愛くださいませ。

