Rainy days and Saturdays
2007年 06月 02日

Canon EOS Kiss Digital N, Original Voigtlander Skoparex 1:3.4/35

いつも,素っ気なく飯食って出て行くのに,甘えるときは,こんな風です。しょうがないので,彼が寝入るまで少しだけ付き合って,後は毛布で。彼の寝ているところが,私の股間になります。夏毛はびしょびしょ。毛布の海に浮かぶ「船のポーズ」。
Canon EOS Kiss Digital N, Original Voigtlander Skoparex 1:3.4/35

Canon EOS Kiss Digital N, Original Voigtlander Skoparex 1:3.4/35

Canon EOS Kiss Digital N, Carl Zeiss Vario-Sonnar 1:3.5-4.5/28-70 T*

Canon EOS Kiss Digital N, Carl Zeiss Vario-Sonnar 1:3.5-4.5/28-70 T*
いわゆるフルコン系の戦闘法と,空手の型は乖離するように思う人は多いです。型は別物。型試合があるし昇段試験に入っているから学ぶと云う感じに陥りがち。
中国武術の例えば太極拳などの型を見て「中国人は諸手突きが好き」と仰った人が居ましたが,実際空手の型にも,「実戦」だと思われているフルコン系では絶対に使わない諸手突きの技が沢山入ってます。フルコンの基本技,回し蹴りも古式の型には入っていません。型と近代格闘技空手は違うので,型と組み手が乖離するのは当たり前ですが,そのこと自身,ある意味が含まれています。
つまり,本来の空手の戦闘理論は,現在フルコンで行われている戦闘理論と全く違うのではないかということです。もちろんどっちが上とか強いとか云う話とは全く別の次元の話です。
私は,中国武術をやった御陰で,この矛盾に最初から立たされました。空手でもキックボクシングでない,中国武術で戦うってどんな感じか当時にあって明確に堪えられる人は日本にはほとんどおいでになりませんでした。今と違って情報がなかったのです。中国武術の戦闘法は,如何にフルコン系とは違う中国拳法の術理で戦うスタイルを体現して,なおかつ,それがフルコンを凌ぐ高レベルの技となりえるかというところに価値をおいてないと,意味がありません。私の師も層でしたが,きまじめな日本人はそう考えたのです。どうせフルコン系の戦闘スタイルになるなら,最初からフルコンを学んだ方が良いに決まってます。最初の師は防具空手・フルコン系流派のチャンプでした。
こういう真面目な問題設定は,現在では,中国の散打大会では生かされにくく,むしろ日本人的なこだわりの先にその理想を見るように感じます。中国の散打チームのほとんどが,試合で有利だから「ムエタイ」(タイ式キックボクシングと書くと失礼に当たりますが)を学ぶことを前提にしているのに幻滅した日本人は少なくないのです。でも,およそ,フルコン,或いはK-1的なルールの下で戦う限り,その戦略は正しかったように思えます。
散打ルールには足を取って投げてマットにたたきつける技が許されているのですが,盧山初男師範の率いる日本空手勢が中国散打チームに劣勢を強いられて国威発揚にもろ使われた大会の様子がYouTubeにありました。もちろんこの技に対しての対策が,十分とはいえなかったという感じもしてますが,空手は本来はバリートードですから,言い訳にならないのです。フルコン系空手家に対してこの技のルールへの導入によって,かなり話が違ってくることが興味深いですが,中国側の選手はかなりウェイトもあり,フィジカルにも有為に見えます。更に日本空手も勝つのは至難の業と言える立ち技最強ムエタイの研究の結果,グローブ・テクニックや伸びるロー・キックなど,かなり強化されているのが分かります。
しかし何でも見られるなぁ。断片的で,体系的な資料にはならないので,本当に参考にしようとすると限界がありますが。
でも,こんなのもある。タイトルは私が勝手に付けましたが,八卦掌ー鐵恩芳老師の暗勁。普通に見ていては,分からないでしょう。まるで,遊んでいるように崩され飛ばされます。怪我させないように,そっと発動させているので,こうなるのですが,この老師94歳!
形意拳&八卦掌 の廖白老師と vs 陳氏太極拳19世の陳小旺老師の推手の模擬試合。廖白老師が先に発勁を試みますが,牛みたいな陳小旺老師がそれをはね返します。陳家太極拳のパン勁の強さの面目躍如です。ほんの手合わせというかお互い小手調べのようなものですが,貴重な映像です。最後は,お互い本気になりそうで,止められてます。でも,本気の推手は,大相撲とやったのを見たいですね。
近代太極拳最強の達人といわれた17世陳発科老師のように,相手を一瞬で壁まではじき飛ばすという無敵のレベルを体現できる武術家は,現代にあっては,そうはおられないと云うことも確かなようです。ちなみに陳小旺老師は,現在はどうか確認できませんが,中国の散打チームの監督であったと記憶しております。
近代八極拳最強の達人の一人,李書文の唯一の弟子,劉雲樵大師(故人)の流れるような,1対複数の対錬風景。間違いなく実戦中国武術の達人の映像。
いろいろ見られるなぁ。これで分かって気になるやつはいないと思うけど,それにしても,この分野もYouTube,驚かされます。
いや,本当にご紹介するつもりだったのは,CarpentersのRainy days and Mondaysの方。本日のタイトルで,そっちに話の流れを作るつもりだったのに,大幅な脱線。雨の日のせいでしょうか。

