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ハイエンドコンシューマの逆襲

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このブログを始めた頃の私の主戦機は,Minolta DiMage A1でした。いわゆるハイエンドコンシューマといわれたクラスの製品でしたが,最近はデジイチのローエンドモデルがそのニッチェを奪ったのと,どんどん進化して小型軽量機も出てきていますから,そのタイプのデジカメは何処も作らなくなると思っていたのですが,予想に反して,結構面白いモデルが出てきてます。apertureさんのブログで世界最速の連写ができるデジタルカメラ試作モデルとして紹介されていたCASIOのビューファインダータイプハイエンドコンシューマ試作モデルです。拝読したときは,そんなに興味を引かれなかったのですが,コメントレスに書かれていたスペックを調べる内に結構びっくり。past連射という,要するに撮影しようとシャッターを押すイベントの少し前から,撮影が始まっていて,それをイベントの発生とともにキープするわけです。ドライビング・レコーダーが事故を起こしたその瞬間よりさかのぼって記録されていたデータを保持するという,電子画像撮影装置と画像をメモリーに保存するというあれですな。まあデジタルカメラにしかできない技を利用した機能がトレンドのようです。そして,それは付加機能でもあり,このコンセプトモデルの真骨頂は,秒速60コマという信じられない高速連射。もちろん広角から超望遠日改良域までのズームレンズ固定式(マクロ機能あり)というお約束です。

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このコンセプトの製品をいち早く販売モデルとして実現されたのは,OlympusさんのSP-560ですが,こちらは秒速15コマと,高速連射速度はCASIOの試作モデルの1/4。それでも,高級プロ用デジタル一眼でも,絶対に追いつけない領域です。いかに電子制御でも機械動作が存在するシャッターを持つカメラでは,物理的に限界があるというのはよくわかります。
 かつてフィルム時代に,液晶シャッターという,理論的には機械動作によるシャッターを凌駕するシャッターのアイデアがありましたが,これは,現在3Dめがねなどにひっそりと使われているデバイスです。もちろんファインダーのためのクイックターンミラーを入れれば同じこと。そして,これは,CCDそのもので露光制御や像のモニタリングが可能なデジカメにおいてはすでに必要のない技術です。

 私は,よくできた一眼レフの光学ファインダーが存続してくれることを祈る立場です。それは,何よりも,電源スイッチ入れなくても綺麗な像が見えるということで,撮影開始ー終了というメリハリのある撮影を仕事としていなくて,変態レンズをとっかえひっかえはめて眺めて悦に入るという子供のような行為を守るためで,全く説得力は弱いのですが,像をみるために電気を使わなくてもあれだけすばらしい像をみることができる光学ファインダーの技術を消滅させたくないと思っているからです。

 あちこちで書いてますが,

「あーん,ドラえも〜ん,電池を使わないで細密な像が綺麗に見えて,ピント合わせができるファインダーのついたカメラがほしいよ〜」
「はい,のび太くん,これ〜」
「ドラえもん,これはなあに?」
「光学一眼レフ〜」

てなもんです。


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光学ファインダーの足かせを外して初めて可能なタイプのカメラということができます。こういう製品が出てくると,光学ファインダー,取っ払っちゃって良いじゃないのという話が出てくるような気がします。困るなー。
 まぁ,実際にデジイチの性能に見合った形で,この手の機能が付いたカメラが出てくるのは,当分先。連射の時,どんなフィーリングなのか,要するに巨大な画像サイズのムービーカメラだと云うことなのでしょうし,ムービーカメラとの技術の供用は進んでいくでしょう。 高速連続撮影はコンデジの技術なので,そのうち,ローエンドも,当たり前になるのかも知れませんね。笑顔に反応してシャッターが切れる機能よりは,意味があると思います。その前の段階の「顔綺麗ナビ」は各メーカー横並びで搭載されましたが,笑顔なんて機械で判別されるような表情だけとは限らないでしょうから,話題集めというレベルから進化させるのは大変かも。
 でも,ワイフが持ち歩くのは,多分,今,使っているIXY 50のような,普段持ち歩くにカードかインゴットのような飛び出たところが無くて,バッグにもすっと入るタイプ。わざわざカメラを構えると云うことを意識しないデザインのデジカメですので,ワイフが使いそうと云うのを理由に購入を検討できないことも確かです。

 チコのこういう姿を取るには,その方が良いのかも知れません。
画像は,ワイフのコンデジによる撮影分。
 順に,1)子猫みたいにコテン,のびっ 2)6kgの巨体が干したばかりの布団の上でドーン 3)汗臭い子供の髪の毛はお母さんの匂い? ガシッ ヘチャヘチャ
Tracked from 写真少年漂流記 at 2007-09-17 09:00
タイトル : 世界最速の連写ができるデジタルカメラ
カシオといえば1995年、デジタルカメラ「QV-10」を発売、今日のブームの魁(さきがけ)を作ったメーカーです。背面に液晶モニターをつけ、その場で見ることができるようにした卓越したアイデアでした。そのカシオが世界最速の連写ができるデジタルカメラを開発したそうです。私はこの手の電子ファインダー式デジカメが好きなんですが、やはり高速連写ができないのが不満でした。そういう意味では画期的といえます。もっともJPEG形式だから可能なのでしょう。連写が必要ないときのためにRAWでもセーブできるようにして欲しいもの...... more
Tracked from COMPLEX CAT at 2008-03-14 22:02
タイトル : ハイエンドコンシューマの逆襲 #2
皆様,気になるカメラはなんでしょう。 基金を貯めようかと考えたけれど,正統な高級コンパクトであるため,マクロが使えないDP1か。それとも,触ってみると造作やファインダーなどはα700より数段落ちるとも,二光路式のクイックリターミラーをぱたぱたやらずに済む高速ライブビューのα350でしょうか。それとも,やはり勝ち組鉄壁の守り,コンサバ改良に隙無しのEOS X2/40Dでしょうか。いやいや,発売時,Tessarパンケーキを着けてみせたCONTAX Ariaを彷彿とさせる,OPLYMPUS E-420+Z...... more
Commented by Lilywhites at 2007-09-14 23:48
おお、最近私も大振りなクールピックスの5000シリーズ(記憶があやしい)にちょっと興味があります。 フィルムを中心に据えるとしたら、デジタルはコンデジでよいのかもしれませんよね。 ファインダーの件、ますます私も全くそのとおりに思うようになりました♪ デジタルでも一眼レフなら奇麗な大きいファインダーにして欲しいです。昔は誰しも初めて触った一眼のファインダーにきっと感動したはずだと素朴に思う次第です。
Commented by enu_blog at 2007-09-15 00:16
そういうときにひとつの言葉。「それはそれ、これはこれ」
光学機械式一眼レフと、高速電子式ライブビューカメラ。
両方持てばオッケーです!
Commented by beatlose_z at 2007-09-15 00:57
最後の画のチコちゃんの手(前足?)を見てたら、エヴァを思い出してしまいました。
何だか妙にリアルに人間ぽいとでも言ったらいいのでしょうか。
オリンパスのE-100RS持ってますが、プリキャプチャー機能はいらない人には全然使わない機能です^^;
Commented by complex_cat at 2007-09-15 07:50
Lilywhitesさん,5000シリーズは apertureさんが,プロの技術で使われていて,私も欲しくなった時期があります。まぁ,あんなレベルで使いこなせないし,大判を使いこなせるプロにおいては,また意味が違ってきますけど。
 ファインダーは,先ずデジイチがフルサイズでと云うことになるのかなと思いますが,機種としては限られますし,5Dクラス,1Dsクラスと同一レベルにしたくないメーカーの思惑もあるようです。フルサイズを持たないメーカーのファインダーの方が良かったりしますね。
Commented by complex_cat at 2007-09-15 07:52
enu_blogさん,仰るとおりです。ただ,この先,経済論理で消えてしまう場合もあると思います。そんなこと,心配しても始まらないのですが,ここ最近,新型フィルム一眼レフカメラは,ケンコーさんだけが発表したという状況ですので。
Commented by complex_cat at 2007-09-15 08:14
beatlose_zさん,E-100RSの2000年から,Olympusはその時代の画素数なりに高速連射とプリキャプチャーを売りにしていたのですね。勉強になりました。私も,多分使わないような気がしますし,プリキャプチャーは自分で撮影した画ではないので,それで納得できる作画になっているかどうかは,別問題ですね。これは,スポーツなど特殊な分野で活躍する機能だと思います。
 チコは,最近絶好調,夕方出掛けて,早朝帰り,そこでまた出掛けていって,昼過ぎに戻ります。
Commented by shizumama at 2007-09-15 10:02 x
チコちゃんもこの講義を聴いてたかな。
難しいことはわかりませんが、カメラに対する熱意と愛情を感じます。
こんな時 男の人って真っ直ぐでいいなと思います。
時間がいくらあっても足りませんね。
Commented by ayrton_7 at 2007-09-16 11:37
ハイスペックのデジカメの話題とは無関係なチコののんびりした姿が何とも言えず最高です。アハハ
Commented by complex_cat at 2007-09-16 12:12
shizumama さん,おっしゃるとおりです。
そういうどーたらこーたらずっと時間を使って考えるのは,ある意味アマチュアだからだと反省します。
 西表島で,当時動物カメラマン志望だった友人とずっとカメラの話をしていて,横にいた友人があきれていました。
Commented by complex_cat at 2007-09-16 12:13
ayrton_7さん,エントリーにふさわしく連続撮影した画でも並べようかと思ったのですが,余裕がありませんでした。
Commented by aperture at 2007-09-17 09:07
TB、ありがとうございました。

ハイエンドコンシューマ、なるほど、こういう呼び方があるんですね。デジタルカメラの「高級機」がなぜ電子ファインダーを援用しないか、私は不思議でなりません。確かに現時点では、光学ファインダーのほうが優れてるとは思います。しかしミラーがない電子ファインダーのメリットは数々あるんじゃないでしょうか? APSサイズのレンズ交換式でどこか作ってくれないかな。
Commented by complex_cat at 2007-09-17 09:15
apertureさん,ライブビュー機能がプロに受け入れられる素地があるのも,プロからの電子ファインダーへの期待と同じものを感じます。
ソニーさんもαでやるかなと思ったのですが・・・・でも,そっちに流れたら,皆わっと進むのではないかと思います。ハイエンドコンデジの電子ビューファインダーは,そういった部分での技術開発とリサーチにもなっているのではと思ったりしています。
 キスデジクラスでも秒間60齣撮れるなら,絶対にスポーツ分野で使われますよね。
Commented by ayrton_7 at 2008-05-22 00:08
ストレス無くマニュアルフォーカスの出来るファインダーを持ったカメラが生まれることを期待しますね。
かつてオートフォーカスが老人市場を開拓するために生まれたように、国民全体が老齢化するなかで期待するようなファインダーが生まれるかもしれません。
老齢化の片棒を自分も担ぐことになるなんて・・笑
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by complex_cat | 2007-09-14 19:57 | My Shot Life | Trackback(2) | Comments(13)

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