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奄美,いつもの豆腐屋さんで,本日は塩豚角煮定食。もちろんこれに他のメニュー通り湯豆腐と豆乳お代わり自由で800円。
![食の楽園_b0060239_21153782.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200710/22/39/b0060239_21153782.jpg)
塩ブタは,一種の保存食として塩漬けで生ハムのように熟成されたものを調理に使います。焼き印が押してあるので,有名どころのそれかも。塩ブタ我が家でも時々作りますが,塩による味付けというのは,料理としては「最初で最後の技」のような気がします。空手で言えば,正拳突きみたいな。ちなみに沖縄料理で「マース煮」とされるのはこの塩煮のことです。
![食の楽園_b0060239_2116618.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200710/22/39/b0060239_2116618.jpg)
湯葉で豆腐を撒いて揚げたもの。食べたくなったので,単品で注文。
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こちらは,地元の食材が豊富なスーパー・マーケットで。アバス(ハリセンボン)の既にさばいてあるもの。このまま適当に切り割って唐揚げなどにします。絶品です。
![食の楽園_b0060239_21172810.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200710/22/39/b0060239_21172810.jpg)
本日の収穫物。そのマーケットで作っているイギス(海草のプディング)。地元でシロアジと呼ばれる肉厚の魚。塩焼きが絶品ですが,本日は,食材豊富で食べるのがもったいなかったので,味噌炊きにしました。夜行貝は,サイズが小さくなっているという話もありますが,どうしてどうして,立派な物が。お豆腐屋さんの湯葉と。
![食の楽園_b0060239_21175636.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200710/22/39/b0060239_21175636.jpg)
夜行貝はアワビのような食感と甘味があります。
![食の楽園_b0060239_21182418.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200710/22/39/b0060239_21182418.jpg)
マコモ。いわゆる,湿地性のイネ科マコモ属の根茎内に菌類が共生状態で入った不思議な食材。これを見つけられて嬉しかったので沢山買い込みました。中華料理店でも見るようになりましたが,中国産がほとんどです。湖沼で栽培されるので,汚染源などが気になるところです。これは沖縄産でした。奄美でもよく食するので,時期になるとマーケットで普通に見かけます。こいつの種子がいわゆるインディアンライスで,バターで煎ってから圧力釜で炊いて食べたことがありますが,絶品でした。残念ながら高い高い。500gで2,500円ほどで輸入食材店で売っているのしか知りません。マコモの種は,バラバラと結実して落下するので,稲のように一度にどっと実らないため,今時の農作物のように効率よく収穫できないのです。
何度かご紹介したお気に入りのお店,エスプレッソマシンが壊れて,パスタメニューを出されるのにもマダムが体力的限界を感じられたので,様変わりしておりました。スウィートは,あんみつやところてんなどの和風甘味に,コーヒーも,お茶系に。そしてディッシュは奄美で養殖が始まったクロマグロを使った漬け丼に。日本全国何処でもといって売っていた癖に,メンテがキツイからと勝手に島に来なくなったエスプレッソメーカーさん,恨みませんけど,二つと代わりのない素敵なお店のスタイルが消えたことについては,多少は責任あるかも。
![食の楽園_b0060239_212046.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200710/22/39/b0060239_212046.jpg)
近くに,どこかのビジネスモデルそのままに,海岸にリゾート地を作るプロジェクトが稼働しているそうです。確認していませんが,伝え聞く話だと,近くの小学生が遠足に行って魚釣りをする岩礁地帯に砂を持ち込み,潰して海水浴場にするという,何とも言えないやり方をされているという話。冷静に,情報を集めてからまた触れたいと思いますが,話その通りだとすると,土地を収用するその手順や,お年寄りの持つ土地をターゲットにして,なし崩し的に自分たちのやりたいように変えていくそのやり方は,おそらく,似たようなビジネス・スタイルを彷彿とさせるのです。彼らが,政府開発援助の名の下に,海外で学んだ方法ではないかと推察する所以です。彼らに本当の宝物の意味が分からると良いのだけどなぁ。
![食の楽園_b0060239_21204973.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200710/22/39/b0060239_21204973.jpg)
マダムは,吃水の江戸っ子。お爺さまは,多くの借家を抱えておられていたのにもかかわらず,関東大震災の時に,被災した店子の人たちに全て土地を差し上げて,私財を投入して悪党が米を買い占めて値をつり上げる前に,可能なだけ米を買い取り,炊き出しに全部使って無一文になったそうです。お父様は,市川右太衛門もその葬儀に参列されたという知る人ぞ知る新劇の役者さん。義侠心の塊のような方で,いつも着流し,電車でマナーの悪い若者がいれば,扇子で脹ら脛を叩いて膝を折り砕いて,「おや,膝をどうかしなすったかい?」とやっておられたそうで,その正義感溢れる血筋故,惨状が進むのに耐えられないという感じでした。
「観光って,観光客が好きかって快適に過ごせる空間を作って呼び寄せてもらうことではなく,現地の人がどれくらい素敵な生活をしているのか,見て知ることだと思う。」
マダムの言葉です。私もそう思います。