
奄美からの戦利品。頂き物が多く混ざっております。
上の左から時計回りに,既に時期を過ぎたタンカン(これはこれで,私は好きです)。モンキーバナナ(大きな房だと6,7千円しますのでこれくらいで購入するのが無難。現地ではバナナは買うものではなく,貰うもの)。ウミブドウ(クビレズタ
Caulerpa lentillifera,海藻ですが,末っ子が好きなのでと知人からいただきました)。パパイヤのジャム(これは完熟の方。癖が無くてなかなか美味)。笠利饅頭(笠利町は結構お菓子の宝庫。蒸し菓子)。イモロール(芋餡が中に入った和製クレープ,隣の「舟焼き」が原型)。舟焼き(はったい粉=大麦の煎り粉と小麦を合わせたもので黒蜜が巻いてあります。ネパールで言うところのジィーロに近い配合でもちもちして私の好物)。コサンチク(いわゆる,ホテイチクです。大名竹には負けますが癖が無くて美味です)。紅小豆(紅さんが70kg買っちゃったということで,お裾分け)。値段があって無いようなパパイヤ。これが,南九州本土に運ばれると,値段が5倍ぐらいで売られております。

最近,はまった,らっきょうの茎の塩漬け。らっきょうそのものの塩漬けよりも諄くなくて,サラダ感覚でいくらでも食べられます。

さて,パパイヤですが,普通はこうやって漬け物にします。これは結構生姜が利かせてあってなかなか新鮮でした。天草東証湯漬けになったものなどが空港でも普通に売っていますが,私には甘すぎるので,敬遠してます。

我が家では,パパイヤは炒め物で食べます。豚肉と一緒に炒めて,なり味噌(蘇鉄味噌,ソテツの実からとったデンプンが加えてある奄美地方独特の味噌)で味付け。スクランブルエッグをトッピングしたのは,私の思いつき。

パパイヤの灰汁は体に余り良くないそうで,スライスしてから塩でよく揉めと習いました。売れる前のパパイヤは,ほとんど野菜として食材になります。今は沢山食べるものがあるので,目の色変えてパパイヤに填っている私のような人間は珍しいかも。

さて,そのパパイヤの方ではなく,なり味噌のなりの方。ソテツの実は,強力な蘇鉄毒Cycasin(抗ガン作用もあるようです)が入っているので,粉に引いて水にさらして乾燥させないと食材には使えませんが,これがまた,良質のデンプンが取れます。なり味噌の「なり」は蘇鉄デンプン粉を「なり粉」と呼ぶからなのですね。実は,これが欲しくて欲しくてしょうがなかったのです。

なんとなれば,煮豆のなり粉による煮こごりを作りたかったからです。といってもレシピがあるわけではないので,思いつきで海老や鶏肉昆布などを煮て黍砂糖と醤油で味付けして,仕上げました。味付けは薄目にしてプディングのように切り出してからポン酢で食べるのも良いかもしれません。ワイフに大好評だったので目的は果たしました。彼女は奄美の出なのですが,地域によって食材利用が異なるので,私が加計呂麻島でインスパイアされた料理を食べた話をしても,似たものも食べたこと無いと言っていました。或いは,その泊まった宿のご主人のオリジナルだったかも。なり粉そのものは,なり味噌の材料として見るか,お粥に使うのが基本らしく,この片栗粉のような使い方は,多分メジャーでは無さそうです。癖無く美味しいです。
南西諸島で,飢饉により,毒抜きが終わっていないソテツの実を分かっていて食べざるを得なくて,一家全滅とか言う悲惨な「蘇鉄地獄」を引き起こした蘇鉄ですが,飢えた子供たちを抱えて進退窮まった親たちが,最後の晩餐として子供と一緒に食べて無くなった話も分かる気がしました。

私の思いつきの手料理なので,どれも見てくれは今一ですが,味は宜しいと思います。