Distagon Spectrum

Nikon D700が発売され，EOS 5Dの後継機やαのフルサイズ機の噂などから，デジタル一眼レフの主戦場は，やや軸足をフルサイズに移行していくのでしょうか。廉価モデルが性能向上とともにお買い得になっている状況を見ると，フルサイズは，値段を下げるでしょうけど，それにしたってまだまだ高い。
　それでも，APS-Cサイズデジイチでは，D21mmでも35mm換算で33mmは，まぁ十分な広角レンズとして使えるとして，D25mmで40mm，D28mmで45mmと立派な準標準，D35mmでは，今時無い56mmと長目の標準レンズ。近接も破綻が無く暈けが綺麗でないと使いにくいということになってしまいます。だから魚眼レンズのような焦点距離のレンズを作らざるを得ない状況ですが，フルサイズデジイチが一般化するということは再び，35〜20mmあたりのレンズが脚光を浴びて，てこ入れされるかもしれません。１３５フォーマットに絶対的な意味は無いという考え方もあると思いますが，広角レンズでは，歪曲収差など，補正するのに余裕のある設計を考えると，フルサイズの方がやはり画質面で有利かも知れません。
　Distagonの眷属は，EOS系デジイチで使っても，その能力が十分に理解できるどころか驚かされることばかり。
Canon EOS Kiss Digiatl X, Carl Zeiss Distagon 1:2.8/21 T*




Distagonが気に入っているのは，引いて使ってもマクロ的に使っても描写が素晴らしいことと，広角であっても暈けが綺麗なこと。
Canon EOS Kiss Digiatl X, Carl Zeiss Distagon 1:2.8/21 T*

そういう意味では，D25mm以上は，結局標準レンズ的に使っているということになります。
Canon EOS Kiss Digiatl X, Carl Zeiss Distagon 1:1.4/21 T*

個人的にはこのD25がキスデジで使うには一番使いやすいと思っています。
Canon EOS Kiss Digiatl X, Carl Zeiss Distagon 1:2,8/25 T*

名玉の誉れ高いこのレンズとの相性は，私自身が今ひとつ。
Canon EOS Kiss Digiatl X, Carl Zeiss Distagon 1:1.4/21 T*

このD21は大好きなのですが，装着すると，その大きさと値段を思うと，よほど撮るぞという気分にならないと野外では少々億劫です。
Canon EOS Kiss Digiatl X, Carl Zeiss Distagon 1:2.8/21 T*
　手元にあるレンズではD28mmも名玉だと思いますが，35mm換算で45mm。私にとっては，APSサイズで広角レンズという頭で使うには，まだちょっと焦点距離が長く感じてしまい，何となく出番が少ないのです。