生物多様性で知られる屋久島ですけれど,陸上の動物群については,あんまりへんてこりんなものは居ません。哺乳類などはかなり貧困。鳥類も,標高の上の方はウグイスばかりで,鳥屋さんは退屈。で,今まで,少々の無脊椎動物と定番の哺乳類以外は,余り動物を扱ってきませんでした。特に目新しいものはないけれど,ちょっとご紹介。
ヤマカガシ
。島嶼個体群だけれど,やたらにこの島のものは巨大。小さめのアオダイショウぐらい有りました。餌にできるカエルがヒキガエルぐらいなので,大きくなれる遺伝的資質が選択された結果ではないかと言われたりしています。オーストラリアで野生化した猫が,野生化したアナウサギ食いに特化して大型化した話と同じようなアナロジーなのかは微妙です。
大人しい蛇で,少年期,蛇をペットにする場合,定番の蛇だったけれど,この蛇の毒は強力。咬傷による被害例を見ると,1972年と1984年に中学生が噛まれて亡くなっています。噛まれた少年の脳組織は溶けかかっていたという報告をどこかで読んだ覚えがあります。ソースを探していますが,相当な細胞破壊因子入りの毒を持つことは慥かで,ハブやマムシと違って血清などへの認知は,余り知られておりません。というかそもそも噛まれて,毒が体内に入った場合は,血清を打たないと命のやりとりをするという認知自体が一般化しておりません。
きわめて温和しく,口も小さく牙も奥の方にあって,しかもハブやマムシのように毒針型の歯ではなく,付け根に毒腺があるタイプで,この辺りもウミヘビと似ています。その結果,事故は,至らんことをしなければ生じることもなく,死亡例数は僅かでほとんど聞きません。私は,蛇は特に得意でも苦手でもありませんが,彼らの毒の強さを知っているので,掴んだり触ったりするのはいつも控えております。
Fujifilm FinPix F31fd
ヤクシマヤモリ。借りていたバンガローで衣類を整理中,頭に降ってきました。本渡産のいわゆるニホンヤモリより二回りもでかいです。白っぽい膨張色なので,ことさらでかく見えます。余りにもでかいので牛かと思いました(な,わけない)。ミナミヤモリなどとの遺伝な比較は,ちゃんと決着は付いていないようです。
Fujifilm FinPix F31fd
早朝,小屋のデッキからぼーっと海を見ていたら,目の前を移動していったイソヒヨドリ
Monticola solitarius philippensis,の大群。
SONY α700, MINOLTA α AF Zoom 100-300mm 1:4.5(32)-5.6
300mmしかなかったので1Gオーバーの画素数でもちょっと苦しいけど,等倍切り出し。デジタルで,さっと切り撮って確認すれば,鳥の判別には自信のない私でもよく分かるので,デジイチのありがたさを感じます。
姿をさらして沢にアプローチするハラビロカマキリ。どうやら,体内の寄生者にコントロールされている模様。時間があれば,いわゆるハリガネムシが宿主であるカマキリの行動を変性させて沢部に導き,そこで体内から放出されるシーンが見られたのだけれど,残念ながらmoreでの,ハリガネムシのエーリアン的じゃないか,筒井康隆的な画の開示はありません。
えーん,見たかったよう。
Fujifilm FinPix F31fd
最後にスプラッター。仲間の一人が定番のヤマヒルにとりつかれて,後で痛がゆくなるのが緩和するかもと「スネーク・バイト・キット(Snake bite kit)でちょっと余計な凝固阻害・細胞破壊因子など吸い出したら?」と提案してみたのだけれど,シリンダーで吸ってみたらこの通り。蛭の傷口は見かけ上は大したこと無いけれど,傷口から奥の血管組織などはかなりやられてしまうようです。噴水のように血が出てきました。あ,でもこれはよい兆候かも。通常,スズメバチでも何でも刺されて吸引しても,なかなか毒を吸い出せないので,刺し傷部分を開くための剃刀がキットの中には入っています。ちなみにやたらに切るのは,二次感染で傷の治りを遅くするどころか,いろいろ問題が大きくなるので,毒蛇に噛まれたときには「やたらに縛るな」と一緒に「やたらに切るな」という指導をされる方もお出でです。蛭の場合は,ど派手な出血ショーみたいになりますので,切開は必要ないみたいですね。