COMPLEX CAT
2024-03-04T08:19:01+09:00
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Necology(=猫+Ecology) and Nature Photo Essay, Camera classic, Martial arts & etc. 本サイトはhttp://complexcat.exblog.jp/です。画像はクリックすると大きくなります
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ミニミニ・スピーカー大作戦
http://complexcat.exblog.jp/33701917/
2024-03-02T14:41:00+09:00
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我が家の周辺は、住宅街で、夜になると閑静な地域だ。ここから少し山手に上がるとサンコウチョウが飛来する森があったり、渓流が流れていたりするし、恩師の話では50年前は本当にこの半島の秘境の一つだったということだ。こちらに赴任してきた先輩研究者が、こられた早々、ヤマコウモリを捕獲していたので、その秘境的環境の片鱗となる森林と水の流れは、まだ維持されていると思われる。今も、Spotifyで小音量でソロのジャズギターの演奏を流している。毎晩、夜のしじまもスピーカーから流れる音を静かに感受できるのはとてもありがたい。
こんな場所まで、食事を作ってを食べ終わるぐらいまでの時間内にアプローチできるのだが、いつでもあると思うと、なかなか足が向かなかったりする。人間とはそういう生き物。
さて、ニア・フィールド・スピーカーなる言葉のオーディオ・スピーカーの発展は、最近のデジタルオーディオにあっては当然の流れで、かつてのようなアナログ爆音オーディをで音楽視聴をする風習が消えてしまったこともあるのかもしれない。そしてさらに周辺に気兼ねなく、いつでもどこにでも音楽視聴できるスピーカー、いわゆるイヤホン型のステレオオーディオデバイスの人気につながっているのだろう。
今でも、お金をかけたAVルームで爆音で映画視聴をする人はおられるだろうけど、普段、自宅でガンガンでかい音で音楽を聴くというのは、今の、特に若い世代のスタイルではないような気がしている。音楽生演奏と同じ音圧レベルで、音楽を鳴らさねばならないみたいな試聴は、多分時代遅れなのかもしれない。必要であればそういうーディオ装置やキャパシティは今のAVアンプを見ても簡単に手に入るが、まあ、かつての日本の音楽事情を考えると、この件に関してだけは結果的に、全体的にマナーも良識もむしろ向上したのかなって思ったりする。
以前、近所に住んでいた昭和団塊世代を思われる方は、日曜朝になると、爆音でABBAを流していたりして、お隣の知り合いの老父婦が、本当、キツそうにされていた。見かねて私が代わりにやんわりと抗議をしに行ったら、それ以降、きちんと小音量でしか流さないように対応してくれた。悪気などなかったのだなと理解したわけで、そう、ただただ、文化が違う!だったのかもとと思った。まあ、ご近所付き合いのための住宅環境は良く勘案したいところだが、音楽ファンはそれを忘れる人は、高性能イヤフォン視聴が当たり前の時代以前の世代だと、時々いる気がする。
私の最初のオーディオ装置は親に買ってもらったPioneerの3WayスピーカーとSonyのアンプ、チューナー、プレーヤーのシステムコンポだった。スピーカーが3wayのPioneer製だったこともあり、学生の一人暮らしを始めた時にはやはりPioneerを選択した。引っ越しや部屋の狭さや作り、経済事情からでかいスピーカーを置くなんてこのはどっちにしても無理だったので、この「凶器にもなる」ほどの凶悪高密度のスピーカーを選んだ。いや、もらったといったほうが正確だったと思う。どうもその時代、一度ミニスピーカーがちょっと前に流行った状況だったようだが、私はそんなことは全く気がつかないレベルの音楽ファンだった。学生などそんなに金を持っているはずもなく、オーディオなんて、聴けりゃいい、みたいなのになるのが一番健全だった。それでもヤマハの高額モデルの試聴大会をさせてくれるカフェには友人と出かけて行ったりした。
最終モデルのs-x3iiは外寸118 x 188 x 112 mmで容量計算すると、2.4Lしかないエンクロージャーで3.6 kgもある。スタートレックに出てくる、最終決戦兵器"Doomsday machine"みたいに、ニュートロンニウム製か?!というのを言ってみたくなるくらい、手のひらに乗るのに、ずっしりと重い、鈍器のようなスピーカーだった。掴みにくいから、指も腕も鍛えられるので、フィジカルエリートはダンベルにすると良いかもしれない。もちろん、いきなり賊二人に部屋に侵入されて襲われたときにも、振り下ろされるナイフをこのポリマーの筐体で受け、カウンターで顔面に叩きつけ、一個は投げつければ、大丈夫だ。部屋に置いておくと、とても安心なスピーカーだった(ただのステイサム風の妄想です)。今、このスピーカーの空気録音の動画を見ているが、動画の主の方は、それなりの音を入れて割としっかり鳴らされているのがよくわかる。
どういう素材でエンクロージャーができているのかよくわからない感じだが、エンジニアリング・プラスティックの一種だと当時は理解していた。その辺り詳しい記述が見つからない。かなり検索したが、とりあえず、Material: Plastics (no bakelite or catalin)という記述を見つけたから、多分、そうなんだろう。しかし低音用スピーカーエンクロージャーのみで偏りのない重さがあるのは、どういう構造なのか、今だに私には分からない。
クロスオーバー周波数もかなり高めの3.8kHzで今の小型スピーカーの作り方とはかなり違う。定格入力は50Wと当時の標準的なアナログアンプが本気で鳴らしても大丈夫なようになっていたが、流石に音圧は80,5 dBと低め。それなりに鳴るが、音入れないと鳴らせないスピーカーではあった。
私の個体は途中で、ツイーターのコイル線が剥がれてきて音がビリビリ使い物にならなくなったので、修理にトライしたがうまくいかなかったので、引っ越し直前に後輩に譲った。彼はどうやったのかあっさりと直して、嬉々として使っていた。
左から QUAD(英国) L-ite (2005), VICTOR SX-V05 (1997), ONKYO D-N7EX (2010), ONKYO D-N112EXT (2017), ONKYO D-N7TX (2007)。
上は、野外実験用で入れたONKYO GX77M (2010)(光デジタル入力端子を持つアクティブスピーカー)
アナログオーディオ、復活させて、かつてのようにオーディオ視聴しようとした時も、スピーカーはミニスピーカーしか考えなかった。かつての憧れのYAMAHA NS-1000Mの終活でオークションに大量に流れているモデルがあまりにも安かったりする個体を見ると、この機会に手に入れようかと思ったりしたが、それなりにかかる送料や実際我が家での置き場、そして私自身が処分しないといけないと思った時の状況を考えれば、ブックシェルフ型といえども重量級は自分には無茶な話だと思った。それで、やっぱり多くの人も今は持て余すんだろうなって思ったりした。重量級はどんな名機で安かろうが、やっぱりオークションでも食いつきは限定され、そんなに盛る人はおられないようだ。
ということでスピーカーはミニスピーカー一択だ。一択だとしていたが、数は増えてしまった。スピーカーも、どうやらカメラのレンズのように、隔離しておいておかないと、勝手に交尾して繁殖して増えるようだ。元々スピーカーはペアでいるからしょうがないのだ。SWは1セットしかいないから、単為生殖だと思うがクローン的に似ていないのは何故だろう。まあ、予想はしていたので、増殖しても別に驚かなかった。
彼らは、かつてチコが監督官の如く陣取っていたニッチ(本来は棚という意味)を生息場所として増殖した。困ったものである。
他に、キッチンに音を回すためのYAMAHA NS-10MM (1996)とそのBackup用ONKYO D-108M(B) (2010)。これらは単体で鳴らすものというよりは5.1や7.1などのAVアンプ用フロントスピーカーの一種だが、まあ、普通の人もPCオーディオが基本なら一種の小径フルレンジスピーカー+ツイータみたいな存在だ。
当初はONKYOのCPが良い割に、ミニコンで数余りの結果、二束三文で出回っていたのを師匠に教えてもらって手に入れたわけで、確かにCPは良すぎて、何しろ数千円で手に入り、それ以上の絶対に腹は立たない性能は持っていた。そして、発売年度が下がるほど、欠点がなくなる。聞き比べると、年式が古いものは、手に入れて鳴らした当時は値段相応と評価得点が高かったものも、評価が落ちていくのは致し方がない。D-N7**系はでかいマグネットで、ウーハー全体をなるべく駆動させて分割共振させないような鳴らし方をしていたと思う。小さくてもそれなりの音量で鳴らせるというのが一つの特徴だと思う。
手元にあるものとして、最も後年型D-N112EXTは、ひと回り小さくなっている。ドンシャリではなく、一番煌びやかな音で鳴っていて自分は気に入っている。それが持つ砲弾型イコライザーが製品のアクセントにもなっており、実際、これを手に入れて鳴らしたときには、音についてはお手軽な私はこれで十分じゃんって思ったぐらいの音だった。砲弾型イコライザーは、QUAD L-iteなども参考にしたと思われるし、もっと前からある装置だ。より小型になっているが、低音増強ように最下部に最下部に開口している排気口のような細長のスクウェアダクトを持つパッシブ型のバスレフ型スピーカーであるという部分は同じだ。ONKYOは不遇なメーカーとなったが、今後、再度スピーカー生産をしたとして、このそれなりにコストのかかるバスレフ機構を持ったスピーカーを作ることはないかもしれない。
VICTOR SX-V05はこのメーカーのユニークさを表現する製品で、ボーカルの再生で、ちょっと違和感が出るほどというぐらいの評価が上がっている。日本のオーディオ連合艦隊の資産による物で、ある意味もう2度と作られないだろう。私的には高音域の表現不足みたいなものは、煌びやかな高音表現を持たないK-1001の音に慣れてしまっているのもあるかも。マルチアンプと別のスピーカーで高音域を補完できるから問題ないし、むしろこちら単体の方が聴き疲れしない。そうはいっても周波数低域のスペックやこの構成で、高音が全然出てないなんてことはないから、このスピーカーの音作りの特性だろう。もう少し金のかかるアナログアンプの名機を使い込んでいたら、全然違う話になったかもしれない。耳は慣れるのだが、私にとっては不満が噴き出して耐えられないなんてことはない音で、楽器の出力並みの音量で聞くこともなく、SWの存在もあって、高域まで出ていれば、小音量のモニタースピーカー的な音で満足する人間だと分かったので、お安くできている視聴能力にむしろ感謝したいところ。
QUAD L-iteは価格コムでのレビューで異常なほど高得点だったスピーカーだが、まあ、単なる巡り合わせだろうけど、良いスピーカーだと思う。このクラスでバイワイヤリング(音質的には都市伝説扱いという解析もある)が可能で、一応そうやって鳴らして満足している。しかし、それよりクラスの高い後年モデル11Lの評価が高すぎて、そちらがQUADのスピーカーをとりあえず入れる場合の原基扱いなので、あまり見向きもされず、結構安価になってる。発売当時の価格は6万円台の真ん中ぐらいだった。英国製QUADは、安美味オーディオ的には多少はハードルが高かったが、破格で出ていたので、手に入れられてよかった。これはずっと単体で聴いていたいスピーカー。そしてやっぱり解像度はある一方で、聴き疲れしない。
サブウーハーはアクティブ型サブウーファーmarantz SW7001 (2007)をKENWOOD A-1001 (1993)の持つSW出力につないでいるから、問題ない。これは作動不良品を手に入れて、メンテナンスを行ったら、中の外部電源用ヒューズが飛んでいたのと、スイッチが入りにくいこと以外は問題なかった。出品者が、信号が入らないと動作しない機構であることに気が付かなかった可能性がある。安いし、中古市場は溢れているので、細かい検証をしていない場合が多く、動作品のはずが出鱈目であったりする一方、こういうことも逆にある。古いモデルだから壊れていると思ったのだろう。
ケースを開けて、掃除して多少のハンダチェックをして補強して、元通り組み立てたら、動きましたみたいな事例がYoutubeには溢れていて、まあ、動かなかったものの暗数はわからないから、なんとも言えないのだが、そういうこともある。
パッシブ型ONKYO SWA-V30HDX (2010)はスピーカーセレクターに繋いでこれも鳴らせるようにしているが、SW7001を入れてから、ほぼ必要なくなった。
TEAC A-H01はPCからはUSB接続制御してない。これのDACを使わず安いUSB-DACのREIYIN DA-DD (2020)からの光デジタルや同軸デジタルの出力をアンプに回しているので、遅延なくアナログアンプであるA-1001も含めてマルチアンプドライブが可能になっている。かなりゲテモノ的なオーディオシステムだろうけど、自分は全く気にならず、気に入った音質でデジタルソースを試聴できている。一応CDは2台のDVDプレーヤーのCD再生モードでデジタル主力しても試聴できる。
LPプレーヤーは中古でいつ壊れるか分からないから2台(テクニクスSL-DL1、SL-Q5)、切り替えで使ってA-1001から視聴できる。ジャケットサイズのSL-Q5の方がクオーツロックで一々アジャストする必要がないから、利用は主にそちらになっている。しかし、初期型とも言えるSL-DL1については最近状態の良いものはかなり高価格になってる。最初の一投なのでコストがかかっていたはずだ。中古の玉数はまだあるはずだが。
ユッチはここにきてから何か人のものに悪戯することはなく、こういうものが転がっていても、もちろんなんの興味示さない。石っころと同じである。彼女は生まれついてのハンターで、お隣の母屋の屋根裏部屋に勝手に通って、そこに近くの鶏小屋の餌を食べて巣食っていたクマネズミを殲滅し、感謝状をもらった伝説の部隊(公陳丸、チコ、そして彼女)の最後のレディなのでそれも当然かもしれない。まあ、私のオーディオ再構築と試聴音量は、チコが余生モードになった頃と重なっているのだが、「猫が気にしない音量」というのが、前提ではある。
アンプのIN/OUTはTASCAM DR-100IIIと最後のカセットデンスケのひとつ前、メタルテープ対応ではないDSC-D5につながっている。デジタル、私的には、音楽視聴には万全。大陸製デジタルーアナログコンバーターとアナログーデジタルコンバーターの両方が活躍している。それらも以前のエントリでご紹介した通り、不満のない音で鳴らしているシステムを支えている。デジタルアンプは特に今のストリーミングとサブスクリプションサービスによって、かつてのダビングやエアチャックなどの意味はほとんどなくなったから、録音機材への出力チャンネルはデジタル端子も含めて、持たないモデルでも困らない。A-H01は入力は本当に沢山あってこの値段でかなり立派な仕様だが、出力はスピーカーとヘッドフォンだけだ。それ故にA-1001のような古いアナログアンプは、私みたいな余計なことをやって遊んでいる人間には、やっぱり便利だ。4G/5Gの電波圏外で車で長時間移動するみたいなのは、今は、相当特殊な人種だろうなと思っている。まあそれなりの料金でSpotifyでもApple Musicでも、スマホがあればネット環境がないところでも任意の音楽を持ち出せるのだけれど(実際にそれもやってる)、自分がGroove musicでリスト編集したデータの入ったSDカード(しかも編集のたびにバックアップを取ってそれも用意する)をカーオーディオにぶち込んで走り出す方が安心して音楽視聴できるという感覚はやっぱりカセット、CD世代なのかしらん。
以上が、今手元にある手元の安美味ミニスピーカーとその周辺機器の話。専門誌やネットでの評価が高い高額製品は良い音に聞こえて当たり前なのだが、多くの中古モデル、値段が下がってきているものも、人気モデルはどんどん値段が強気になっている。
オーディオ関係、安くて美味いワインを探して飲もう、みたいなのは、自分には必須の世界ではある。
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DSC-HX9V
http://complexcat.exblog.jp/33695846/
2024-02-25T21:49:00+09:00
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ずっと気に入って使っていたDSC-HX30Vが動かなくなった。現在フィールドではOlympus TG-4が主力メモカメラだが、ちょっとした望遠が効く動画撮影もできるデジカメとして、その中古価格から見ても、後継モデルよりもバランスが良いのだ。最近はむしろ、そのせいか、値段が一定の金額以下になならなくなっている気がしている。もう状態の良い個体も少ないのだろうなと思う。 で、中古品でDSC-HX30Vが適当なものがなかったので、安いのものあってそれ以前のモデルであるDSC-HX9Vに手を出してしまった。モデルとしてはより上位に位置していて、作りもよりコストがかかっているのだが、やっぱり、私が完成品と感じたDSC-HX30Vよりも数段落ちる性能であった。
DSC-HX30Vは2012年 3月16日 発売ともう12年前、一周回るくらいの年月が経っているが、すでにスマホとの競合にこの辺りのコンパクトデジカメは破れて、CCDセンサーがそれなりの大型で、デジイチのサブカメラになるような高額商品以外は、ほとんどカタログから消滅してしまった。 SONYのDSCは、さまざまなモデルが出て、防水や屈折型光学系を持ったりしたものも登場したが、DSC-HX30vは、GPSの測地時間についても、ようやく実用的なレベルになったなと思われた製品だった。 DSC-HX9Vの写り。ゆっちがちょっと外に散歩に出た時のショット。彼女はもうほとんど外には出なくなったし、出ても我が家の狭い庭を半周したら戻ってきて、玄関を開けろという。猫ドアから出撃していったかつてのお転婆ぶりはもう無理な年齢となった。
しかしレタッチしてアップしてみると、新品購入時の性能が出ているのかわからないが、抜けの良い画みたいなのが撮りにくいモデルだなと思った。
DSC-HX9Vも写りがわけでは無いのだが、というかHX30Vの写りが凄まじくいいなんてことはないのだが、サブカメラとして、スマホよりははるかに、自由度が高く、それなりに写りも気に入っていたのだが、やはりコレジャナイ感が消えないのでしょうがないのだ。
お、割と良いなという発色のものを拾って、アップしているが、HX-30V並かそれを凌駕することはない。
やはり3台使い潰したということもあるのだが、中古の安美味デジカメカメラとしてはHX-30Vはよくできていた最適解という気がしている。それ以降のものも、画素数と描写性能のバランスと中古価格という3軸で考えると微妙であって、手を出せなかった。これは90V画像。これくらい撮れると及第点だが、むしろ食べ物の物撮りはスマホの得意な題材であるので、スマホも、デジイチも使わず、あえてこれを使うかというと微妙な写りだ。悪くはないのだけれど。しかし、古い古いコンデジだということもあるけど、コントラスト潰れやすいし、ボディなど作りは当時を考えてもそれなりに良いのだけれど、描写力があるコンデジではないという気がする。 マナヅルの非家族群。広角側はまあまあなのだが、望遠側が、30Vよりも、若干眠い画になるのは、メモ撮りを考えても、ちょっと心もとない気になってしまう。これは標準〜中望遠ぐらいの画角。 トップの画像と同じ。広角は以前の30V通り使える。ブロッコリー、なぜか花が咲き乱れている畑。HX30Vはその意味で私にとっては、購入コストと写りに関して分水嶺的な存在で、それ以上コストをかけるなら、諦めて、手元の古いαデジイチにちょっとマシなレンズをつけて持ち歩く方がマシなので、急速に購買欲がなくなる。そうだ、GPS測地も30Vよりは使いにくく、測地性能も落ちるのも、面倒。デジイチにGPSデータを入れるのも、私のモデルでは実は結構面倒なのだ。 このアオサギの画なども典型と同時に、レタッチも含めて要求水準にない画だなと感じる。たががコンデジの画像なので、大きな要求を乗せすぎなのはわかっているが、それは撮影倍率が30Vよりも微妙に低いこともあるのだ。もうちょっと細部が潰れないと良いのだが。 機会があれば代替機を考えるかもしれないが、しばらくはこれで行く。私の場合、フィールドでの使い方がハードなので、手頃に使い潰して使えてそこそこの性能のものを中古で使っていくのが一番、CPが良いのだ。Olympus TGシリーズもその機能や性能を考えると当然なのだが、気楽に買い換えるには高くなりすぎていて、TG-4の中古で十分なのだが、あちらは屈折型なので、ちょっとデジイチを引っ張り出せるような状況でないときに、そこそこの望遠が使えるタイプは便利なのだ。 デジイチも二極化した高額モデルの方は、画質のためにCCDが大きくなっているために望遠側の光学系は強くない。それはスマホ自体が、苦手な領域にもなっている。ケレン技で望遠側を伸ばしてきてもしれているし、コンバージョンレンズをアタッチメントでつける方式も、手持ちでフィールドでパシパシ撮るような機動性はない。望遠がそれなりに使えて、それなりに写る、CPの良いコンデジというのは、実はニッチ商品なのであるが、今はほとんど作られなくなってしまっている。
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650Cのママチャリミミックチャリ
http://complexcat.exblog.jp/33695766/
2024-02-25T20:46:00+09:00
2024-02-25T22:11:26+09:00
2024-02-25T20:46:11+09:00
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My Tools
家族が650Cのクロスバイクで通勤している。私がスタッガートフレームのクロスバイクのGIOS LEABEをママチャリに改造したやつだ。タイヤは650Cの25Cで、ハンドルはセミアップハンドルで、変速機は6段グリップシフト、前後スルーアクセス、Vブレーキ、後輪ボスフリーだが、カセット、スプロケットも準備してあり、前籠、呼び鈴(ロードのもの)、バックミラー、ライトはママチャリ風の発電型も検討したが、スポーツバイク同様に、充電型が今は、めちゃ明るくてセキュリティ上、ありがたいのでそっちで問題ない。そして肉厚で広い、とっつぁんでもどっかり腰を落とせるサドル。要するに重量がママチャリの3/5ぐらいのロードのタイヤを履いたチャリンコということで、とても軽快だ。
空気圧以外はあまり気を使わずに乗ってもらっているので、いい「やれ」具合になってはきていて、たとえば、駅や職場の駐車スペースに停めてあっても見事にママチャリの群れの中に溶け込んでいる。ミミック、成功である。流石にちょっと磨いたりポリッシュかけようかなという部分は増えてきたので、そのうちやろうかなとは思っている。
『のりりん』(10)第76話より
今時はスポーツバイクの車輪はほぼ100%近く700C(ホイールリムの直径が約622mm)の規格になっている。650C(ホイールリムの直径が約622mm)は14年前のこのスポーツバイクコミックの名作『のりりん』発刊時でも、マイナーになりつつあって、その後、順当に絶滅曲線に乗っていった。この作品では、主人公が、友人であった小柄な女性に合わせる意図もあったが、当時はトライアスロンにも使われることからの650C規格のTT(タイムトライアル)仕様のフレームがまだ多く出回っていたこともある。群像劇中、主人公の仲間たち、ロードレース競技志望のキャラ以外ほとんど650C。体躯が小柄な人たちにとっては650Cが気楽に選べないのは少し残念な状況かもしれない、ママチャリの26インチ=650Aか650B=27.5インチが選択肢になってしまったかも。
『のりりん』(3)第18話より
Kestrel 500sciは物語のヒロインの愛車だが、当時は650Cでシートチューブレスの傑作。UCI国際自転車競技連合)適合のフレームと異なり、シートチューブの空気抵抗を消滅させ、ドラフティング(自転車のロードレースなどで、先行する選手の真後ろについて走ること;空気抵抗を少なくするための方法・戦術)殺しと呼ばれたフレームには、私も一時期憧れたものだ。 当時は状態のいいものがまだ出回っていたが、その分、高額だったので手が出なかった。トライアスロンはドラフティングが禁止とのことなのだが、元々UCI適合フレームの制約は無く、シートポストレスの意味は、ロードバイク競技とは違うようだが、ともかく、メーカー生産の問題からも650Cは縁遠い存在になってるようだ。 ちなみに今回コミックからの資料としての転載をしてしまっているが、それを最初は避けようと思って、AI描画でシートポストレスのTTバイクを描こうと思ったら、本当に訳のわからないゲテモノが出力されてしまう。AIはUCIの規定を守ってるのか、分からないが、どのように記述してもシートポストが消えない。Kestrel 500sciとかcheetahとか思いつくだけの非UCIフレームを上げたけどダメっぽい。そもそもスポークやペダル、などのパーツをAIは理解しているとは考えられなかったので、私のスクリプトの追い込み方では無理だなと思った。
今、スポーツバイク関連の記事を650Cで検索すると最新の記事でも5年前どころではなく、7〜8年以上前の記事になる。体格が小柄な人にとってはありがたい規格であったのだが、650Cへの回帰、復活をアピールする記事も3年以上前だったりする。この記事も650Cの意味を説明していて、とてもわかりやすいが、既に8年前だ。
650Cは同じ650という数値を用いる規格が三つ存在するので、何を示しているのかちょっとややこしい。それぞれがどのような自転車に使われている規格かということで見ると、以下の通り。ビード長とはタイヤの内径になる。
①650A: ビード長590mm。古典的ランドナー(最近は27.5インチも多い)、26インチのママチャリ(軽快車)
②650B: ビード長584mm。現在主流の27.5のMTBやグラベルバイクがこれ。MTBの26インチは消えていっていると聞いている。
③650C: ビード長571mm。650Cは、かつてはトライアスロン用のバイクのものだったし、自転車コミック『のりりん』掲載の頃には、ちょっとリバイバルで人気が出たりした。小柄な女性がスポーツバイクに乗りたいと思ったら、やっぱり良い規格だと思うけど、当時もスポーツバイク店は、部品やフレーム企画など消滅が予想されているので、部品の取り寄せやメンテも大変になるので、なんとか700Cに乗ってもらうようにしていて、消滅規格とか言われていた。それでも650Cは現在でもごく一部のメーカーから販売されてはいる。一昨年前のBOMA FENTEやGIANT GRAVIER DISCなどが目を惹いた。完成車は、それなりの企業生産においてロットが出るので、まだそういうのは可能だろう。ちなみにディスクブレーキタイプだった場合、②と③は互換可能だったりする。それは700CとMTBの28インチが互換可能なのと同じ。私の改造クロスバイクのディスクブレーキ用のフロントフォークは、28インチのそれを流用している。カンチブレーキやキャリパーブレーキはきっちりリムの位置を合わせないといけないので無理なのだが、ディスクブレーキは、ホイール中心からの距離なので、対応できるのだ。
このママチャリ風クロスバイクはタイヤサイズがママチャリに近く、700Cのクロスバイクより小ぶりで、乗りやすく、ストレスが少なく、普段使いで走りに関して、ロードと遜色ないってわけじゃないけど十分な走りが可能ってことが言いたい。
現在のGIOS LEABEはコスダウンもあるのか、本当にママチャリ用の英式バルブの26インチタイヤをはめた製品になっていた。カタログページを見るとプラグのキャップの形とスポークが38本になっているので、間違いない。いつから仕様変更されたのか確認できなかったがパーツが既にママチャリハイブリッドになっていた。
軽快車についてもルック車と呼ばれる、大陸メーカーのコストダウンされたものが入ってきていてそれも下火になってきて入るが、基本、フレームの出来と重量がそれらのどちらとも全く違うので、実際取り回しは、とても楽だ。ただ何も考えなくても、どんな扱いをしようが、まずフレームにトラブルが起きないだろうというような日本メーカー品のママチャリの鉄フレームのような強靭性はにはないので、その辺りは注意が必要だ。中古バイクの破損トラブルは一定数あるから、特に、特に中古を乗り回す場合、クロスバイクやカーボンロードではないアルミロードの製品と同様、トレードオフではある。
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我が家の猫たち
http://complexcat.exblog.jp/33692781/
2024-02-22T21:23:00+09:00
2024-02-22T21:23:11+09:00
2024-02-22T21:23:11+09:00
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Cat Family
家族として一緒に長く暮らして、虹の橋を渡るのを見送ってきた猫たち。公陳丸。
他者に対して信じられない優しさを示して、強情で、甘えん坊で、警戒心が強く、多くのものを受け入れてくれて私たちを助けてくれた。
ワイフの連れ後で、特殊な運命を感じずにはいられない、そのユニークで美しい毛並みも含めて、一言ではい意表せない猫だった。
アッシュは、あまりにも美猫だった。我が家では唯一、成獣になる前に、行方、不明猫となった。
気のいいジタンは、公陳丸の第一の相棒となったが、早逝した。このブログ前夜のことだった。
チコは末っ子と同じ歳生まれ。猫というものの存在と意味を塗り替えるほど、私の人生にも深く影響を与えた猫だった。
言葉で簡単には書き表せられないほど、彼とはいろいろな冒険をした。長い旅をした。
最近若い頃の彼の画像をふとした瞬間に発見して、見入ってしまう。
公陳丸の最後の相棒として、彼を見送った猫でもある。
ナッチは、ユッチの同腹姉妹。一緒に我が家に来て家族になった。
少し神経質だったが、美しい猫らしい猫だった。
天然系で、神経質だったけれど、ずっと家の中にいることを選び取った猫で、カメラ・レンズテストに付き合ってくれて、割と写真が残っている。
ユッチは丸々としたお嬢さん猫然としていたが、流石に最近は筋肉が落ちて、細身になってから2年ぐらい経つ。 今は、耳の尖った子供達は、彼女だけになった。 身体能力の高い子でチコの動きにもついていく子だったが、最近は、2階に上がることも、外に出かけたいということもほとんど無くなって、1階の息子の部屋とキッチン、居間の間を往復している。
それでも彼女の鳴き声は、かつてよりずっと大きく響くようになり、要求も多い。猫も、人同様、体が効かなくなると、我儘が増えるようだ。 最近は私がチーズトーストを食べていると必ず、食わせろと言ってくる。このリクエストは予想もしてなかったが、チコが晩年チーズトースをほんの少しだけだが、所望するようになっていたので、違和感はなかった。猫も年齢を重ねると人間同様、食べ物の嗜好は変わってくる。高齢だが、パウチも食べるようになったのはつい数年前。それまでは計ったようにカリカリだけをきちんと食べ、それ以外を欲しがらない猫だった。
彼らは私が想像もしたこともないほど深い世界と、ありとあらゆるものを見せてくれた。
ありがとう。とりあえず、私はまだこっち側にいる。
猫の日に。
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老兵の歌 #2〜MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6
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2024-02-17T15:33:00+09:00
2024-02-19T11:08:09+09:00
2024-02-17T15:33:29+09:00
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My Tools
この古く、安価なズームレンズの写り。実際100mm側はあまり使わない人も多いので、自動的に300mm/F2.8の単焦点レンズを資金用意して購入というのがまあ普通。このレンズの良さは、まさしく100mm側が存在するズームであるとこと、安いが、それなりに写って、入門望遠レンズとして十分使えるというあたり。そして何と言ってもコンパクトで軽く、装備に入れていくのに別のキャリングケースを用意しなくていいということで、私のような写真が目的でもなく、猛禽類の調査などは生業としないでフィールドに入る人間には、身の丈があっているということだ。森林の深部に、調査機材と共に潜るとき、サンニッパは持っていけない(ずっと持ってないけど)。 あ、チュウヒの雄って書くの忘れてた。 ここから狩場となっている、休耕地を見下ろしていて、小鳥や小動物を狙っている。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6
ソニー 望遠ズームレンズ フルサイズ FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS Gレンズ デジタル一眼カメラα[Eマウント]用 純正レンズ SEL70300Gソニー(SONY)undefined
MINOLTA直系の後継レンズはこれですといえば嘘になる。スペックはより高いし、レンズ内手ぶれ補正も効いて、SONYのαボディ本体の手ぶれ補正と合わせて、効果は凄まじい(であろう)。希望小売価格207,900円(税込)なら、中古の300mm/f2.8より高額だ。だから撮りたいものには、対応できが、私の使い方だとフィールドに持っていけない。かつてのMINOLTA AFレンズは、高額の望遠レンズを除き、ボディ内モーター駆動なので、ある意味軽く安く作れたのだ。その代わり、動くものに追従させるスペックを上げるには限界があった。性能が低かったというよりは、携帯性とフィールドで潰れても次がすぐ用意できる経済性/取り扱いに気を遣い、重くて高額商品、そこそこ写る性能/圧倒的な描写性能のトレードオフだ。
描写性能は、当時のサードパーティレンズにありがちな、投げ捨てたくなるようなレベルではなく、発色など十分ミノルタのレンズ描写だと味わえる上に、立派なものだった。
こういう話を書いていると、地学科の研究者になった友人が、学生時代ポツリと言った言葉を思い出す。
「なあ?」「?」「フェラーリってダメだな。」「なんで?」「だって、山、行けんもん。」
天下の高額名車を、フィールドワークに使えないということで切って捨てた友人は、フェラーリでもブガッティでもアストンマーチンでも、高額車を次々にパパに買ってもらえるような人間ではなく、普通の国務院の息子であった。今なら、ゲレンデヴァーゲンとかカイエンとか911ダカールとかありますぜ、お兄さんっていうセリフで返し方かどうかわからない。いやフェラーリディーラーで「おじさん、山走れるフェラーリください」って注文するなら、ダカールCEか。ともあれ、暗に予想はしていたけれど、彼も私と同じSUBARU XVに何年も前から乗っているはず。
うん、その人の事情でどんな山にも持っていけるデジイチ用300mmクラスレンズというのは、とても貴重なのだ
上の画像のトリミング画像だ。飛翔中のも同様。高画素子の本体の性能のおかげだが、最新モデルはもっと凄まじい。でも私にはデータの膨らみ方も含めて、これで十分だ。
話逸れるけど、単焦点には憧れる。これは最も設計上、描写性能、解像度を上げられる焦点距離における古典的なクラシックレンズ、Schneidar Retina Xenon 50mm/f1.9の写りだが、タテハの部分のトリミングは以下の画のレベルまで描写されている。私も最初見たときちょっと信じられなかったけれど、解像度そのままの部分トリミング。MFの置きピンだから博打ではあるが、明後日の部分にフォーカスが行くAFではこのバクチは無理。
大昔のレンズは、ノスタルジーではなく、現代のデジイチにはめても、その真価を発揮すると驚くものが存在する。この発色、解像度。これも「老兵の歌」だ。デジイチのCCDが進化してくれたおかげで、屋外なら、誰からも文句が出ない描写性能を発揮する絞りまで絞り込んでも、まだ余裕で、1/1000以上の高速シャッターが切れるという、フィルム時代ではあり得なかった性能のおかげだ。かつ35mmフィルムがデジカメの画素紙に換算して2,500万画素ぐらいと言われていたが、それを遥かに超える解像度まで辿り着いてしまった。ある意味、長きにわたって積み上げられてきたテクノロジーの恩恵を全て受けられる、幸せな時代だ。
ズームは遠景の風景写真には便利で、無駄がなくない。波の状態なども、今の普通のデジタルレンズですと言っても、Web上ではまず、見破られないレベルにはある。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6
フィールドから戻る時、丁度東シナ海は日没間近で、空や海や雲や波や、ヤコブの梯を、とばかりに調子に乗って撮る。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6
このレンズの線の細さは、やっぱり製造年代、デジタル非対応のエコノミークラスのレンズという成り立ちを考えても、十分だと思う。
かつては、入門レンズと言って、そのメーカーの安いレンズをビギナーが購入して、十分そのメーカーのレンズを気に入ってくれる性能を保証することで、長きに渡って、ユーザーでいてもらうために、安くても描写決して性能は低くない、CPの高いものを用意していたわけだが、このレンズは、まさしく望遠レンズの入門レンズであったと思う。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6
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老兵の歌〜MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6
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2024-02-09T21:04:00+09:00
2024-02-21T21:07:20+09:00
2024-02-09T21:04:27+09:00
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My Tools
半世紀前のフィルムカメラ時代の平凡な100-300mmのズームレンズ。中古でも二束三文。当然後玉もデジタル対応設計でも何でもない。いかに素晴らしいモノ作りをしていたかと思う。そのレンズをかなり型落ちとはいえ、フルサイズのミラーレスデジイチで使ってこの描写。この海苔の筏とかの線の細さとかみていて完璧。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6
部分拡大。これだけ写ればいいよね。いや、フィルムよりもさらにレンズ性能をひっぱり出せるフルサイズデジイチが、本気ですごいのだと思う。
安いレンズであるという部分は、こういうレンズの歪曲などでの限界みたいな部分にあわられるが、私自身はあまりそういうのに拘らないので、ツールとして気楽にフィールドで振り回せるレンズとして使いやすい。フィルムプリント時代だと、切り落とされている部分だから、リバーサルを多用しない限り、ほとんど気がつくこともなかったろう。SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6
水平線の位置を上下に持っていかない限り、そして地平面に対して平衡にレンズを用いる限り、歪曲が気になることはない。デジイチ現像で、好きな描写が引っ張り出せるが、元の絵がまともに写ってないとそういうのもできないから、その意味でも高いCPの優秀なレンズだという評価はその通りだと思う。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6 カナダヅルの家族群とそれに伴うナベヅル。この場所は、ずっと採餌したかったのだけれど、彼らが最後まで我慢したところ。当然人からの距離は近い。この時期だと、やむを得ず、その距離の詰まったところで採餌することになるが、それでも人がやってくると、警戒して監視、距離を取ろうとする。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6
スイングパノラマの使い所は、探せば結構ある。九州島、西海岸西方、東シナ海。Jacobnの梯子、非常に広い範囲でリフレクションができていた。
レンズ名にAFが付くのは、フィルム時代、AFカメラ&AFレンズとMFカメラとMFレンズが同時に存在した時代があったから混乱を防ぐためだったろうし、高らかに、完璧な一眼レフのAF機能を持ったカメラ&レンズを早々と、開発、販売しているという宣言と矜持を込めたものだったろうなと思う。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6
Padやスマホだと90度回すだけなので、最近はそちらでブログを見ていただいている人の方が多いようだ。だから、むしろこういうふうに貼った方がいいのかもしれない。画像はかなり縮めてあるが、望遠側、手持ちで、一発で合成に成功した。コントラストもピントも良いレンズだと思う。オークション中古価格は、二束三文という感じだが、それでも分かっているファンがいるので、本当にただで持っていけみたいなことにはならなくて、気がついたら思ったよりも高い値が付いてる。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6
今のデジイチのレンズはみんなすごく高くなってしまって、当然、MTF、解像度、発色などは凄く高性能なのだが、そういうのとかっぷり組んで勝てるような描写というところまではいかない。設計年度や値段を考えてもそれは当たり前なのだが、こういう画は、基本コントラスト性能が高くないと撮る気にならなくて、十分撮る気になるレンズ。 あまり高いレンズは、勝負レンズとしてしか引っ張り出せなくて、普段から、フィールドで張ったテントの片隅に置いてあったり、車の助手席に気楽に置いておくなんてことは無理だ。コンパクトなので、マクロや口角を欲張って持っていてもカメラケースの中に一緒に入れることも無理ではない。持っていないと撮影できないし、撮影のためだけにフィールドに入れるなんてことは、多分一生ない生活をしているので、私には絶対必要なレンズだ。 いわゆる文化財みたいな名玉と呼ばれ、ピンの方は何十万円もするような世界のクラシックレンズとは違う、日本のテクノロジー、工業生産が華やかでかつ絶対的な力を持っていた頃の遺産であり、そして、その延長線上には、もはや戦うスペースなどはなく忘れ去られてもおかしくないニッチにあるレンズかもしれない。若干計算がおかしくなるが、1986年生まれ。人間なら、まだアラフォーだが、レンズの1年は人間の2年半ぐらいにして考えるべきか(猫じゃないのだからー猫は1年目7歳ぐらいだったっけ?・・・はい、今、考えました。すいません。適当です)。 ・・・・「あいつ、まだ、立っています。」「まだ、戦うつもりです。」・・・・私にとっては、そんな老兵レンズだ。SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6
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補い合うもの
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2024-01-20T21:24:00+09:00
2024-02-14T10:20:22+09:00
2024-01-20T21:24:04+09:00
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Cat Family
ユッチは、1日に何回もご飯をねだりに来る。一時期丸々と太っていたのだが、ほんのちょっとずつしか食べず、また絶対摂食量が減ったので、代謝が落ちて筋肉が落ちたからか、このままの細身のまま、もはや戻らない気がする。それでも回数が頻繁で、そしてちょっとだけ食べると、食事を終わらせるの彼女のスタイル。 あんまりうるさい時には膝の上に乗せて少し落ち着かせる。チコとは違い、私の体の上では、ほんのしばらくだけここで時間を潰す感じ。 彼女は潜在的に癲癇の発作で最後に亡くなったナッチと近い遺伝形質を持つ姉妹なので、不調になった時から、家族でずっと記録をとっている。iPadでその手の記録となるとExcelよりは予めシステムと一緒に入っているスプレッドシート型アプリのNumbersを使う流れになったが、一長一短あるものの、出来ないことも多いので、分析する場合は、Excelに丸ごとデータコピーして使っている。それでも、このチェックリストは確かに楽だ。データシートのコーディングには私は関わってないし、口を出せば自分が整理したい形に都合良くなることが優先するので、ともかく記録としてのものが作ればいいんじゃないのという方針でこうなってる。 集計を取ろうと思うと、なんか面倒臭いのと、領域を選んでそこだけ出力させるのもできないみたいなので、あー面倒だ、とNumbersのシートをExcelに丸ごとデータコピーするとこんな感じ。チコのトラブルから数えて、およそ4年分ぐらい、チコ、ナッチ、ユッチの行動記録がある。コロナ禍でステイホームも影響したのだが、家族全員が家を開けている時間はどうしようもないが、センサーカメラと律儀な家族の努力による記録。 食事は水飲みと区別せずに記録してあるが、記述メモが詳細で手を抜いていないので、関数で"水"というワードを引っ掛ければ、ほぼ水飲頻度は出る。それを"食"から引けば正味の採餌回数でこれは家族がいる時にしか起きないイベントなので問題ない。 1日の食事回数は128回程度だが、最近は少し増えてるかもしれないが、これは人の動きにもよる。水飲みは1日5回ぐらいだが、これは深夜などには勝手に飲んでるから、6〜7回ぐらいか。排尿回数は、スポットやトイレ掃除でチェックできてるから、割と正確でこの値が大きく変わってしくるようだったら、彼女の年齢では、危険信号だろう。排便は1日に0.4回、二日に1回弱。これもトラブルチェックとしてはいつも気になるところだ。まあ、こんな記録つけなくても、この子、ちょっと💩が出てないよねって、猫と暮らす人は、ちゃんと気がつくものだが、個体差やペースの揺らぎ、老齢個体の変化など、考える材料になるので、分かるに越したことはない。
彼女は、新しい餌をサーブされたときだけ口にするので、計算するとユッチは1日12回ぐらい、ご飯をねだっていることになる。当然、早朝、夕、夜、深夜に集中しているが最近はやはり回数が多い。自分一人だとこういうのは大変だけれど、分担していると、こういうケアをしてあげるのはなんとかなる。家族全員による一種のチーム戦でチコやユッチたちのケアををやってきた。
息子たちの部屋で寝ていることが多いが、最近は未明にはキッチンのホット・マットの上で寝ていることが多い。家族の誰かが家を出るのが早いことが多いが、その時に起き出して餌をねだるわけでもない。彼女ののペース。 で、ユッチが膝の上にいて、私が何をやっているかというと以下の作業である。 人気youtuberはあまり気にしたことはないが、これは個人の興味のあるジャンルの違いだと思う。私の場合、音楽アーティストは、youtube視聴では一番の名目だけれど、野生生物系、武術系と自転車関係、後はアート、オーディオあたりということになる。 オーディオ系youtuberの視聴で、周波数特性のデータを見せるのは定番だが、前回からの安上がりオーディオテストで、Audacityの生成メニューでこういうの(Chirp)を出せるなと思って、ちょっと作ってみた。少なくともデータとしては、低域を除き、ほとんどフラット。20Hzから発生させている、低音の部分は最初のデジタル設定による落ち込みだろうと思う。
PCからのChirp出力→DAC→デジタル・アナログコンバーター→KENWOOD A-1001(アナログ・アンプ)→Onkyo D-012EXT & D-N7TX(スピーカー)
→TASCAM DR-100III空気録音。思ったよりは高域が出てない。視聴上、気になることはないが、以前のYAMAHA A-500と比べると高域の煌めき成分は落ちた印象があったので、結果に違和感はない。SWはOFFにしてないがそいつが吐き出す150Hz以下は、マイクからやや遠い。音圧は未調整なので、精密な測定とは程遠いが、こんな周波数分布で音が出ているという感を取るレベルでは十分。能率の低い小型スピーカーを、普段通り、割と小音量で鳴らしているので、こんなもんだろう。
Onkyo D-012EXT & D-N7TXは、ハイレゾ域まで対応しているTEAC A-H01で超音波領域まで音が出ているのを確認しているし、その領域の音がこのレコーダーで録音できているのも確認しているが、安いDACの後のデジタル・アナログコンバーター(同様に安価製品)なので限界はあるだろう。それでも、PC経由のCD、SpotifyなどiTunes等デジタル音源視聴とCDプレーヤーからの視聴では、確かに、高域の伸びは落ちてるけど、見苦しいほどの落ち方ではないから、グライコじゃなくて本当はTREBLEつまみがあれば補正で足りるかも。LPからの入力やLINE入力では、ちゃんと伸びるかもしれない。KENWOOD A-1001にはCDダイレクトモードが有るくらいなので、Chirp出力をCDに焼いて試せばなんか分かるかもしれない。A-1001のプリ部にグラフィックイコライザーを挟んで補正する方法はある。
左上, A-1001&D-012EXT&N7TX(先のものと同じ)
左下, A-H01S&D-012EXT&N7TX(これは高域はちょっと違和感のある結果。光デジタルで出したときと違う印象。原因はわからない)
見たかったのは右上のスペクトルで、A-1001&D-012EXT&N7TXとTEAC A-H01Bによるツインアンプ出力の結果。DR-100IIIの内蔵マイクの周波数帯域別の感度の問題もあるかもしれない。PC→DAC→同軸デジタル→A-H01→バイワイヤリング接続のQUAD L-iteが上手く効いてる。アナログアンプの音の流れと異なるが、遅延などは特に感じてないのでこの適当なツインアンプ出力は、視聴上の印象通り悪くない音の出方をしている。適当なアンプとスピーカーの混成なのでクロスオーバー周辺はカオスだと思うが、視聴上はストレスがない。中低音は申し分ないA-1001の音に、補助光が付け加わるように、音が立体的に立っていく。
最近良く使っていた食堂のメニュー、中華風唐揚げ丼(ミニ丼ではない)と二皿分のざるそばで、2コインでお釣りが来る。ざる蕎麦は、小麦粉比が高い乾麺の蕎麦を茹でたものだと思う。手打ちでこの値段は無理なので味はそれなり。相補的なメニューと言っていいのかわからないが、まあ安い食事として、かなり遅くまで無補給で活動するには、良いかもしれないと立ち寄っている。
ユッチも、食べられるものを増やしておかないと、そろそろ色々心配ではある。チコはチュールは頑として食べない子だった。排便に苦労していたとき、一生懸命牛乳も飲んで、好きなものも食べながら腸の動きを自分でコントロールしていたように思う。療養生活やターミナルケアには、食べることができた方が栄養を補給させるための手詰まり感が減るので、少し食べさせようとしたことがある。一番の危機のときには口の中に押し込んだ。結果、ほんの限られた銘柄だけ、僅かな期間、ほんの少しだけ食べてくれた。でも、彼が最期に口にした食べ物は、サーモンの刺し身とそれなりに食べていたパウチものだった。それも彼らしい。]]>
マシン ミニマム、ニャン マキシマム、
http://complexcat.exblog.jp/33636647/
2024-01-14T13:57:00+09:00
2024-03-03T12:18:21+09:00
2024-01-14T13:57:34+09:00
complex_cat
My Tools
MM思想というのが、昔、ちょっと流行ったことがある。
'machine minimum, man maximum'というやつだ。ホンダ技研の自動車販売のコピーだった。
我が家はずっとMC思想だ。 'machine minimum, cat maximum, ' か 'man minimum, children maximum' かもしれない。
子どもたちが生まれて'cat and boys maximum'だったし、居間は彼らのゲームルームだった。
音楽は、車での移動での自動車がリスニングルームとしてのモバイルスレレオ試聴と、iPodかMac Book Airからのイヤフォンの音で、過不足を感じなかった。特に私の場合、運転中での音楽依存は大きいので、家にもう一度ステレオ装置を置くという発想はなかったのだが、新型コロナ発生の時から中古オーディオを集め出した。
YAMAHA A-500が不調になったので結局オーディオテクニカのフォノイコを引っ張り出した。RIAAシミュレーション性能は少し落ちるが、変わらんと思うし実用上の範囲。ここからRCA分岐させてK’s初代アナログアンプとデジタル変換してPCMデジタル録音ができるようにした。A-1001は単体アンプとして当時定価60,000円で販売されていた(厳密にいうと単体モデルは、モデル名が少し違ってフォノイコライザー入力付き、コンポ製品とは仕様が異なる)。そののクオリティなのでこれで特に問題なし。A-500の不調については、リレーを交換した直後はよかったのに、24時間ぶっ続けで視聴テストしていたら、鳴らなくなった。原因が私ごときで暇な時にわかれば直るだろうけど。A-1001については同じテストをやったけれどびくともせず。予想していなかったが、このアンプ、連続ドライブさせても、ほとんど熱くならないのも部品が長持ちしている理由かもしれない。各メーカー鎬を削って、異常な開発費をぶち込んで異常に凝った回路と理論による必殺技をぶら下げて戦っていた時には、かなり回路も複雑化して、その分、熱も出やすいと言う傾向はあるかもしれない。A級アンプとか半世紀近く使われてきた機体は相当なメンテナンスが必要になると思う。実際、単純なリレートラブルではないジャンク不具合個体は、熱による経年劣化かなと思う事案が多いとのこと。
いつの間にかアナログアンプとしてKENWOOD A-1001を手に入れていた。最初に手にいれた20年落ちのYAMAHAの7.1AVアンプとTEACのデジタルアンプA -H01との特性の違いが自分には明確ではなかったので、少し音を出せるように組んだ後は、スピーカー結線も外して、棚の錘になっていた。
TEAC A-H01は小型で電気も食わず、1万円前後で手に入れられた時に、仕事の実験用も含めて2台入れてある。ミニスピーカー群をそれなりの音質で試聴できるので、YAMAHAの7.1AVアンプが動かなくなった後は、メインシステムだったが、久しぶりに鳴らしてみて、それなりに手を入れて開発されたアナログアンプは現代でも十分使えることがわかった。むしろ我が家のミニスピーカー群+SWと相性も良く、安旨オーディオシステムの中で、再びメインアンプの座に収まった。
リモコン使用と、元々の入力端子をやりくりしているので、表示の文字は小さすぎるしリモコンで使っているので、どちらにしても混乱するので、ラベルを貼ってある。いくつかのアルファベットは、他の用途で使ってしまったので、残り物で対応したため、記号は苦肉の策である(A, aux; M, PCM recorder; L, LP player; P, PC; R, CD/CDR)。1990年台の製品なので、リモコンで使えるように、ボリュームにはモーターが内蔵されているなど、それ以前のアナログアンプには、存在しなかった方向にもコストがかかったりしているのはやむを得ないだろう。開発者の苦労が偲ばれる。
Kseriesはバブル期の終焉前から、当時それなりにメーカーがエネルギーをかけながら、プレミアムオーディオをCPよく作り上げて売るという戦略モデルだったようだ。超高額オーディオではないが、それなりのちょっとプレミアムな演出通りの音を出し、CP良く購入したお客さんが、以降も自分のメーカーを選んでくれるよう、手は抜けないという製品群だったと思う。そして安くてそれなりに十分な音を出す中国、台湾製オーディオメーカーが生み出すデジタルアンプが席巻する中で、オーディオという分野の「パイ」が縮小した現在も、このシリーズは続いている。以下にWikipediaからの説明。
Kseries(Kシリーズ)とは、JVCケンウッド(旧・ケンウッド)がKENWOODブランドで、2004年から現在まで販売しているプレミアム系ミニコンポ(ハイコンポ)のシリーズ名である。
前身となる、1993年から販売されていた「K's(ケイズ)」シリーズについても便宜上この項目で記載する。
K's
K's(ケイズ)は、現在のKseriesの前身となったミニコンポのシリーズ名。同社のROXYやALLORAとは異なる高級モデルとして開発され、1993年から販売されていた。初代モデルA-1001(プリメインアンプ) ←コレDP-1001(CDプレーヤー)T-1001(FM/AMチューナー)X-1001(カセットデッキ)DM-1001(MDデッキ)LS-1001(2Wayスピーカーシステム "LS-300G" の型番で単体発売もされた)GE-1001(グラフィックイコライザー) (Wikipediaより)
このアンプは、中低域は十分な音質があるが、高域はあまり得意ではないという評価がある。コンパクトにまとめたれた筐体の中に、電源として優れた効率と電圧変動率を誇り、低リーケージ、省スペースなどのメリットがあるトロイダル・コアトランスを持っている。特に低域はSW同軸出力端子を持っていて、ジャンクで入れたマランツのサブウーハーを十分にドライブしている。デジタルオーディオテクノロジーの今では、小さい?え?っていう大きさだが、当時から今に至る、KENWOODデザインに共通する、マシンミニマムだ。
2.1、5.1、7.1と、マルチスピーカーシステムの変化とDCアナログアンプからAVアンプ、更にデジタルアンプへの移行は、自分がオーディオから遠ざかっていた時代の動きなので、実はよく理解していない。これが生産された時代(1993年代)において、コンパクトにまとめられたやや高級志向のコンポーネントステレオにおいて、低音の梃入れに、既に低域用のアクティブスピーカーが生み出されていたのだと知る。
面白いことに、先の高域がやや物足りないという属性により、電子基盤に手を入れる魔改造のベースモデルとしての評価と需要(例えば、こちらのサイト1、サイト2など)もあったようで、元々の設計の仕様や基本設計がしっかりしているゆえの遊びであり、ユーザーの投資なのだろうと思った。高域の弱点は、今の低能率の小型スピーカーで聴いている限り、それほど問題とは思わない。今、このCDを視聴しているが、十分な彼女の伸びのあるボーカルが響いている。過不足はない。スピーカーの特性の方で、フォローできる気がする。
この機種や関連製品の資料は今では意外と少ない。凝った回路や性能至上主義を謳うニッチの製品ではなかったが、基本設計は、メーカーのノウハウの蓄積やそれなりの開発投資を行った結果、悪くないものだと思う。
カタログデータは標準的だが、高調波歪率など、この手のイメージ販売戦略による企画製品に多いハッタリではない値が出ている。もちろん安いデジタルアンプの及ぶところではない。音の質という部分では、高音部のキャラは際立っておらず、逆に長時間視聴では疲れにくい音作りという印象を持つが、それも相対的な比較として意味をなすものだ、30年近く前のアナログアンプとして、このアンプの音だけ聴いていて不満が発生するようなレベルではないだろう。
ElementalMckennitt, Loreena/Quiwl⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
高域コントロールはなくて、低域については40HZから80HZまで周波数を可変して調整するつまみがついてる。前面パネルの厚さや、デザインなど、本当にユニーク。トラブルとしては
流石にYAMAHA A-500の代替とした直後には高域の煌びやかさの違いを感じたが、我慢できないほどではなく、その内私レベルの耳なんてすぐに慣れるものである。プリアンプ部を切り離せる仕様なので、余裕と出物があったら、グラフィックイコライザーかプリアンプを挟んで補正する方法もこのアンプでは取れる。多分やらないと思うけど。
チコは私が音楽試聴をするときには、私の横で寝ていることが多かったが、ユッチは別の息子たちの部屋で寝ていたりする。だから音楽ネタに絡めて彼女の話をすることはないと思うので、以下は、ニャンマキシマムの話
朝一番のご飯は私にねだりに来て、食事をねだる回数は、頻繁だ。彼女は、人が食べているものに興味を示したことは10年以上なかったし、長くカリカリだけを食べてきた子だが、最近は、カリカリをほんの少し、ほとんどパウチのみを食べるようになっていた。
不思議なことに、チーズトーストをねだりにくる。チコが晩年欲しがったのを思い出す。ユッチが出かけてた時には、家の中の水飲みを利用しつつ、公陳丸、チコ、ナッチたちの墓の前の水飲みも、彼女は利用している。リサーチで、確認してある資源のチェックをしているのと、危険分散の意味があると思う。でかい水飲み、マキシマム水飲みであるということは、彼女もそれが好きなのだが、仮説としては、舌の表面の汚れ洗浄に有利なのと、猫の水飲みメカニズムが舌を水面に貼り付けて表面張力で引っ張ることによるもので、これも大きな器だと飲みやすいのではと思ったりしているけれど、単純に彼女の好みの話なのかもしれない。
いずれにしても、彼らの要望には、ほとんど対応している結果(ニャンマキシマム)ではある。
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LPレコード録音のポリープ手術
http://complexcat.exblog.jp/33624866/
2024-01-06T22:37:00+09:00
2024-03-03T12:14:37+09:00
2024-01-06T22:37:22+09:00
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Incoherent Music Box
CDというメディアが出たときには本当に嬉しかった。古い名盤と呼ばれるクラシックレコードをクナッパーツブッシュ・フリークの友人から大量に聴かされ、そのスクラッチノイズの盛大な焚き火みたいな音の向こうにある名演を楽しむなんて高尚な趣味が、私には無理だなって思った。友人はその後、クナッパーツブッシュのオリジナルの音源からCD集をプロデュースするところまでやったようで、見事完結している。 CDというものが出てきたとき、人間の視聴能力限界を超えたノイズレスの音楽媒体、音楽カセットテープとしてつくられたものでも刃が立たないSN比が嬉しかった。サブスクリプションがでて、CDの売上がめっぽう下がって趣味性の高いLPレコードの売上に抜かれてしまったようなのだが、データ販売は、音質クオリティが視聴で判別できないとはいえ、CDと同等だがそれを超えることがないとのこと。安心して所有できる、現状市販されている最も高音質の音楽データソースはCD以外にはなかったりする。何周も遅れて、やっぱりCDだよねって、最近良く視聴している。好きなものはPCに取り込んで聴いていたいという矛盾。だって反射素材の劣化や傷ついたりしたら大変だもの。ちなみに手元にあるCDは、最も古いものは半世紀知覚前のものもあるけど、懸念されている反射素材の劣化が生じたものは今のところ、一枚もない。サブスクは課金せずに視聴できるものが多く存在するけど、CDの中古コーナーは、高いと感じることはない。若い世代にない感覚だろうけど、CDもこの世から消えたら困るなと思う人。 一方で、ノイズレスのデジタル音源に囲まれてる状態なのに、LPレコードとプレーヤー2台とそれを聴けるデジタルアンプシステムをデジアナ変換で再構築して、挙句の果てにアナログアンプを再び手に入れているこれも矛盾のある人。 結果的にLPレコードからデジタル変換して、TASCAM DR-100Ⅲにデジタル音源として変換して、ごくごく個人的にGrooveミュージックなどのソフトで再びデジタル音源として視聴して楽しんでる。だって、お気に入りのレコード、傷つけたりすり減るから何度も視聴したくないって、昔カセットテープに入れ直して視聴していた日々と同じことをやってる。 で、アナログオーディオの罠か、勘違いかわからんが、なぜか素敵な音に聴こえてくるLPレコード音源、それ故にやっぱりスクラッチノイズが気になるわけで、湿式の高級クリーナーや、購入時よりもノイズが減ると昔から評判だったキースモンクスのバキューム方式の自動クリーナーとか持つはずもない。購入後経年してるレコードだと、きちんと管理していても、自分で適当にクリーニングしてもたまにスクラッチノイズが無くなるレベルまでしか行かない。スクラッチノイズの音楽信号部分を見ると、こんな具合に高いスパイクが出るから一発で分る。頑張ってクリーニングしたあとでも長いシンフォニーだと、その数は20~30未満というところか。それがいやならCD音源聴けよってな話だが、いいのだ、プロの仕事だったりするわけじゃない、たかが趣味なんで矛盾に満ちてる。 これ、デジタルデータ見てたらポリープみたいに外せるよねって思ったのが今回のアーティクルのきっかけ(一枚目の画像*のところがスクラッチノイズ)。それでもって、そのスクラッチノイズ部分を見るとこんな感じの信号になってる。同じことを考える人は、当たり前のようにおられるようで、以下の動画を上げた後、検索してみたら、同じ作業の動画が何本か存在していた。 しばらく動画を上げてなかったので、丁度、PC画面動画記録とアップの復習代わりにもなった。 どうせなら、その時間的長さはたった0.003秒未満。カセットテープで言えば、0.2mmの長さ、テープが進む時間で生じている擾乱、ノイズ音。ハサミで切ったら切り貼りどころか、切り方が粗かったら、消えてしまうような長さだ。最初は手動でパッチを当てていたが、アプリであるAudacityの修復機能を使って、目立たないレベルに修復できることがわかったので、それからはノイズ部分を選択してエフェクトメニューの中にあるノイズ除去と修復機能を当てる。その後は、スクラッチノイズ部分を片っ端から選んでCtrl Rでどんどん消していく。 実際に視聴しても全く気が付かない。0.003秒だもの。3/1,000秒だ、3ms。ドロップショットなら人間の目にも止まらないでいきなり拳銃が出現しているという感じの7/1,000秒のそれを見たことがあるけど、それよりも短い時間。目の瞬きが100~150ミリセカンドっていわれてるから、瞬く間もない時間。 これくらいの短いスパンなら、元々そういう機能を持っているAutacityによる修復で、視聴時ほとんど気が付かない。 やってみて気がついたが、Windowsの楽な方の機能で、画面上の操作を動画記録すると、メニュー選択などは、すっ飛ばされるのだなと思った。
もしも音声データからスクラッチノイズを自動検出して自動でパッチを当てて消してくれるスクリプトとか、AIに支援させてでも作れたら、もう少しドヤできるアーティクルになったのだが、今回、とりあえず、ここまで。続編がいつになるかはわからない。
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桜軽羹
http://complexcat.exblog.jp/33621643/
2024-01-04T17:38:00+09:00
2024-01-07T10:36:27+09:00
2024-01-04T17:38:02+09:00
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Invasive, Not-native
お使い物は、大抵、ここの桜軽羹を買いに行くことにしている。 このお菓子は、駅のショップにコピペ商品が並ぶほど、分野では有名になった。もう7年も前抱かれど業界誌に記事が載っている。
鹿児島の銘菓「かるかん」。今回は親子二代、三代にわたる多くのファンが「一味違う」と口コミする、永楽堂の「桜かるかん」をご紹介します。・・・霧島山の貴重な自然薯でしか生み出せない、”もちもち感”と”しっとり感”が魅力の同店のかるかんは、カルカンが苦手だった子供(ママ)でも大好きになってしまうほど。その美味しさは、自然薯が不作の時も必ず用意してくれる材料屋さんとの信頼関係がなければ作ることができません。(月刊『製菓製パン』2017年5月号) 個人的な感想だが、コピペ商品は、到底そのレベルには達していないので、代わりに購入するということはない。多分オリジナルのものを食べたら、通常の軽羹を食べた経験のある人もショックを受ける。そもそもこし餡の入った、軽羹饅頭は邪道であり、饅頭型にすると薄くなってしまう軽羹の皮は、本来の軽羹の美味しさを半減させる。私は美味しいと思って買うことがないが一般化している。軽羹の生地は高価なので、その意味で生産コスト上都合も良いのだと思うが、やっぱり全てが軽羹生地出てきているというのは譲らない(ここの抹茶味のものは、例外として)。桜かるかんは、もちろん、餡子などは入っていない。その生地のもっちりさは、県内の名店の多くのそれを凌ぐ。 年中無休でやっておられたご主人は、こちら出身だが、名古屋の永楽堂の姉妹店で修行をされた方。最近リタイヤされて奥様と息子さんが今はお店を切り盛りしているが、完全なチームによるクラフトワークなので、味や作りに変わりはないが、ただ、年中無休はやめられた。やむを得ない。月曜日のお使い物に、日曜日購入できていたのでありがたかったのだけれど、皆さん、しっかり休んで、続いてほしいお店。
ここのお店のもう一つの人気商品である「パイ饅頭」とともに。このトップに載っているアーモンドがとても良い仕事をしている。亡くなった父が、「この菓子は本当に美味いな。」とよく言って気に入っていた。二都物語が育んだお菓子だ。 ある時、銃使用に関する許認可で、一時期お世話になった県内地方の警察署の担当巡査長と知り合いになった時、許認可の書類が部局を回る間、雑談をしていたのだが、お互い和菓子フリークだとわかって、県内の高評価の和菓子屋さんの情報交換で大いに盛り上がった。その時にも、このお店の話が出て、「僕、あのお店、カミさんの実家が近いので、年末はあそこのお店に寄って、爆買いしてます。」って仰ったので、私は大いに我が意をえたりと思ったものだった。
なんというのか、高級菓子カテゴリーではないのだが、丁寧で見事な仕事で、とても美味しい一方、この値段で売っていくわけだから、和菓子屋さんは大変だなと思う。でもお客さんは途切れることもなく、やってきている。大通りに面していない山手の上の方の住宅街にお店があるので、歩いてふらっと入るお客さんはいない。おかげで、今のネット情報にあまり荒らされなくて、本当にわかっている人だけが買いに来る。何度かチャリで買いに行ったが、激坂の上で、かなりの運動になる。はっきり言って死ぬ。こちらは、チャリンコで行こうとするとロードバイクの強者でも頭おかしいのじゃないかという感想が出るくらいの激坂が多い。自転車通学の高校で、みんなモーターアシストに乗ってる地域も少なくない。
桜はこの日本列島に暮らしていると、歴史的にもいろいろあって、それなりに関わりが出てくる。
花びらを食用とするのは八重桜が用いられるようだ。理由は、花色が濃くかつ見栄えの良い八重桜が用いられているようだ。その中でも食用とされているのは、”関山”か”普賢象”という八重桜では一般的な品種のようだ。観賞用としても優れた品種が、そのまま食用にされているということか。この桜軽羹の桜の花びらも、ぱっと見でもかなり吟味がされていて、コピペ商品と比べるとコストがかかっているのがわかる。
ちなみに食用桜の葉っぱの方の品種は、島嶼型のCerasus属(現在、欧米ではPrunus属(スモモ属)とされて、国によってgenus名が変わる状況が今)である大島桜のようだ。桜となるとソメイヨシノをイメージするのが一般的だが、葉は食用には向かないし、花びらの色が薄すぎるので、花もお菓子の材料にはならない。公共空間の街路樹は、腹の足しや換金できないものを植えるのが正しいのだろう。
食用桜の情報を検索していたら、このお店のタブロイド誌(ゴシップ誌という意味ではなく、純粋な判型の意味でのタブロイド版の雑誌)のpdfを見つけた。こだわりの和菓子屋さんである石舟庵というお店の広報誌のようだが、とても洗練されてて、お金かかってそう。
あまりにも年始、辛くてきつい話ばかりが流れていって、何か、何か、少しでも目が楽になる写真をと思って書いたお話。
追記ー堀田さんらの『世界有用植物事典』を久しぶりに開いたが、食用に関する蘊蓄があまり載っていなかった。それゆえに、先の和菓子屋さんのpdfを見つけたのだが、当然編纂された時代もあって、サクラ属はPrunusだ。改訂版が出ることはないだろう。堀田さんが既に他界されておられるということだけではなく、そういうところー日本に色んな意味で色々な余裕がなくなり、マクロ生物系の裾野も狭まり、そういうものを改定する動きも弱まる。門外に受けるように、編纂されて中身は、メンターを持たない独学の人が書いた間違いだらけの「図鑑」を専門家の監修にかけることなく、ぼろっと出版されるーもちょっといろいろ残念な状況を思う。
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デジアナ丼 #2
http://complexcat.exblog.jp/33613567/
2023-12-30T12:05:00+09:00
2024-02-29T22:10:52+09:00
2023-12-30T12:05:30+09:00
complex_cat
Incoherent Music Box
日本のオーディオ産業全盛期、カセットデッキなどで有名なNakamichiで、宣伝のイメージキャラクターに黒猫が使われていた。Nakamichi 580 cassette deckなどだけれど、わりとオーディオと猫って近いイメージなのかもしれない。 それでもユッチは、私が音楽試聴しているときに、チコのようには、わざわざリビングにやってきて爆睡したりしない。チコは、人間臭くて、変わった子だったが、ユッチはむしろ普通の猫なのかも。我関せずで、別の部屋でこんこんと寝ている。
1982年発売のアナログ・オーディオ・アンプが手に入ったおかげで、十分以上の定格出力のおかげで、余裕が出て、当時のYAMAHAお得意のZDR(ゼロディストーションルール)回路もあって十分優秀。私ごときのオーディオ試聴レベルなら、現在でも十分以上。いろいろ楽しめる。かつてのオーディオアンプは、定格インピーダンス8Ωが主流だった故に、今の時代、6Ωや4Ωのスピーカーが主体の状況で、問題が生じるみたいなテキストもネットに書かれていたりするが、最大出力ギリギリで試聴する(頭おかしい、近隣から怒鳴り込まれるぐらいの音量になる)わけでもないので問題なし。ちなみにA-500の定格出力、70W+70Wは、8Ωのものなので、6Ωではその1.335倍ぐらいか、93.45W+93.45Wとなる。 ノイズレスのデジタルソースを小音量でもそれなりの音量でも、気持ち良い音で鳴ってる。
デジタル音源からデジタルアンプ(TEAC A-H01)に入れて、そこからのアナログ出力をアナログ・アンプのLINE入力(AUX)に入れていたが、出力端子がスピーカー、サブ・ウーハ、ヘッドフォン出力しかない廉価なデジタルアンプでは、ヘッドフォン出力を使うしかない。
そうなると、デジタルアンプが一台使えなくなる。だから、デジタルアウトをアナログに変換して、LINEに入れて鳴らせるようにした。
デジタル アナログ コンバーター 光デジタル 同軸デジタル アナログ 変換器 192kz DA 音声 変換 SPDIF Coaxial AUX オーディオ PS4 Xbox HDTV DVD 対応 イヤホン ヘッドホンフォン スピーカー アンプ 出力VEDINDUSTundefined
Digital to Analog変換はこのVEDINDUSTというメーカーのデジタルアナログコンバーターを使った。LINE入力からの音源をもとに、YAMAHA A-500はわりと結構な音で、スピーカーを鳴らせている。この2回の変換でどの程度、ソースを忠実再生しているのか、ちょっとスペクトルの変化を見てみた。
アナログ to デジタル オーディオコンバーター 変換器 アナログ→デジタルr-honpoundefined
phonoイコライザーアンプ出力などのアナログデータやLINE outなどのアナログ出力はこのr-honpoなるメーカーのコンバーターで光デジタルケーブルに流して、デジタルアンプや直接の同軸デジタル入力を持っているレコーダーで録音できる。
今回このデジタル→アナログ→アナログアンプ→LINE out→デジタルの変換での音の変化を見てみようと思い立った。まあ、普通に音楽はデジアナ丼型のシステムで奏でられていて、私ごときの耳では、何ら音質に問題は感じていないがその確認みたいなものだ。ちなみにスピーカーからの空気録音まではやっていない。やるとしても手持ちの機材となるとTASCAM DR-100MKIIIのビルトインマイクを使うぐらいだろう。
テスト用にAudacityでいくつかの周波数で正弦波を発生させた。最初は、Audacityの機能にもあるので、RMS(root mean square)でも比較しようかなと思ったが、 まあ、そんな厳密比較をする必要はなさそう。波形を見ればわかるレベル。 1,000Hz (Digital source origin)
これがAudacityで発生させた1,000Hzの正弦波そのもののスペクトル。
1,000Hz (DtoD)
元々A-H01にはUSB接続ではなく、REIYINのDACからの同軸と光デジタルで繋いで、デジタルソースを試聴してきた。その方が、出力の利用性は高いので最初からそうしている。REIYIN DA-DDは、安価なDACだが、デジタル出力を受けてA-H01でそこそこ良い音で鳴らせている。
アナログアンプで鳴らすためには先に書いたようにデジアナ変換をする必要がある。
その出力を再びデジタル変換したもの①とREIYINのDACからのデジタルソースそのもの②の二つの音源をTASCAM DR-100MKIII に流し込んで見てみた。①の1,000Hz音声データのスペクトルを見るとこんな感じ。まあ、歪み率ということで数値に直せば酷い値になると思うが、コアの部分は、そんなに悲惨ではないのがわかる。REIYINのDAC、値段の割には健闘していると思う。
REIYIN DA-DD 192kHz 24BitハイレゾUSB-DAC DDC USBデジタル出力音響を光デジタル出力/同軸デジタル出力と3.5mmアナログ出力に変換するDA/DDコンバーター ヘッドアンプREIYINundefined
1,000Hz (DtoAtoD)
先に書いた通り、REIYIN DA-DDからのデジタル音源を一旦、これまた安いdegital analog converterでアナログ信号に変えて、アナログアンプでスピーカーを鳴らしている。そのアナログ音源となったものをアンプのライン経由で出したもの。それをもう一度デジタル変換して、TASCAM DR-100MKIIIに入れてスペクトルを見たもの②。変なところにいくつかスパイクが出て低域も余計な伸び方をしていて歪みが確認できる。安い機材での変換変換の限界だろうが、デシベルが低いのであまり目立たないだろうとは思う。1,000〜2,000円台の機材で音楽ファンとしての楽しみ方には十分だと思ってる。変調ノイズによるスパイクのレベルも、ピーク値から見てほとんど試聴には関係ないレベルだろう。 10,000Hz (Digital source origin)
10,000Hzになると、最初にAudacityで発生させた正弦波はこんな感じ。
10,000Hz (D to A to D)
2回のデジアナ変換の結果、デフォルトのレベルが10dB以上下がってる。裾野が広がってるのと20,000Hzにノイズのピークが持ち上がっている。この値段の機材で、ほとんど暴れた音になってないのは、むしろすごいのかも。
16,000Hz (Digital source origin)
同様に16,000Hzで、発生させた正弦波。
16,000Hz (D to A to D)
高音になると大体傾向は似てる。多くの人の試聴限界は超えているので、この辺りが暴れても、理論上は影響なさそうだが、ハイファイオーディオの世界だと、そうでは無い世界。
20,000Hz (Digital source origin)
一応、一般的なオーディオアンプの周波数特性の上限いっぱいまで出そうということでやった。同様に20,000Hzで発生させた正弦波。この辺りが、一般的なオーディオの音域の上限。ハイレゾ仕様が出てくるまでは、デジタルにおいてもここまで出ていれば、本来は何も問題がない世界だった。今考えると、低音の方をもっとやってみるべきだったか。レコードのレンジ再生の不測部分も高音よりもむしろ低音なのだが、まあ、そっちも今時のサブウーハーで出すような低域の話ではない。どっちにしても、サブソニックフィルターで切り落としても試聴上は問題がない領域だと思う。 ちなみに私は、広域の音質クオリティが上がる性能というのは、個人的には意味がないわけではないと思っている。可聴域のクオリティも自動的に上がる仕様の結果ではあると思う。あと、研究者として動物の超音波領域についても、実験や知見を集めてきたので、専門機材ではなくCPの良い家庭用オーディオで録音、音源から出口のスピーカーまで、超音波領域に対応できる事自体が、直接的に利益となっている。
20,000Hz (D to A to D)
古いアナログアンプと言えど、歪立は今の標準的なデジタルアンプより優秀で、ほぼそのまま無加工で出てくるLINEの一般的なSN比を考えたらこんなところなのだろう。 何度も書くけど、デジアナ変換デバイスの値段を考えたら、音楽試聴上、十分な性能だと思う。手元にあるマイクは、DR-100MKIIIのビルトインマイクぐらいなのでやらなかったが、今回高性能マイクによる空気録音をしたりしなかったが、実際に試聴していて問題がない音だという印象が裏付けられて、今回はこんなところで十分かなと思う。 音響工学は専門でもなんでもないので、掘り下げた話は私には無理で、あまりオチはない話。何か思いついたら追記しようかなと思う。
追記ーデジタル・アナログ変換デバイスはピンキリで、優れたDAC用のチップも開発、更新されているから、同じテストをやってもかなり違うのだろうなとは思う。残念ながらそれを試す余裕も資金もないので、1k〜2kぐらいの製品とどれくらい何が違うかわからない。 こういうテストをやってみると、キリがない気もする。
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日向ぼっこモード
http://complexcat.exblog.jp/33611422/
2023-12-28T21:33:00+09:00
2023-12-28T21:33:59+09:00
2023-12-28T21:33:59+09:00
complex_cat
Cat Family
小春日和で、ユッチの散歩に付き合う。彼女は、無謀なことはしないので、もちろん我が家の猫の額みたいな庭をちょっと散歩するだけなのだが、やはりいろいろ心配ではある。通常は、数分で、晩年のチコの散歩コースより、さらに狭い範囲を歩いて戻ってくる。 彼女の全盛期のテリトリーレンジは、GPSで測ったことがあるのだけれど、大体30X20mぐらい。今より圧倒的に広いのだけれど、それでもチコの1/30ぐらいの面積だったから、まあしれているというか、チコのホームレンジが広大すぎた。
公陳丸、チコ、ナッチもみんなここに眠っている。で、彼らのための水瓶を今はユッチも使っている。もちろん家の中が基本なので、彼女の水飲みはあるのだが、ここに来て、ちょっと喉を潤すのが日課のようだ。当然水換えも毎日やらないといけなくなる。
外に出さないとうるさいので、一旦出すが、大抵すぐに戻ってくる。で、またしばらくすると外に出せと言ってくる。家族の予定などで出さないこともある。
ここの温水器の上はチコもよく使っていた。ちょっと登るのが大変になってるので、手を貸すとしばらくここで居眠りをしだす。見守る家族がいると、気が楽なようだ。彼女も外出時には、セキュリティサービスが必要。 30分ほど、ユッチに付き合った。彼女が日光浴している間、パソコン持ってってというのは、チコの時と同じだ。気がついたら屋外に引き出したWi-Fiが停止していた。iPhone経由で繋いだが、そのうち、直さねばならなくなるかも。
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デジアナ丼
http://complexcat.exblog.jp/33605581/
2023-12-24T15:24:00+09:00
2023-12-26T22:34:31+09:00
2023-12-24T15:24:32+09:00
complex_cat
Incoherent Music Box
なんだかいろいろ増えたなって、チェックに上がったわけではなく、一応、一通り見せたけど全く興味がないユッチ。猫と相性が悪いのはLPプレーヤーぐらいだろうけど、彼女は全く興味を示さないのは流石である。 音楽生活は、自分には空気のようなもので、どのような形でもあって当たり前、なければ萎えるがチープなハードが増えても今のところ問題はなさそう。 音質がどうのこうのみたいなレベルのオーディオ機材を使えるわけではなく、気楽に好きな音楽を流すのを基本としている。子供たちが生まれて20年以上、そちら方面にはほとんど投資してこなかった。家の空間では彼らの求めるメディア、音が溢れていてそれでよかった。ただ、長距離家族で車で移動するときだけは、少しだけ自分の趣味を、寝静まって深夜に移動するときだけ流していた。
普段からiTunesやiPhone、Podのオーディオで十分で、カーオーディオに詰め込んで試聴できればいいやという立ち位置だったが、終活もあるのか、古のオーディオ機器が安くオークションやハードオフで散見されるようになって、なんとなく増えていった。基本はコンパクトなデジタルオーディオとそれを活かせる小型のCPの良いスピーカーという編成だった。ここに至って大して注目度もないアナログアンプがあまりにも安いので、ジャンクまがいのものを手に入れていた。一台は、デジタル過渡期に生産されたKENWOOD KA-1001Gの下位派生モデル、KENWOOD A-1001であったため、phonoアンプ非内臓型で、どうも使い所が不鮮明で、音はしっかり作られて良いのだが、ハードオフにでも処分しようと思っている。PHONOイコライザーアンプが必要な状況、そう、意外とLPを聴いているのだ。
LPレコードの場合、アナログデータソースがである故に、デジタルデータに変換した方が、色々利用性が高いので、これを一発かまして、デジタルアンプに繋いで流していた。TEAC A-H01はライン入力も2入力持っているので、イコライザー通した音源であれば聴けるのだが、結果的にデジタル変換して、全て光デジタルケーブルで流し込んでいた。 で、今回正当なアナログ音楽ソースを久しぶりにアナログアンプで聴けるようになった。音質?ラインからのアナログ入力再生と比較して、劣る部分は全くないので、デジタルトゥデジタルの使い勝手もあって、視聴上も便利だなと思っている。もちろんアナログアンプにはアナログ音源として入れて、それはそれで幸せな音が鳴っている。
これがアンプに行っている光デジタルケーブルの切り替え機。DR-100IIIには途中同軸デジタルケーブルに分けてそこから拾っている。嘗てLPレコードが摩耗するのが嫌で、一度だけカセットデッキで録音して以降、テープで聴くというのをやっていたのに近いかもしれないが、当時よりは、気に入ったLPをかける頻度が高い。
LP音源からデジタル音源に換えたものが意外と行けるのがわかって、TASCAMのDR-100IIIにデジタル音源に変換して飛ばしてDtD録音が可能だ。スクラッチノイズの「ポリープ」を外すなどの修正などをして、普段の音源にもしている。スクラッチノイズの書き換えは0.004秒のスケールなので、前後に多様な領域からパッチすれば編集跡は全くわからない。昔やってたカセットテープの切り貼り編集だと、0.2mm未満の張り替えだから、技術的にあり得ないレベルで、わからないのも当然なのかもしれない。
spotifyなどのデジタル音源やシンフォニー丸ごと聴けるものも多いyoutubeの音になんとなく聴き飽きる状況があるから。これを聴くぞって儀式が存在する音楽試聴には、それはそれで良いのだ。音質についてはアナログテープ、LPも混ぜている。毎日デジアナ丼を食っている状況。本当に、あんたブラインドテストで、違いが分かるのか、みたいなレベルなのだが、不思議なものである。音質など、視聴者側のメンタルでいくらでも変わるもので、ハードウェアのせいでは無いって結論が出ていた気もする。つまり、間違っていない。
デジタルアンプはよくできているが、最初のAVアンプのセレクターが不調になり、メインアンプであるTEACのA-H01という一番安い、カタログ落ちして久しいデジタルアンプがこれはこれで小さく好ましく、十分満足できる音質で鳴っていた。そこそこの音量で聴く場合には。中音量になると、流石に能率の良くないスピーカーを鳴らす場合、聞き疲れをする。
実際に1980年台のYAMAHAの普及クラスのDCアンプのジャンクを手に入れて、今のデジタル音源を、今の時代安いとはいえハイレゾで評判は悪くない小型アンプで鳴らしてみた。DCアンプ化は日本のオーディオにおけるある時代のエポックで、現在でも評価が高いアンプは、ほとんどがこの時代にメーカーのノウハウを注ぎ込んだDCアンプだと思う。YAMAHA A-500は、各オーディをメーカーが技術と音質を競ったナナキュッパ、クラスのアンプではなく、当時50,000円弱のもの。ただ、phonoアンプはMCカートリッジにも対応しているし、ヘッドホン試聴とスピーカー出力切り替えは独立しているなど、現行のデジタルアンプやAVアンプで、多くのモデルが切り落とした機能もちゃんと載ってる割と意欲作だったのかも。プレミアムがつかないし、ジャンクでも爆上がりみたいなモデルとは無縁だが。
夏場デジタルアンプがかなり熱を持つようになって、念の為パソコン用のファンを導入したが、内部温度を測ってみても、このアンプは熱を持ちにくい仕様のようだった。ハイエンドのアンプのA級アンプは熱を持ちやすく、生き残ってる個体が限定されるのは、熱により内部部品の損耗が激しいことも、関係あるのかもしれない。そういう意味では、寿命は長そうな気がする。
試聴して、割と驚いた。YAMAHAの音は日本のアナログオーディオ帝国全盛時代、エコノミーモデルを2台ほど使っていて、そんなに聞き込んだわけでもないし、やや硬質な印象があるものの、当時の原音再生というのがどういうものであるか、自分の安い機材やモデルではよくわからなかったのだが、その当時の設計が、今のデジタルソースを入れても、再生される音は好印象なのだった。デジアナ丼が悪くないのだ。数千円で手に入ったジャンク扱いのA-500はこれでもYAMAHAが当時誇って戦略上の主力製品だった、A-7a同様に、フルラインで実装した、ヤマハ独自のZDR(ゼロディストーションルール)回路が入っている。デザインも、セレクターボタン自体が光るそれまでのデザインをやめて、現在でも人気の高いA-1000やA-2000aの最高級アンプのデザインと共通の、セレクターがパネルボタンデザインになっている。
この回路については、自作のハイエンド高音質アンプを製作している人たちも、いまだに検討したり検証したりしてるので、それなりのエポックだったのだろう。回路の説明を見ても、門外の私にはさっぱりわからない世界であるけど。
定格出力も70W+70W(20Hz~20kHz、8Ω、歪0.007%)なので、今時は6〜4Ωのスピーカーが多い状況では、余裕でもあるし、歪み率の性能の高さはデジタルアンプではかなりモデルを選んでようやくというところ。別にめいっぱい出力を上げることもないのだが、余裕が生まれたことは確かに感じてしまう。内燃機関自動車、なんの間の言っても排気量が大きい方が、圧倒的に楽なのと少し似てるか。出力自慢は、昔からあまり知能指数が高いとは思われないが、デジタルアンプ以降で、そのレベルのスピーカー出力は年落ちの古いAVアンプでも出せるから、唯一の選択ということではないが、余裕は余裕である。
流石に300W超のパワーアンプを我が家で鳴らす必要も余裕もないので、ちょうどいいぐらいか。にある仕様を見ようと検索していたら、回路図付きのユーザーズマニュアルYAMAHA A-500 が出てきてこれにも驚いた。意外とチープなクラスという余計な修飾語がつくけど、アメリカでも好まれているモデルのようだ。2012年から2019年まで書き込みがある。
フィルムカメラはフィルム生産とかつて日本の津々浦々に存在したカメラ屋さんやスーパーマーケットにもあったDPEの現像インフラがほぼ消滅したことから、デジタルとの共存共栄どころか、趣味の世界でも存続することはかなり厳しい。大都市を周辺に粘り腰で、持っているけど、最後はモノクロフィルムの長尺を購入してパトローネに詰めて、自家現像で対応するぐらいだろうか。でも、オーディオは今、生産が消滅した時点からのメンテ、補修で、それこそナウシカのガンシップの如く、これから本当に修理不能になるまでは、ニッチなマニアを楽しませる資産として存続するだろう。生存曲線がどのように落ちていくかわからないが、一方で頑強にアナログアンプを作っているクラフトワークみたいなメーカーもある。まあ、そちらは超高額製品になってるけど。だから、チープでそれでも幸せな音を放出するハードウェアは今のタイミング下存在しない。同じYAMAHAのアナログアンプ製品でも、高額で状態の良いものは、多少は延命されると思うが、いずれにせよ、マニアの歯牙にもかからないクラスのものは、やがて、知識のある人に修理をされることもなく、廃棄物として、世界から消えていくだろうって思う。
ついでの話だけれど、オーディオジャンク品をオークションで漁って修理できるほどのオーディオ知識があるわけでは無いので、簡単なリレーのトラブルぐらいなら、対応できるかもっと手に入れたmarantz sw7001、いわゆるAVアンプやデジタルアンプ製品が持つ、同軸デジタルのサブウーハー出力に繋いで鳴らす、アンプ内蔵のアクティブスピーカー、出力50 W (EIAJ 100 Hz, 4 Ω))で38Hz–170Hzに対応。この領域は、アンプのサブソニックフィルターに実装されているレンジだから、これをわざわざ出力しなくても、低音域に伸びてるアンプを使えば、映画視聴出でない限り、あんまり必要ないかもというのが、自分の結論。実際のところTEAC A-H01では、そっちは心もとないので、足してやると確かに音には過不足が無くなった気もした。元々、小型スピーカー編成なので、低域が足りんのはしょうがないなとは思っていた。
それが今回の1980年台のアナログアンプを入れたら、それなりに低域も鳴るようになって、ちょっと驚いた。
ところで、このサブフーハーは、ジャンクだったが、切れていたヒューズを交換してやったら、ちゃんと機能し出した。ヒューズは規格を読み取って、だいたい同じ規格のものが一個63円だった。パーツセンター系のショップではなくAmazonで購入したから割高。
外部AC電源三口ついているから、割と便利。何か余計な入力があって、ヒューズが飛んでた。下のヒューズは外部AC電源用で、本体回路を守るためにも必須で、非常にまとも。そちらのヒューズと共に、ネジを20個ほど外さないとヒューズボックスを開けられないが、今時は無印の電動ドライバーでさっさとメンテできた。しかしデジタル音源から、オペアンプって随分、パーツ構成が変わるのだなって思った。今でこそ、音質を競うそれなりのクラスのアンプにも使われているけど、小さなアンプが作れるはずだなと思った。
一応、基盤類も一旦全部外して、目視で液漏れ侵食など点検して元通り結線も一応接触面をメンテして繋いで組み直したらちゃんと機能した。完全動作品。中古ハードウェアも、高額なら修理やチェックの手が入るだろうけど、知識があってもそこまでやらないだろうから、こういうことはたまにある。オペアンプはかなり高熱を持つみたいで、CPU並みの巨大なヒートシンクが着いていた。ヒートシンクとの接着面はソフト素材が貼り付けてあったが、伝導率とか考えたら、CPU専用グリスが流用できるかもって思った。高いし、手元にないからやらなかったが。
バスレフの穴の周辺に変なホットボンドでも使ったような修理跡がある。とてもジャンクっぽくて、最初からジャンクで諦めがつくので気にならない。スピーカーサイズは大したことないけど、確かに低い帯域、低周波までちゃんとでてる。この領域って、自分の更新されていない知識だと30cmウーハーの担当領域だと信じ込んでいた。AVアンプや劇場風映画風試聴には凝ったことがなかったので、いろいろ勉強になる。 この製品に限らないけど、一定の入力信号が入らないと、パイロットスイッチすら点灯しない。文字通り、ホームシアター起動で作動が始まるのね。お店で製品を購入して、説明やマニュアルを読んでない限り、わからない。いや、ユーザーズマニュアルにも、そのことをきっちり最初に注意喚起してないから、元々そういう仕様に対する認識は一般的なのだろう。入力があって初めて起動してるよっていう合図だから、おかしな仕様ではないのだが、電源コードを繋いでスイッチ入れても、LEDが点灯しないので、中古で持ち込まれたショップの人や落札した人は、電源入れてスイッチ押しても、同軸端子からデジタル入力しない限り何も反応がないので、これ壊れてるって判断する人も普通だと思う。
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尻深樫
http://complexcat.exblog.jp/33602163/
2023-12-23T00:16:00+09:00
2024-03-03T12:07:27+09:00
2023-12-23T00:16:32+09:00
complex_cat
Wonderful Life
仕事で天草を訪れた。駆け足だったのと、ずっと山野の中だったので、美味しい海産物とは無縁の時間が流れていったが、とても嬉しいものと遭遇できた。人生において、3度目に遭遇したシリブカガシの堅果(ドングリ)。2個、チャンチンモドキが混ざっているのだけど、これは天草の前に立ち寄った北薩で拾ったもの。チャンチンモドキも分布が限られていて、移入されたものだという指摘もあるが、とても興味深い植物の種で、以前何度かアーティクルを挙げた(チャンチンモドキ #1、Unbreakable ーチャンチンモドキ #2)。 本種のドングリは、本当にツヤツヤしていて、皮も厚く、ちょっと工芸品的な美しさがある。野外でも放置して3年ぐらいそのままの形で残っているのを確認している。なんか嬉しくて、気心の知れた人には、「いいものを上げよう」と言ってプレゼントする。以下の蘊蓄と共に。変なおっさんである。
・・・ 考えたら、天草はシリブカガシが分布する地のメッカの一つだった(外部リンク;シリブカガシの分布図)。 日本にはマテバシイ属(genus Lithocarpus)は本種Lithocarpus glaberマテバシイLithocarpus edulisのみ。マテバシイのドングリと違って皮の厚さや表面の滑らかさは格別だ。触っていても、シリブカガシのドングリは「気持ちいいいいいいい」。触っていてこんな気持ちの良いドングリは他にない!そして、指で簡単に押し破れない、皮の厚さがしっかりわかる。 そしてマテバシイ属(genus Lithocarpus)は以前はgenus名は'Pasania'だった。Pasania属。PASANIAを検索すると、パセミアとポルトガル語が出てくる。どうもポルトガル語でドングリという意味だと出てくるしレストランが結構ヒットするのだが、ここではラテン語名なので、ラテン語の意味は「食べられる」という意味だ。 そう、日本産のドングリでは、アク抜きをぜずにそのまま食べられるドングリは4種類しかない。ツブラジイ(コジイ)、スダジイ(イタジイ)、マテバシイ、そしてこのシリブカガシだ。ツブラジイCastanopsis cuspidataとスダジイCastanopsis sieboldii subsp. sieboldiiはシイ属で、殻斗の形や構造がかなりいわゆるドングリとは異なる。全体を包んでいて、ドングリが成長すると三裂に割れて、ドングリが剥き出しになる。
シリブカガシの尻深い尻の部分。マテバシイとシリブカガシの判別についてはこちら方ののサイトがとても参考になる(マテバシイとシリブカガシ)。私も拾ったシリブカガシを計測したが、確かに数値的に判別がついた。手持ちのサンプルの臍幅/堅果幅は、0.4を割っていた。尻の穴の狭いシリブカガシ。
シリブカガシとマテバシイ、並べてみればかなりフォルムが違う。マテバシイの堅果も形にかなりバリエーションがあって、太った砲弾型から坐薬みたいな細いものもあるが、シリブカガシのように極端に中央部が膨らんで見えるフォルものものはない。それでも、自信がなくなるぐらいの形態多様性は植物の常なので、このパラメーターで判別する方法は、有効だろうなと感じた。
こうやってシリブカガシ/マテバシイを並べてみると一層よくわかる。かなり色々なサンプルを集めて比較すべきだろうけど、この尻の大きさと全体とのバランスは典型的なものなので、わかりやすい。 しかし今回、もう一つ決定的な違いがあることが分かった。非破壊的同定ではないのが残念なところなのだが、食ったらわかる!のだ。 食べられるドングリと言えども、マテバシイはシイ属のドングリのような美味さはない。スダジイは、かつて太宰府天満宮の山道脇の出店で、銀杏と一緒に炒って売っていたのを私は覚えている。美味で、家庭でも電子レンジでチンをして、摘みにおいておけば、多分消えると思う。 マテバシイは食べられると言えども微妙なえぐみを感じる。ある意味、アク抜きせずに食べられるギリギリの味と言えなくもない。一度食べれば、ああ、なんとか食べられるけれど、個人的にはマテバシイは公園に行って拾って、家族みんなで食べましょうみたいなレベルの味ではないのだ。レンチンで暖かいうちなら、なんとか口に入れてもいいか、どうか、というぐらいの味だ。 ちなみにこのくるみ割り機は、胡桃から、和栗、銀杏、各サイズの種子に対応していて、割と便利で使っている。 マテバシイは、よく研究室で拾ってきて、中には妙に食いたがる奴がいて、茹でたり炒ったりして、酒のつまみに一緒に食べたりしたものだったが、しかし、シリブカガシは、マテバシイのような独特の口の中に残るエグみが全くなくて、食べやすいのだ。クセがなく、美味しいドングリだった。 手抜きでiPhoneで撮影ばかりしたら、全部肝心なところのフォーカスが外れていた。アップする段になって気が付いたが,すでにマテバシイは食ってしまったし。いつになるか知らんが、そのうち、差し替えよう。
そこで私はちょっと思い出したことがある。学生時代、文献は忘れたのだが、マテバシイは、幕藩時代、長崎県では飢饉対策として植えられていた、という記述をどこかで読んだことがある。しかし、分布マップを見るとそこは明らかにシリブカガシの分布域でもある。ひょっとして、マテバシイと言いつつ、シリブカガシのことかあるいはシリブカガシも混じっていたのではなかったのかと思ったりしたのだ。だって植えるなら絶対美味い方だろう。植えるならマテバシイよりもシリブカガシだ。それくらい食べてみて、はっきりそう思う違いだった。
もう一つは、嘗て学部生時代、多種多様なドングリが生育する某プロジェクト林の中で、一人、何日もキャンプをしていたのだが、その時に、かき集めたドングリ、森林性野鼠であるアカネズミ、ヒメネズミの高密度地帯であったため、ふとそこにあるドングリ全種類、数をなるべく揃えて幾つかのセットを作り、持ち去り実験しようとした。もちろんシイカシ林であったわけだが、ツクバネガシ、アラカシ、アカガシ、イチイガシ、コジイに加え、残念ながら、シリブカガシについては私が、周辺の林分で見つけられたものは一本だけだったので、100個の中で2-3個ほどしか混ぜられなかったのだが、ドングリ・ミクスチャーを林床において、卒論そっちのけで消失を見ようとしたのだ。 100個ずついくつかセットを作って林床に配置したわけだが、どのセットでも、シイは絶対量が多かったので、美味いとは言えすぐには無くならなかったが、そして、シリブカガシだけは全てのセットから、最初の数日で消失していた。 Apodemusの野鼠たちが選り好みしたとしか考えられなかった。その後、内部寄生してるニセクリシギゾウなどの幼虫を狙って選択的に食べたりするなどの話が出てくるようになって、そんなに簡単な話ではないなと思ったのだが、シリブカガシについては、期待値をはるかに上回る消失率が示されたことは、ずっと印象に残っていた。植物の苦味やエグみは、多くは消化阻害のための植物の戦略二次代謝産物なので、それが少ない植物は栄養摂取的にも有利で、採餌ボリューム制限の大きな小動物では影響はあると思っている。 当時は、装備の問題もあって、ドングリを炒ってわざわざ味見するなどという余裕はなくて、やりたくでもできなかったのだが、そうか、シリブカガシは、クセもなく美味いのか。そうなのかって、久しぶりに遭遇してサンプリングしたシリブカガシのドングリを食べて、なんとなく納得してしまった。 シリブカガシを、ほら、ツルツルで気持ちいーだろうって知り合いに渡す時に、そう言った話と一緒に渡したりする。変なおっさんだなとは思う。
追記ーマテバシイ、形態はかなり大きく砲弾型から坐薬型まだあると書いたけど、シリブカガシに形態が近いマナを拾ってきたので混ぜて撮影。こうやってみると色の濃さ、艶々さや皮の強度感など見た目明らかに違う。マテバシイは乾燥すると簡単に割れ始める。シリブカガシをフィールドです見て、私はさっと判別がついたところで、気がつくことができて、ちょっと嬉しかった。
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デジタル時代にLPプレーヤーを手に入れる話
http://complexcat.exblog.jp/33532562/
2023-11-12T22:51:00+09:00
2024-02-22T00:02:32+09:00
2023-11-12T22:51:43+09:00
complex_cat
My Tools
オーディオファンではなく、音楽ファンです、って言っておけば、あまりオーディオや試聴の音質についての見識や評価能力がなくても、そんなに怒られたりしない(はず)。
こんにちは、プログレ、アート/ロック、クラシック、伝統音楽、歌謡曲その他、何でもありの音楽ファンです。
オーディオに湯水のごとく、お金をかけることはできません。
久しぶりにLPレコード再生ができるところまでを前提に、中古でオーディオシステムを組もうと思った。それがコロナ禍の前の話。かつて魅力的であった高性能機が、中古価格で安く流れているのを見ていろいろ考えることになった。猫小屋的我が家は、広い居間や、好き勝手にモノを増やせる個人スペースがあるわけではなく、なるべくミニマムなシステムを組もうと考えた。当然、振動対策や押し出しのすごさで高性能機アピールした10kgを超えるモデルは対象外。
それでかつて、自分には垂涎の的だったTechnicsのリニアトラッキングプレーヤーの眷属に目が行った。SL-DL1はクオーツ化されたSL-QL1や選曲機能を入れたSL-QL15など派生モデルも含め、フラグシップ高級機SL-10でアピールしたジャケットサイズではないシリーズだが、リニアトラッキングの優位性をアピールするため、基本設計はよくできたものと考えられる。それを最初に手に入れた。1万円台だった。Technicsのリニアトラッキングプレーヤーは、その後、部品の改良、ローコスト化と曲選択などの派生機能、フラッグシップ機の充実、オーディオファンではなく気楽に音楽ソースとしてLP再生を楽しんでもらうための、FM発信や電池駆動、フォノアンプ内蔵機能などを入れた、ローコストのベルトドライブ機など10年以上の適応放散が始まった。ジャンクのSL-D4を挟んで、完動品のSL-Q5が来た。このあたりのモデルに、ブラックボディタイプがあるのは知らなかったが、それだけ色々作られたシリーズだったと思う。生産数の多さは中古で状態の良いのを安く手に入れるときにもとても重要だと思う。
ところで、現在、現行機種として販売されているLPプレーヤーの製品に関しては、とんでもない数のメーカーがターンテーブル及びLPプレーヤー関連製品を販売している。以下のリンクはヨドバシのサイトに合った、レコードプレーヤーに関連のあるメーカー一覧。
レコードプレーヤーのメーカー一覧リンク
で、これらは、関連部品、ガジェットだけを販売しているメーカーを除いて、一応LPプレーヤーを生産も敷く販売しているものに限定すると、かなり絞られるが、それでも複数のグループに分けられる。
1 欧米の老舗:高額製品、音はそれだけの対価を出せるマニアを引き付けて離さないが、ベルトドライブやアイドラードライブなど、かつての日本のオーディオ連合艦隊が作り出していた、ネガを消しまくった高性能モーターとダイレクトドライブのプレーヤーとは全く方向性もニッチも異なる、古のエクスカリバーみたいなハードウェアで今も存続している。マニアでないと名前すら知らない、トーレンスやエラック、ガラードなど。後、McIntoshなどもこのカテゴリーに入るだろうか。
自分にとっては購入を考えたりするものではなく、メーカーの視聴大会に行くか、黒猫でも抱いてるガウンを着た所有している好事家(どんなイメージや)の家に寄せて視聴させてもらうようなもの。
値段こそ、重さこそ、押し出しこそ音質だ、力だ、みたいなの。
Amazonだと何故かこのあたりの間にマニアックな部品やキャビネットなどのパーツはヒットする。好事家がバラして販売してるのだろうか。
マッキントッシュ アナログプレーヤーMcIntosh MT10マッキントッシュundefined
楽天などの超高額オーディオ専門店の出品リンクが、散見されるが、まあ、間違ってもクリックしないような値段がついている。こういうのも、デジタル時代を経て、それなりのスペックの音質を誰でも手に入れられるようになり、昔ほどは羨ましくなくないのである。デジタル化により超低ノイズ、S/N比が当たり前になり、基本スペックにおけるそのあたりの値は、もう人の感知限界まで辿り着いているので、それ以外の「音が違う」成分というものについてそんなに羨望を持つことは無くなったというのもあるかもしれない。
2 日本の老舗メーカー:お値段とその押し出し、かつてのブランドイメージを引き継いだ故に許される製品で、1に近いかもしれない。でも明らかに、かつてのオーディオブームの中で生まれたものとは断絶がある。LUXMAN、DENONなど数十万円超えのフラッグシップモデルを有するところ。(イコライザー内蔵やデジタル対応がされているので、今の製品だと分る)
3 新興の超高額オーディオ、少数生産型工房:1に近いが、古くからの老舗にはないハードウェア的な特徴を持ち、70~80年代に見た記憶があるアイデアのフラッシュアップのような出で立ち。欲しい物がないから自分で作ったよ的。新興と言うには相当な歴史があるけれど、光学読み取り型のLPプレーヤーのELP(エルプ)なども、ここに入れたら良いのだろうか。そのテクノロジーの異次元ぶりと言い、ここに加えたらちょっと違う気もするのだが。2と違うのは、かつての百花繚乱のオーディオブームのときには、目立たなかったか、まだ、会社自体が存在しなかったところ。
4 国内のかつてのオーディオメーカー直系:一応自社のモデルとして開発、生産販売しているもの。廉価なフォノアンプ、Bluetooth搭載モデルには自社生産品ではなく、大陸のオーディオメーカーのOEMも多そう。LPブームも、実際は陽炎のようなところがあるから、大きな資本投入はできないだろう。生産できるモデルの性能にも制限がある。かつて百歌繚乱したダイレクトドライブモデルは殆ど見当たらない。それでもフラッグシップモデルはあり、それは高くとも、10万円超ぐらいで1~3ほどの高額ではないものがこのカテゴリー。
TECHNICS SL1200MK7 TECHNICS 1200 ターンテーブルTECHNICSundefined
世界のDJアーティスト御用達品。最近はLPアナログターンテーブルばかりでもないようだが、永遠のヒット作かも。
基本性能はこの値段なので、性能も質感も、悪いはずはないので、新品で、このくらい出してもいいなと思う人は購入したら良いと思う。
私は、この値段出すなら、過去の名機の状態のいいものを2~4台は買えるので、間違っても欲しいと思わない。私の指導教官の一人はテクニクスとかオーディオメーカーじゃねーよーとかよくディスっていたけど、そういうことは関係ない。私は資本力ある故に、音楽ファンのために、他の格式を前面に出すオーディオメーカーとはちょっと違うことをやってくれた好きなメーカーの一つだから。
で、対抗馬として12月発売ということでJBL からTT350というのがモデルが出てくる。デザインがかなりエッジーで、値段帯からテクニクスじゃない機種を考える人には訴求するかも。
オーディオテクニカ audio-technica レコードプレーヤー AT-LP7 ベルトドライブaudio-techincaundefined
この金額でベルトドライブ?って思ったのが最初の違和感だった。このモデル、薄型デザイン良いし(ベルトドライブ駆動レイアウトの結果かも)、このメーカー好きだけれど。
サイトを見ていると、今の流れか、しきりにベルトドライブの有利性を述べて、それが音質のためだと書いてある。曰く、モーターの振動を拾いにくい、曰く、起動して正常回転が得られるまでの時間が短い(ベルトドライブの超高額機には、逆に、音質へのこだわりから駆動トルクは持たせず、プラッターを自分で回して駆動するNottingham Analogue Studioの製品などもある)、振動を受けたり、コギングが生じにくいなど。しかしそれらは、百花繚乱時代のダイレクトドライブ製品が改良を重ねネガ消しを徹底的に行なった歴史を知るものとして、それらが音質に影響するようなダイレクトドライブ機は、全盛期には存在しなかった気がするのだが。DD高級機ではクオーツ制御が当たり前になる前からDCコアレスモーターなどで対応した歴史は古い。ローコスト機販売においては、ベルトドライブ凄いぜ、の話をせざるを得ないのは、おそらく今は、数十年前に一時消滅しかけたLPプレーヤーにあって、コストの問題もあり安価で高性能なDD機を作るラインがほぼ消滅した結果ではないかと感じている。超高額こだわりベルトドライブ機の世界は別にして、中級機のDD機用モーターは、オーパーツ化したのかもれない。
追記
私の仮説を具体的に説明している記事を見つけた。こちら方面の工学は分野外なので、絶対の自信を持って支持することはできないのだが、私個人としては妥当かなと思える話が記載されていた。そうでなければ各メーカーがフラッグシップモデルをDDで作っていた時代は一体何だったのかという話になる。
工学的知識不足のオーディオ評論家が、プラッターを外したDDモーターの動作をコギングとして勘違いした経緯から、説明されている。私自身は長年の疑問が氷解した。
いくつか、テキストから拾い出してみる。
「オーディオブームが下火になると、ダイレクトドライブモータ開発は終わります。モータのOEMも無くなったため、ほとんどのメーカーはベルトドライブのプレイヤーしか開発できなくなりました。」
私の仮説と同じ。
DDよりもベルトドライブのほうが高性能とされる部分の誤解については、以下のテキスト。
ベルトドライブのモータは、開発に費用がかけられないからやむなく使用するので、当たり前ですが性能が落ちます。」
ベルトドライブはベルトがモータの振動を吸収するといわれますが、ベルトはトルクがかかっている状態ではバネとなり、共振周波数より低い振動は吸収できません。
トルクリプルに加え、ダイレクトドライブでは発生しないベルトの成形不均一やプーリー・プラッターの真円度、プーリーとプラッターの平行ずれによる振動は、ダイレクトドライブの5倍程度に達する回転ムラのみならず、0.5Hzより低い周波数からベルトの共振周波数まで、円周を叩きスピンドルに向かうエネルギーを生みます。
それでも実測すると、ベルトドライブはダイレクトドライブより10〜20dB(3倍〜10倍)ノイズが多いことがわかります。」実際にフラッグシップ機のSN比をオーディオデータベースサイトで見てみたらいい。当時、主戦機でるダイレクトドライブのプレヤーは、高級機、初級、中級に至るまで、腰を抜かすほどの高みまで持っていくことができていたはずだった。
「スクラッチノイズが消えた!」等、プラッターの重い外周型が静かに聞こえるのは、スピンドルやプラッターの(低域共振というより)唸りにキャビネットやトーンアームベースの剛性が負けて、小信号がマスキングされ情報量が減るためです。外周型より内周型のベルトドライブが音が軽やかに聞こえるのは、ダンプしきれない高域共振の影響です。ここまで、機構に言及してもらった説明は初めて読んだ。少々引用が長いので、私のテキストではないことを明確にさせていただいて転載するが、この方のこのテキスト、情報量が多くて的確に知りたかったことが全て書かれていて無駄な文章が一つもないのでお許しいただきたい。
「ダイレクトドライブは、モーターコイルからの誘導がノイズとなってカートリッジに飛び込みやすい。」と言われることがありますが、コイルはマグネットや鉄板に遮蔽されているため、コイル剥き出しのトランスやインダクションモーターより遥かに飛び込みが少ないです。
結局、いまレコードプレイヤーを売るためには、ダイレクトドライブに対する誤解を解かないほうが都合が良いのです。何十万円もして、中古レコードなら数百枚買える価格なのに、「そもそもピッチが保証されない。」、「ベルトや糸がやたら傷む」とか「摺動ロスが大きすぎて室温が低いと33回転まで上がらない」など、性能が全く価格に見合わないベルトドライブ商品の宣伝に惑わされないよう、そして未だに「コギングが」と言う評論家はかなりレベルが低いのでお気をつけて。」 高いから高音質で高性能というマジックと、独特の音色があるというところで、マニアの耳目を集めている製品は、私はそれはそれでいいと思うが、アンチテーゼとして開発されたDD機の歴史とその高性能フラッグシップ機という過去の遺産をゴミ箱に捨てるというのはかなりもったいない話だと思う。
ベルトドライブの利点は、それ用のモーターが国産ではなく安価で手に入り、小型でも機構的にターンテーブルのトルクが得られるので、デザイン自由度がこなれているというあたりか。かつてのオーディオ帝国なら、超薄型のDDモーターとか開発製造できたかもしれないけど。
実際に、オーディオテクニカでは、今の技術でベルトドライブを作って、ワウフラッターなどかなり追い込んだ機種も存在する。現在の工業生産テクノロジーによるアプローチでそこまでの性能に持って行っているのは称賛に値すると思っている。
DDプレーヤーのアドバンテージとしていちばん重要なのは、オーディオを高尚な趣味として高級機を使える人には求められない、庶民に対する、ユーザーフレンドリー、メンテナンスフリーの部分だと思う。当時、それでこそ豊かな音楽ソースの方に、コストが掛けられるというものだったはずだ。
MicroやLuxmanの高額製品の独特のメカニズムへの拘りと開発や生産コストのかけ方、その音へのあこがれや以前からの敬意はある一方で、現在ですらこの部分に言及されないオーディオというのは、「独特の」世界であるとは思う。現在、大衆的には一度断絶したテクノロジーである以上、例え非接触の電子的な読み取り方式でもホコリ等によるスクラッチノイズが聴こえてきたら、それが何であるか理解できないユーザーも、普通に存在する状況である。
1980年代後半~1990年代に、秋葉原のショップのこれまでオーディオ店だったところがパソコンショップだらけになる状況に先行して(その後フィギュアショップだらけになった。諸行無常)、日本のオーディオ世界とそれを支えていた工業生産テクノロジーが衰退していった結果じゃないかと考えているが、その当たり言及したドキュメントには遭遇していない。特に廉価、大量生産、高品質と、日本メーカーが沈んだ悪者のように言われる事が多い状況だが、ダイレクトドライブ機とそれを支える周辺ハードウェア生産の断絶は、大きいのではないかと感じた。
1のメーカーの主張の根底にもそれがあるが、そうでないと都合は色々悪くなる。KAKAKU.comの仕様ページでも、何故か百花繚乱時代ではドヤで書かれていたワウ・フラッターやS/N比等の項目は記述すらされていない。他のオーディオ製品とは明らかに違う流れだと思う。もちろん、いくつかの数値スペックが音質の全てではないし、その人が対価に見合う音だと思ったらそれで良いわけだが、人類の感知限界から見て、差を検出できない性能は一先ず置いておいて、オーディオの足跡といったかつてのオーディオ製品のスペックと対比したら、数値スペックは大したことないか、後退しているのが分かってしまう。
TEAC、Technics、audio-technicaなど。結局、かつてのオーディオスペックオタクとは無縁の若い世代が新品をネット見ながら探して購入となるとこのあたりになる。それなりにオーディオメーカーとして前線で戦ったときのノウハウや矜持は、ユーザーにはやはり利益を生み出すものだろうとおもうから。
YAMAHA、SONYは、OEMっぽいベルトドライブモデルで通販での販売が基本のようだ。Technicsは7代目のモデルになるSL-1200MK7をフラグシップとして製造販売しているが、それでも、今どきの販売状況ならこのくらいのコストになるだろうなという値段以上の付加価値をつけて売っている値段ではない。生産が続いているのは特殊なDJ機材としての超ヒット作という部分が大きい。DJにとっては、いわば職業としてのパフォーマンスのためのツール、楽器なんだよね。今の状態で完成されているのなら、キャリーオーバーにしないと困る、何処も変えるなと世界中のDJ屋さんが言っている稀有なモデル。もちろんこの値段なので、高級オーディオなのではあるが、かつて頭がおかしいかと思えるようなハイスペックのモデルが中価格帯の中級機として目白押しだった時代とは明らかに違っている。
DENONなどもかつては名機と呼ばれるモデルも多い、ダイレクトドライブプレーヤーの老舗だったけれど、今の製品は、audio-technica類似路線の物がほとんどのようだ。TEACのこのモデルはDDではある意味数少ない、新品で手に入れやすい価格帯のモデルだと思う。
ティアック ダイレクトドライブ・アナログターンテーブル TN-4D-SE ブラックティアック(Teac)undefined
追記ーこの記事、ちょくちょく見に来られる人が居るみたいで、自分も今参考にできるサイトとか、本当に長きにわたるオーディオの変遷とか頭にあってアナログ機を触ってきて、そして今手を出そうとしたら、首をかしげることも多くて忘備録的に描いたのだけれど、ちょっと責任を感じてしまったんで補足する。このモデルのスペックを見に行った。割と驚いた。低いのだ。今それなりに主力として投入されているベルトドライブの製品のワウ・フラッターが0.06ぐらいまでは追いこんでる。0.1ぐらいが人間の感知限界とか言われるけど、そのくらいのスペックのプレーヤーでピアノの高音聴けば、おそらく実スペックの低下や揺らぎがあるから、回転精度が微妙なのがわかると思う。S/N比についてはRIAAアンプ内蔵だから少し割り引く必要があるけれど、その性能込みで、普及製品弱のスペックだと思う。
ワウフラッター 0.1%以下; S/N比 67dB以上 (A-weighted、20kHz LPF) とある。
TEACは大好きなメーカーだが、日本のオーディオ全盛期時代に、高性能テープデッキで一時代を築いたといってよいところで、アナログターンテーブルについて豊富なラインアップを持っていたメーカーではない。それにしてもなぜこんなに数値が低いのだろうと考えると、大陸の製品のOEMか、モジュールを使って自社名製品を出したという気がしている。いや、レコード文化において、新製品を出しているだけでも、評価に値すると思う。なかなかつらい。過去の隆盛を誇ったそれなりの値段を出せば十分高性能なプレーヤーを生産していたオーディオメーカーがひしめき合っていた環境は消滅していて、そこが生み出したテクノロジーはオーパーツになってしまった。そんなことは立派なデジタルサンプリングレコーダーが生み出された後の、カセットデッキなどでも、当たり前に起きていて、今更のことだろう。
現在販売されている製品としてのカセットデッキのモジュールは、大陸製のラジカセのスペックであるというのを最近知って、すでにかつてのハイファイオーディオ製品ではなくなっているのだ。今時カセットテープで新品カタログ製品のハイファイオーディオをそろえようとする人など存在しないから、必要もない話だ。そのことは、かつての名器をメンテや修理して使っていくしかない世界だ。
ワウフラッター 0.03%WRMS; SN比 70dB(DIN-B)
おおよそ、クオーツ制御されてなくても1970年代後半のダイレクトドライブプレーヤーの普及機の性能がこれぐらいだと思う。ちなみにこれは、SONY PS-3750 ¥47,800(1976年頃)という製品のもの。本当、団栗の背比べではなく、互いにしのぎを削っていった性能闘争の結果として、当時はカタログ性能は少なくとも揃えないといけないという、メーカー側の矜持があったと思うし、そうしないと、幸せな方の団栗の背比べ状態で、単純スペック比較とデザインなどで候補から外される可能性も低くはなかった。
5 新興の安価な製品:蓄音機型デザインや、USBオーディオ対応ハードウェア、レシーバー(アンプ&FMチューナー)、スピーカー一体型など。こういうのもネット通販チャンネルなどで、かつてよりは流通させやすいし、作り逃げ(壊れても売りまくった後は、修理する所在すら消えている)大陸ビジネス製品は、意外と少ない気がする。オーディオとの濃い時代を過ごした人たちばかりでもないから、それなりの需要はあるのかも。
この製品など、ターンテーブルは昔のサイズ(LP版に対応しているが、EP版サイズ)だよなぁ。
HOFEINZ Bluetooth入力 天然木材 レコードプレーヤー スピーカー内蔵 MP3録音Hofeinzundefined
6 かつての名品(の中古品):とういうことで、私には、1~5の選択はないので、やるべきことは、第6のカテゴリー、カタログ値も音質、性能も含め定評の有った1970~80年代のモデルの中古のなるべく状態の良い個体を廉価で入れることだ。そんなのわからないみたいな話ではない、高級オーディオブーム前は10万円を超える個別の製品はコンポーネントでもほとんど存在しなかった。生産時期は、国公立大学の授業料が急に上がりつつ有った状況にあって今の1/2~1/3以下の時代だ。それで当時の定価(!)で4~6万円クラスのモデルを手に入れれば、売り手に問題がなければ、まともなものが手に入る。
マニア用には、phono入力対応のAVアンプが存在するけれど、TEAC A-H01にはそんなものはないので、別途イコライザーの購入やその運用が追加コストになるのは、織り込み済み。割りとLPプレーヤーと云うオーディオ機器については、よほど変なことをやらなければ破損したり残存寿命を縮めるような部分はないので、今でも1980年代の半世紀近くも前の個体が普通に動いている。
audio-technica フォノイコライザー AT-PEQ3Audio Technica(オーディオテクニカ)★★★★
これがメーカー品で現行製品として購入できる一番ベーシックなイコライザーだが、徐々に値段が上がっている。私が最初にAmazonから購入した時には新品でも4,000-5,000円ぐらいだった。RIAA偏差は、それなりのアナログアンプが内蔵していたphono入力のそれよりもコンマ2ぐらいは大きい。まあ、カーブとずれていると言っても僅かなので、影響はないけど、そう言うところの追い込みも、かつてはコストがかかっていたのだなって思う。それでも現在のローコストなデジタルアンプに搭載されているそれと比べると、同等ということだ。カタログマニアではないけど、仕様の値は、音への影響もだが、開発、生産にかけられたコストを如実に現れるので、わかりやすいのだ。
Amazonでも酷い出品者になると輸入品と称して二万円台の値段をつけて売ってる。LPプレーヤーの針は一種のマイクみたいなもので、それが音響特性としては特殊なバイアスがかかっているからそれをイコライズ(均す)するデバイスだ。CDが生まれる前には、phono入力端子は最重要音楽ソースで、どんなアンプでも持っていたから、あとづけする必要はなかった。でも、2000年 6月 1日 発売と、かなり以前から存在する。MCにも対応する上級モデルAT-PEQ30に対して、MM対応だけなのだが、生産販売されている経緯は、少し不思議ではある。AVアンプが1995年あたりに生まれてphono入力が省略され始めた結果だろうか。
Fosi Audio BOX X1 フォノ プリアンプ MM ポータブヘッドフォンアンプ 超コンパクトミニステレオ Phono 3.5MMヘッドフォン・RCA出力 蓄音機・レコードプレーヤー ターンテーブル用 DC12V電源アダプタ付きFosi Audioundefined
でそういう、大したテクノロジーではない分野は今は必ず、こういう大陸のメーカーが対応してくる。AT-PEQ3の半額以下で売られている。AVアンプは、かなり音質に降った高額製品でないphono入力はついてないから、とかつてのプレーヤー機器によるLP再生需要を見越しているのだろう。FosiはCPの良いデジタルアンプを作ってるメーカーだったと思う。現物は使ってないから、耐久性や電源などの問題含め評価はわからない。
さて中古のLPプレーヤーとして、私の場合、テクニクスのリニアトラッキングプレーヤーの眷属をずっと漁ってきたわけだが、中古品となると選曲機構など、新たに電子デバイスを追加した部分やオート機構などのベルトの劣化などはよくあるが、売り物にするためにそれは交換メンテしている個体も少なくない。
テクニクスのリニアトラッキンプレーヤーの利点は色々あって、ダイナミックバランスで機能しており、針圧も一定で調整する必要もない。インサイドフォースもほぼ0に近い値なので、インサイドフォースキャンセラーが必要ないことも利点の一つだ。そもそもレコードを作成するカッティングマシーンがリニアトラッキングなので、矛盾が少ない。結果、トラッキングエラー角は±0.1゜以内ということになる。
一般的なスタティックバランスのマニュアル機であれば、普通に居間や倉庫においてあれば、むしろ悪くなるところなど殆ど無いだろう。電子部品を入れているとは言え、針からの信号伝達、ターンテーブルや速度などモーター制御と最低限なので、壊れるところも殆どないので、普通に使える状態のものが、廉価なベルトドライブの最新機よりも安い値段で手に入る。ヘッドシェルやカートリッジなどが外されて別購入のものなどあるので、その辺の知識がないとトラブルになる可能性がない訳では無いが、説明を読めば、自分がすぐにLP視聴できるモデルを2万円程度で手に入れるのはそんなに骨ではない。骨ではないが、一旦失われたに近いテクノロジーについてはほんのちょっとの知識を有するかどうかはかなり差が出てしまう。今の電気店の売り場で、40代の販売員だとその辺の知識は持ってなくても責められるものではない。それでも終活などでオークションなどに放出される製品の中では、現行、ベルトドライブOEMが溢れる製品群より高性能で質の良いものを手に入れられるというテクノロジーの逆転が激しい製品だと思う。
なお、購入に当たっては、一応モデル名を検索して交換針か、その互換製品がAmazon当たりで購入できるかどうかだけは確認したほうが良い。
交換針もありがたいことに、長岡やaudio-technicaなどがフォローしてくれている世界がまだ残っていて、不安なら少し多めにストックを入れておけば、長々と楽しめる。というわけで、私は、第6の選択で、今、リニアトラッキングプレーヤーで、レコード視聴を楽しんでいる。いや、視聴のたびに一応、LP→デジタル化をしている。最初はカセットテープに入れていたけれど、そちらもテープメディア事態のストックがなくなってきているのでそうなりつつある。個人で楽しむ実験をやっているわけだが、昔、LPが損耗するのが嫌でカセットテープに録音して、そちらをメインの音楽ソースにして視聴していたのを思い出す。
録音前のソースのアナデジ変換は別の装備が必要だが、TASCAM DR-100IIIはLine inからの音質も良好。識別はエラーで、なぜか別のアルバムであるSolo concertになってしまった。
ところで、色々情報を探して関連サイトを見ていて、デジタル時代に再帰的にブームになったLPレコードの世界だけれど、想像以上に奥深く、テクノロジー的にも今のデジタル技術を背景に凄まじく進んでいるカッティングエンジニアとそのハードウェアの機材についての記事を拝読して、あることに気がついた。LPレコード&プレーヤーという音響装置は一種の振動楽器ではないかという部分だ。倍音発生とともに、そこは今取り出されていて鳴っている音が全てではなく、夢を見られる部分があるのではという気がしたのだ。まあソースは同じでしょみたいなことで、人にとって良い音素晴らしい音として何を感じているかというのは、割と分析が進んでいるようで進んでないように見える。
私の超音波オーディオの話をとある委員会でお話した時に、分野の重鎮である研究者からある相談を受けた。ある生物を誘引する場合、高音質、原音再生が見込まれているはずのデジタルソースよりも、レンジも狭いカセットテープの音を聞かせた方が圧倒的に誘引の成績が良くなる、何をどう整理して何がどう効いていると考えて進めれば良いのかというような話だった。実は、フラットな原音再生により、強調されない部分が生じてしまって、誘引効果が低下したのではないかという仮説を持っている。フラットなモニタースピーカー的な音が良いと考える状況もTPOだが、モニタースピーカー的な音といってもそれはまた、様々な違いが、機材、視聴者によっても違うのだろうから、そういうテイスト的表現が実際何を示しているのかなど、この問題については、仮説の域を出る方法論が私には無理っぽいので、経験則で攻めるしか無いし、依然として謎ではある。
まあ食べ物と同じで、ある程度のレベルで十分うまいうまいと思っているなら、自分みたいなのはそれ以上はどうでもいいと考えて、視聴すべきソフトである音楽アーティストやその曲のことを考えている方が幸せだと思う。ところで、最近、ブラジル出身のプログレ、アート・ロック・ユニットのFleeshの公式からコメントの返信をもらって非常に嬉しかった。
デジアナ問題で言えば、フィルムカメラは残念ながら、ほとんど使うための前提やインフラが、消滅してしまい、経済的にも負担が大き過ぎるのだけれど、音楽に関する幸せというのは、LPレコードの復興、存続により、デジタル・アナログ世界両方のありがたみみたいなものはまだもう少しだけ存続している気はする。
追記1
この記事を書いたときに、このオーディオテクニカのDDモデルには、気が付かなかった。値段やフォノイコライザー内蔵でのPCA出力端子、現在のデジタルオーディオ向きのUSB、「aptX Adaptive」のサポートBluetoothなどへの対応、更にこのメーカー独自の定評のあるVM カートリッジAT-VM95E+ヘッドシェルAT-HS6 を搭載。その上で、かつては高級機の必然、メンテナンスフリーでワウフラ極少のDDモーター搭載機だということも含めて、てんこ盛りの理想形。かつこのかつての日本のオーディオ全盛時代も支えていた音響メーカーの製品なら選択としてよいのではないかと思う。逆にデジタルオーディオから始まった大陸のオーディオメーカーでは、DDまで機能を揃えようとするモチベーションは無理だろうと思う。老舗の高額ベルトドライブモデルと違って、低価格ベルトドライブモデルはやがてLP視聴にユーザーが飽きるころにはメンテが必要になる可能性を見越している商品。また私もやっているオーディオ編集アプリAudacityによるLPソースからのデジタルソース化についても、この製品販売とともに言及している。よく考えている。
やはり、ビギナー層ではないユーザーにはDDモデルは必要だと思う。もしも、中古やビンテージはダメだ、故障保証もある新品なら買ってあげるよって言われたら、私ならこれを購入する。頑張ってるなぁ。値段はTEACの現行DDモデルと同じくらい。
追記ー価格コムのレビューを見ると、クオーツロック制御でもないダイレクトドライブのプレーヤーなのにベタ褒めで、スペック情報も、日本のオーディオ全盛期時代のそれと比較できるパラメータがゼロなので、その製品がどのクラスに該当するか、情報がなさ過ぎて微妙。でも値段もそれなりにしてるけどベタ褒めのものが多くて、CPが良いみたいなレビューが多くて萎える。ただ、過去の名器の中古オークションはやっぱり大きくデカいモデルが多くて、そういう意味では今の薄型のサイズのようなモデルが案外ない。安いからと中古の名器を導入したら、多分、部屋で浮いてしまう人も多いだろうし、下手するとカートリッジやヘッドシェルの知識も必要になるし、面倒かもなっていうのが、今の印象。こういうのも、一旦、一つのオーディオの主力製品だった世界が消えて、断絶したハードウェアの世界だなって思う。
追記ー上記のTEACのダイレクトドライブプレーヤーのspecの微妙さを知ってこちらの基本性能も、あまり期待したらいかんのだろうなって思った。オーディオ全盛時代には、普及型オーディオ製品で78回転SP盤にも対応したものって、多分ほとんどなかったと思う。フォノイコライザーはアナログアンプは標準装備でそちらの性能で、特に高額製品はしのぎを削っていたから、内蔵型が出る幕などなかったので、比べようもないが、ハイファイオーディオを標榜するクラスの製品にそういったものはないのも必然なので、そういう時代になってしまったと考えた方が良いのかもしれない。この製品のメーカーページ、スペックのところを開いてもSN比もwow flutterの値も出てこない。現在のデジタルアンプなど、高調派歪率などアナログアンプに劣るものであったけど、それはかなり数値性能が上がってきているし、その値も表示されている。アナログアンプ性能表記は、ある意味オーディオ全盛時代と連続しているのと対照的だ。
沢山作っても売れないものは、技術革新が進み時代が進んでいくはずなのに、逆にコスト当たりの性能が落ちていくというのは、ある意味日本の工業製品社会において、初めてのことだと思う。アナログプレーヤーって、今の得意とされるデジタル技術などでコストダウンして性能上げるの難しい機械製品なのだろうなって思う。日本のオーディオ分野の製造インフラの一部でも、維持できていれば、あるいはと思うけど、それが無理だったから、秋葉原のオーディオショップはパソコンショップに代わりそしてフィギュアを売る店に代わっていった。
新品の現行製品について、電気店をチラ見して、ほとんど何もないのを実感していて、メーカーもそれなりに考えて製品を生産している状況を感じたが、自分が第六の選択をしたのも必然だったなあと今思う。
大きく重い存在感の1970年代後半~1980年代の高性能プレーヤーをリーズナブルにオークションやハードオフで手に入れるのもなぁって思われるのだったら、以下の同時期のテクニクスのリニアトラッキングプレーヤーシリーズは、かさばったり重いものもなく、特にレコードジャケットサイズデザインのモデルなど、今のオーディオビデオのあるリビングルームに置くにしても、悪くないのじゃないかと思う。4万円も出せば状態の良い最上級レベルのものが来てもおつりがくるが、中古を探し回って、状態のいいものを探すのが煩わしい人は、そちらの選択をすべきなのだろう。
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そうだ、再びこれを貼っておかないと。修理しようと思っているジャンクのSL-D4も含め、3台目ということになる。交換針のストックも先走って手に入れたので、私が死ぬまではこれでLP視聴は楽しめると思っている。いくつかのモデルには、本機のようにおそらく省スペース型コンポとのカラーマッチングによるものだと思うが、ブラック・ボディ・モデルも存在する。各パーツに加工生産コストがかかる超弩級の高額モデルと違って、カセットテレコのように量産が取れたのかもしれない。シリーズ全体で相当生産されたのだろうと感じる。
追記2 ブコメを読んでいて、1970年代のセパレートオーディオ時代には、性能のいい低速モーターを作れなかったゆえに、ACモーターに交流サイクルを利用して回転数を合わせていたため、高速で回転し回転数をプーリーやギヤを変えることで対応していたという記述になるほどなって思った。 さすがにオーディオブーム以降はベルトドライブと言っても、高性能のモーターが使われていて、かつての0.3%みたいなことはなくて、ワウフラッターも感知限界(人気動画では0.1%W.rms以上とのことで大したことはないが、私は個人的には、わかりやすいピアノの音の揺らぎなどからもう少し低いべきと思っている。かつてはDD機なら0.025W.rmsぐらい)以下の性能は達成されていると思う。 それ以前、「セパレートステレオ」と呼ばれるオーディオ装置のキャビネットのトップの部分にバネがブヨンブヨンして振動を軽減するプレーヤーが搭載されていたのを、父のそれを見てる。先生!こういうやつです。 この方のオーディオ解析やオーディオ評はなかなかユニークで、信者、アンチとともにいるのだけど(とても小並感)物議を醸しだしたりしていてなかなか面白いのである。 メーカーエンジニアも斯くもと思うほどの知識やリストア技術、音声解析を駆使して、毎回毎回最終的には、いいんだよ、オーディオとか、本人が満足してて音がなりゃあみたいなところに決着しそうな気がしてて、それはそれで、特にオーディオに高額投入できない人間にとって、示唆を与える視点という気がしている。
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