COMPLEX CAT:Incoherent Music Box
2024-03-03T12:14:37+09:00
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Necology(=猫+Ecology) and Nature Photo Essay, Camera classic, Martial arts & etc. 本サイトはhttp://complexcat.exblog.jp/です。画像はクリックすると大きくなります
Excite Blog
LPレコード録音のポリープ手術
http://complexcat.exblog.jp/33624866/
2024-01-06T22:37:00+09:00
2024-03-03T12:14:37+09:00
2024-01-06T22:37:22+09:00
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Incoherent Music Box
CDというメディアが出たときには本当に嬉しかった。古い名盤と呼ばれるクラシックレコードをクナッパーツブッシュ・フリークの友人から大量に聴かされ、そのスクラッチノイズの盛大な焚き火みたいな音の向こうにある名演を楽しむなんて高尚な趣味が、私には無理だなって思った。友人はその後、クナッパーツブッシュのオリジナルの音源からCD集をプロデュースするところまでやったようで、見事完結している。 CDというものが出てきたとき、人間の視聴能力限界を超えたノイズレスの音楽媒体、音楽カセットテープとしてつくられたものでも刃が立たないSN比が嬉しかった。サブスクリプションがでて、CDの売上がめっぽう下がって趣味性の高いLPレコードの売上に抜かれてしまったようなのだが、データ販売は、音質クオリティが視聴で判別できないとはいえ、CDと同等だがそれを超えることがないとのこと。安心して所有できる、現状市販されている最も高音質の音楽データソースはCD以外にはなかったりする。何周も遅れて、やっぱりCDだよねって、最近良く視聴している。好きなものはPCに取り込んで聴いていたいという矛盾。だって反射素材の劣化や傷ついたりしたら大変だもの。ちなみに手元にあるCDは、最も古いものは半世紀知覚前のものもあるけど、懸念されている反射素材の劣化が生じたものは今のところ、一枚もない。サブスクは課金せずに視聴できるものが多く存在するけど、CDの中古コーナーは、高いと感じることはない。若い世代にない感覚だろうけど、CDもこの世から消えたら困るなと思う人。 一方で、ノイズレスのデジタル音源に囲まれてる状態なのに、LPレコードとプレーヤー2台とそれを聴けるデジタルアンプシステムをデジアナ変換で再構築して、挙句の果てにアナログアンプを再び手に入れているこれも矛盾のある人。 結果的にLPレコードからデジタル変換して、TASCAM DR-100Ⅲにデジタル音源として変換して、ごくごく個人的にGrooveミュージックなどのソフトで再びデジタル音源として視聴して楽しんでる。だって、お気に入りのレコード、傷つけたりすり減るから何度も視聴したくないって、昔カセットテープに入れ直して視聴していた日々と同じことをやってる。 で、アナログオーディオの罠か、勘違いかわからんが、なぜか素敵な音に聴こえてくるLPレコード音源、それ故にやっぱりスクラッチノイズが気になるわけで、湿式の高級クリーナーや、購入時よりもノイズが減ると昔から評判だったキースモンクスのバキューム方式の自動クリーナーとか持つはずもない。購入後経年してるレコードだと、きちんと管理していても、自分で適当にクリーニングしてもたまにスクラッチノイズが無くなるレベルまでしか行かない。スクラッチノイズの音楽信号部分を見ると、こんな具合に高いスパイクが出るから一発で分る。頑張ってクリーニングしたあとでも長いシンフォニーだと、その数は20~30未満というところか。それがいやならCD音源聴けよってな話だが、いいのだ、プロの仕事だったりするわけじゃない、たかが趣味なんで矛盾に満ちてる。 これ、デジタルデータ見てたらポリープみたいに外せるよねって思ったのが今回のアーティクルのきっかけ(一枚目の画像*のところがスクラッチノイズ)。それでもって、そのスクラッチノイズ部分を見るとこんな感じの信号になってる。同じことを考える人は、当たり前のようにおられるようで、以下の動画を上げた後、検索してみたら、同じ作業の動画が何本か存在していた。 しばらく動画を上げてなかったので、丁度、PC画面動画記録とアップの復習代わりにもなった。 どうせなら、その時間的長さはたった0.003秒未満。カセットテープで言えば、0.2mmの長さ、テープが進む時間で生じている擾乱、ノイズ音。ハサミで切ったら切り貼りどころか、切り方が粗かったら、消えてしまうような長さだ。最初は手動でパッチを当てていたが、アプリであるAudacityの修復機能を使って、目立たないレベルに修復できることがわかったので、それからはノイズ部分を選択してエフェクトメニューの中にあるノイズ除去と修復機能を当てる。その後は、スクラッチノイズ部分を片っ端から選んでCtrl Rでどんどん消していく。 実際に視聴しても全く気が付かない。0.003秒だもの。3/1,000秒だ、3ms。ドロップショットなら人間の目にも止まらないでいきなり拳銃が出現しているという感じの7/1,000秒のそれを見たことがあるけど、それよりも短い時間。目の瞬きが100~150ミリセカンドっていわれてるから、瞬く間もない時間。 これくらいの短いスパンなら、元々そういう機能を持っているAutacityによる修復で、視聴時ほとんど気が付かない。 やってみて気がついたが、Windowsの楽な方の機能で、画面上の操作を動画記録すると、メニュー選択などは、すっ飛ばされるのだなと思った。
もしも音声データからスクラッチノイズを自動検出して自動でパッチを当てて消してくれるスクリプトとか、AIに支援させてでも作れたら、もう少しドヤできるアーティクルになったのだが、今回、とりあえず、ここまで。続編がいつになるかはわからない。
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デジアナ丼 #2
http://complexcat.exblog.jp/33613567/
2023-12-30T12:05:00+09:00
2024-02-29T22:10:52+09:00
2023-12-30T12:05:30+09:00
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Incoherent Music Box
日本のオーディオ産業全盛期、カセットデッキなどで有名なNakamichiで、宣伝のイメージキャラクターに黒猫が使われていた。Nakamichi 580 cassette deckなどだけれど、わりとオーディオと猫って近いイメージなのかもしれない。 それでもユッチは、私が音楽試聴しているときに、チコのようには、わざわざリビングにやってきて爆睡したりしない。チコは、人間臭くて、変わった子だったが、ユッチはむしろ普通の猫なのかも。我関せずで、別の部屋でこんこんと寝ている。
1982年発売のアナログ・オーディオ・アンプが手に入ったおかげで、十分以上の定格出力のおかげで、余裕が出て、当時のYAMAHAお得意のZDR(ゼロディストーションルール)回路もあって十分優秀。私ごときのオーディオ試聴レベルなら、現在でも十分以上。いろいろ楽しめる。かつてのオーディオアンプは、定格インピーダンス8Ωが主流だった故に、今の時代、6Ωや4Ωのスピーカーが主体の状況で、問題が生じるみたいなテキストもネットに書かれていたりするが、最大出力ギリギリで試聴する(頭おかしい、近隣から怒鳴り込まれるぐらいの音量になる)わけでもないので問題なし。ちなみにA-500の定格出力、70W+70Wは、8Ωのものなので、6Ωではその1.335倍ぐらいか、93.45W+93.45Wとなる。 ノイズレスのデジタルソースを小音量でもそれなりの音量でも、気持ち良い音で鳴ってる。
デジタル音源からデジタルアンプ(TEAC A-H01)に入れて、そこからのアナログ出力をアナログ・アンプのLINE入力(AUX)に入れていたが、出力端子がスピーカー、サブ・ウーハ、ヘッドフォン出力しかない廉価なデジタルアンプでは、ヘッドフォン出力を使うしかない。
そうなると、デジタルアンプが一台使えなくなる。だから、デジタルアウトをアナログに変換して、LINEに入れて鳴らせるようにした。
デジタル アナログ コンバーター 光デジタル 同軸デジタル アナログ 変換器 192kz DA 音声 変換 SPDIF Coaxial AUX オーディオ PS4 Xbox HDTV DVD 対応 イヤホン ヘッドホンフォン スピーカー アンプ 出力VEDINDUSTundefined
Digital to Analog変換はこのVEDINDUSTというメーカーのデジタルアナログコンバーターを使った。LINE入力からの音源をもとに、YAMAHA A-500はわりと結構な音で、スピーカーを鳴らせている。この2回の変換でどの程度、ソースを忠実再生しているのか、ちょっとスペクトルの変化を見てみた。
アナログ to デジタル オーディオコンバーター 変換器 アナログ→デジタルr-honpoundefined
phonoイコライザーアンプ出力などのアナログデータやLINE outなどのアナログ出力はこのr-honpoなるメーカーのコンバーターで光デジタルケーブルに流して、デジタルアンプや直接の同軸デジタル入力を持っているレコーダーで録音できる。
今回このデジタル→アナログ→アナログアンプ→LINE out→デジタルの変換での音の変化を見てみようと思い立った。まあ、普通に音楽はデジアナ丼型のシステムで奏でられていて、私ごときの耳では、何ら音質に問題は感じていないがその確認みたいなものだ。ちなみにスピーカーからの空気録音まではやっていない。やるとしても手持ちの機材となるとTASCAM DR-100MKIIIのビルトインマイクを使うぐらいだろう。
テスト用にAudacityでいくつかの周波数で正弦波を発生させた。最初は、Audacityの機能にもあるので、RMS(root mean square)でも比較しようかなと思ったが、 まあ、そんな厳密比較をする必要はなさそう。波形を見ればわかるレベル。 1,000Hz (Digital source origin)
これがAudacityで発生させた1,000Hzの正弦波そのもののスペクトル。
1,000Hz (DtoD)
元々A-H01にはUSB接続ではなく、REIYINのDACからの同軸と光デジタルで繋いで、デジタルソースを試聴してきた。その方が、出力の利用性は高いので最初からそうしている。REIYIN DA-DDは、安価なDACだが、デジタル出力を受けてA-H01でそこそこ良い音で鳴らせている。
アナログアンプで鳴らすためには先に書いたようにデジアナ変換をする必要がある。
その出力を再びデジタル変換したもの①とREIYINのDACからのデジタルソースそのもの②の二つの音源をTASCAM DR-100MKIII に流し込んで見てみた。①の1,000Hz音声データのスペクトルを見るとこんな感じ。まあ、歪み率ということで数値に直せば酷い値になると思うが、コアの部分は、そんなに悲惨ではないのがわかる。REIYINのDAC、値段の割には健闘していると思う。
REIYIN DA-DD 192kHz 24BitハイレゾUSB-DAC DDC USBデジタル出力音響を光デジタル出力/同軸デジタル出力と3.5mmアナログ出力に変換するDA/DDコンバーター ヘッドアンプREIYINundefined
1,000Hz (DtoAtoD)
先に書いた通り、REIYIN DA-DDからのデジタル音源を一旦、これまた安いdegital analog converterでアナログ信号に変えて、アナログアンプでスピーカーを鳴らしている。そのアナログ音源となったものをアンプのライン経由で出したもの。それをもう一度デジタル変換して、TASCAM DR-100MKIIIに入れてスペクトルを見たもの②。変なところにいくつかスパイクが出て低域も余計な伸び方をしていて歪みが確認できる。安い機材での変換変換の限界だろうが、デシベルが低いのであまり目立たないだろうとは思う。1,000〜2,000円台の機材で音楽ファンとしての楽しみ方には十分だと思ってる。変調ノイズによるスパイクのレベルも、ピーク値から見てほとんど試聴には関係ないレベルだろう。 10,000Hz (Digital source origin)
10,000Hzになると、最初にAudacityで発生させた正弦波はこんな感じ。
10,000Hz (D to A to D)
2回のデジアナ変換の結果、デフォルトのレベルが10dB以上下がってる。裾野が広がってるのと20,000Hzにノイズのピークが持ち上がっている。この値段の機材で、ほとんど暴れた音になってないのは、むしろすごいのかも。
16,000Hz (Digital source origin)
同様に16,000Hzで、発生させた正弦波。
16,000Hz (D to A to D)
高音になると大体傾向は似てる。多くの人の試聴限界は超えているので、この辺りが暴れても、理論上は影響なさそうだが、ハイファイオーディオの世界だと、そうでは無い世界。
20,000Hz (Digital source origin)
一応、一般的なオーディオアンプの周波数特性の上限いっぱいまで出そうということでやった。同様に20,000Hzで発生させた正弦波。この辺りが、一般的なオーディオの音域の上限。ハイレゾ仕様が出てくるまでは、デジタルにおいてもここまで出ていれば、本来は何も問題がない世界だった。今考えると、低音の方をもっとやってみるべきだったか。レコードのレンジ再生の不測部分も高音よりもむしろ低音なのだが、まあ、そっちも今時のサブウーハーで出すような低域の話ではない。どっちにしても、サブソニックフィルターで切り落としても試聴上は問題がない領域だと思う。 ちなみに私は、広域の音質クオリティが上がる性能というのは、個人的には意味がないわけではないと思っている。可聴域のクオリティも自動的に上がる仕様の結果ではあると思う。あと、研究者として動物の超音波領域についても、実験や知見を集めてきたので、専門機材ではなくCPの良い家庭用オーディオで録音、音源から出口のスピーカーまで、超音波領域に対応できる事自体が、直接的に利益となっている。
20,000Hz (D to A to D)
古いアナログアンプと言えど、歪立は今の標準的なデジタルアンプより優秀で、ほぼそのまま無加工で出てくるLINEの一般的なSN比を考えたらこんなところなのだろう。 何度も書くけど、デジアナ変換デバイスの値段を考えたら、音楽試聴上、十分な性能だと思う。手元にあるマイクは、DR-100MKIIIのビルトインマイクぐらいなのでやらなかったが、今回高性能マイクによる空気録音をしたりしなかったが、実際に試聴していて問題がない音だという印象が裏付けられて、今回はこんなところで十分かなと思う。 音響工学は専門でもなんでもないので、掘り下げた話は私には無理で、あまりオチはない話。何か思いついたら追記しようかなと思う。
追記ーデジタル・アナログ変換デバイスはピンキリで、優れたDAC用のチップも開発、更新されているから、同じテストをやってもかなり違うのだろうなとは思う。残念ながらそれを試す余裕も資金もないので、1k〜2kぐらいの製品とどれくらい何が違うかわからない。 こういうテストをやってみると、キリがない気もする。
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デジアナ丼
http://complexcat.exblog.jp/33605581/
2023-12-24T15:24:00+09:00
2023-12-26T22:34:31+09:00
2023-12-24T15:24:32+09:00
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Incoherent Music Box
なんだかいろいろ増えたなって、チェックに上がったわけではなく、一応、一通り見せたけど全く興味がないユッチ。猫と相性が悪いのはLPプレーヤーぐらいだろうけど、彼女は全く興味を示さないのは流石である。 音楽生活は、自分には空気のようなもので、どのような形でもあって当たり前、なければ萎えるがチープなハードが増えても今のところ問題はなさそう。 音質がどうのこうのみたいなレベルのオーディオ機材を使えるわけではなく、気楽に好きな音楽を流すのを基本としている。子供たちが生まれて20年以上、そちら方面にはほとんど投資してこなかった。家の空間では彼らの求めるメディア、音が溢れていてそれでよかった。ただ、長距離家族で車で移動するときだけは、少しだけ自分の趣味を、寝静まって深夜に移動するときだけ流していた。
普段からiTunesやiPhone、Podのオーディオで十分で、カーオーディオに詰め込んで試聴できればいいやという立ち位置だったが、終活もあるのか、古のオーディオ機器が安くオークションやハードオフで散見されるようになって、なんとなく増えていった。基本はコンパクトなデジタルオーディオとそれを活かせる小型のCPの良いスピーカーという編成だった。ここに至って大して注目度もないアナログアンプがあまりにも安いので、ジャンクまがいのものを手に入れていた。一台は、デジタル過渡期に生産されたKENWOOD KA-1001Gの下位派生モデル、KENWOOD A-1001であったため、phonoアンプ非内臓型で、どうも使い所が不鮮明で、音はしっかり作られて良いのだが、ハードオフにでも処分しようと思っている。PHONOイコライザーアンプが必要な状況、そう、意外とLPを聴いているのだ。
LPレコードの場合、アナログデータソースがである故に、デジタルデータに変換した方が、色々利用性が高いので、これを一発かまして、デジタルアンプに繋いで流していた。TEAC A-H01はライン入力も2入力持っているので、イコライザー通した音源であれば聴けるのだが、結果的にデジタル変換して、全て光デジタルケーブルで流し込んでいた。 で、今回正当なアナログ音楽ソースを久しぶりにアナログアンプで聴けるようになった。音質?ラインからのアナログ入力再生と比較して、劣る部分は全くないので、デジタルトゥデジタルの使い勝手もあって、視聴上も便利だなと思っている。もちろんアナログアンプにはアナログ音源として入れて、それはそれで幸せな音が鳴っている。
これがアンプに行っている光デジタルケーブルの切り替え機。DR-100IIIには途中同軸デジタルケーブルに分けてそこから拾っている。嘗てLPレコードが摩耗するのが嫌で、一度だけカセットデッキで録音して以降、テープで聴くというのをやっていたのに近いかもしれないが、当時よりは、気に入ったLPをかける頻度が高い。
LP音源からデジタル音源に換えたものが意外と行けるのがわかって、TASCAMのDR-100IIIにデジタル音源に変換して飛ばしてDtD録音が可能だ。スクラッチノイズの「ポリープ」を外すなどの修正などをして、普段の音源にもしている。スクラッチノイズの書き換えは0.004秒のスケールなので、前後に多様な領域からパッチすれば編集跡は全くわからない。昔やってたカセットテープの切り貼り編集だと、0.2mm未満の張り替えだから、技術的にあり得ないレベルで、わからないのも当然なのかもしれない。
spotifyなどのデジタル音源やシンフォニー丸ごと聴けるものも多いyoutubeの音になんとなく聴き飽きる状況があるから。これを聴くぞって儀式が存在する音楽試聴には、それはそれで良いのだ。音質についてはアナログテープ、LPも混ぜている。毎日デジアナ丼を食っている状況。本当に、あんたブラインドテストで、違いが分かるのか、みたいなレベルなのだが、不思議なものである。音質など、視聴者側のメンタルでいくらでも変わるもので、ハードウェアのせいでは無いって結論が出ていた気もする。つまり、間違っていない。
デジタルアンプはよくできているが、最初のAVアンプのセレクターが不調になり、メインアンプであるTEACのA-H01という一番安い、カタログ落ちして久しいデジタルアンプがこれはこれで小さく好ましく、十分満足できる音質で鳴っていた。そこそこの音量で聴く場合には。中音量になると、流石に能率の良くないスピーカーを鳴らす場合、聞き疲れをする。
実際に1980年台のYAMAHAの普及クラスのDCアンプのジャンクを手に入れて、今のデジタル音源を、今の時代安いとはいえハイレゾで評判は悪くない小型アンプで鳴らしてみた。DCアンプ化は日本のオーディオにおけるある時代のエポックで、現在でも評価が高いアンプは、ほとんどがこの時代にメーカーのノウハウを注ぎ込んだDCアンプだと思う。YAMAHA A-500は、各オーディをメーカーが技術と音質を競ったナナキュッパ、クラスのアンプではなく、当時50,000円弱のもの。ただ、phonoアンプはMCカートリッジにも対応しているし、ヘッドホン試聴とスピーカー出力切り替えは独立しているなど、現行のデジタルアンプやAVアンプで、多くのモデルが切り落とした機能もちゃんと載ってる割と意欲作だったのかも。プレミアムがつかないし、ジャンクでも爆上がりみたいなモデルとは無縁だが。
夏場デジタルアンプがかなり熱を持つようになって、念の為パソコン用のファンを導入したが、内部温度を測ってみても、このアンプは熱を持ちにくい仕様のようだった。ハイエンドのアンプのA級アンプは熱を持ちやすく、生き残ってる個体が限定されるのは、熱により内部部品の損耗が激しいことも、関係あるのかもしれない。そういう意味では、寿命は長そうな気がする。
試聴して、割と驚いた。YAMAHAの音は日本のアナログオーディオ帝国全盛時代、エコノミーモデルを2台ほど使っていて、そんなに聞き込んだわけでもないし、やや硬質な印象があるものの、当時の原音再生というのがどういうものであるか、自分の安い機材やモデルではよくわからなかったのだが、その当時の設計が、今のデジタルソースを入れても、再生される音は好印象なのだった。デジアナ丼が悪くないのだ。数千円で手に入ったジャンク扱いのA-500はこれでもYAMAHAが当時誇って戦略上の主力製品だった、A-7a同様に、フルラインで実装した、ヤマハ独自のZDR(ゼロディストーションルール)回路が入っている。デザインも、セレクターボタン自体が光るそれまでのデザインをやめて、現在でも人気の高いA-1000やA-2000aの最高級アンプのデザインと共通の、セレクターがパネルボタンデザインになっている。
この回路については、自作のハイエンド高音質アンプを製作している人たちも、いまだに検討したり検証したりしてるので、それなりのエポックだったのだろう。回路の説明を見ても、門外の私にはさっぱりわからない世界であるけど。
定格出力も70W+70W(20Hz~20kHz、8Ω、歪0.007%)なので、今時は6〜4Ωのスピーカーが多い状況では、余裕でもあるし、歪み率の性能の高さはデジタルアンプではかなりモデルを選んでようやくというところ。別にめいっぱい出力を上げることもないのだが、余裕が生まれたことは確かに感じてしまう。内燃機関自動車、なんの間の言っても排気量が大きい方が、圧倒的に楽なのと少し似てるか。出力自慢は、昔からあまり知能指数が高いとは思われないが、デジタルアンプ以降で、そのレベルのスピーカー出力は年落ちの古いAVアンプでも出せるから、唯一の選択ということではないが、余裕は余裕である。
流石に300W超のパワーアンプを我が家で鳴らす必要も余裕もないので、ちょうどいいぐらいか。にある仕様を見ようと検索していたら、回路図付きのユーザーズマニュアルYAMAHA A-500 が出てきてこれにも驚いた。意外とチープなクラスという余計な修飾語がつくけど、アメリカでも好まれているモデルのようだ。2012年から2019年まで書き込みがある。
フィルムカメラはフィルム生産とかつて日本の津々浦々に存在したカメラ屋さんやスーパーマーケットにもあったDPEの現像インフラがほぼ消滅したことから、デジタルとの共存共栄どころか、趣味の世界でも存続することはかなり厳しい。大都市を周辺に粘り腰で、持っているけど、最後はモノクロフィルムの長尺を購入してパトローネに詰めて、自家現像で対応するぐらいだろうか。でも、オーディオは今、生産が消滅した時点からのメンテ、補修で、それこそナウシカのガンシップの如く、これから本当に修理不能になるまでは、ニッチなマニアを楽しませる資産として存続するだろう。生存曲線がどのように落ちていくかわからないが、一方で頑強にアナログアンプを作っているクラフトワークみたいなメーカーもある。まあ、そちらは超高額製品になってるけど。だから、チープでそれでも幸せな音を放出するハードウェアは今のタイミング下存在しない。同じYAMAHAのアナログアンプ製品でも、高額で状態の良いものは、多少は延命されると思うが、いずれにせよ、マニアの歯牙にもかからないクラスのものは、やがて、知識のある人に修理をされることもなく、廃棄物として、世界から消えていくだろうって思う。
ついでの話だけれど、オーディオジャンク品をオークションで漁って修理できるほどのオーディオ知識があるわけでは無いので、簡単なリレーのトラブルぐらいなら、対応できるかもっと手に入れたmarantz sw7001、いわゆるAVアンプやデジタルアンプ製品が持つ、同軸デジタルのサブウーハー出力に繋いで鳴らす、アンプ内蔵のアクティブスピーカー、出力50 W (EIAJ 100 Hz, 4 Ω))で38Hz–170Hzに対応。この領域は、アンプのサブソニックフィルターに実装されているレンジだから、これをわざわざ出力しなくても、低音域に伸びてるアンプを使えば、映画視聴出でない限り、あんまり必要ないかもというのが、自分の結論。実際のところTEAC A-H01では、そっちは心もとないので、足してやると確かに音には過不足が無くなった気もした。元々、小型スピーカー編成なので、低域が足りんのはしょうがないなとは思っていた。
それが今回の1980年台のアナログアンプを入れたら、それなりに低域も鳴るようになって、ちょっと驚いた。
ところで、このサブフーハーは、ジャンクだったが、切れていたヒューズを交換してやったら、ちゃんと機能し出した。ヒューズは規格を読み取って、だいたい同じ規格のものが一個63円だった。パーツセンター系のショップではなくAmazonで購入したから割高。
外部AC電源三口ついているから、割と便利。何か余計な入力があって、ヒューズが飛んでた。下のヒューズは外部AC電源用で、本体回路を守るためにも必須で、非常にまとも。そちらのヒューズと共に、ネジを20個ほど外さないとヒューズボックスを開けられないが、今時は無印の電動ドライバーでさっさとメンテできた。しかしデジタル音源から、オペアンプって随分、パーツ構成が変わるのだなって思った。今でこそ、音質を競うそれなりのクラスのアンプにも使われているけど、小さなアンプが作れるはずだなと思った。
一応、基盤類も一旦全部外して、目視で液漏れ侵食など点検して元通り結線も一応接触面をメンテして繋いで組み直したらちゃんと機能した。完全動作品。中古ハードウェアも、高額なら修理やチェックの手が入るだろうけど、知識があってもそこまでやらないだろうから、こういうことはたまにある。オペアンプはかなり高熱を持つみたいで、CPU並みの巨大なヒートシンクが着いていた。ヒートシンクとの接着面はソフト素材が貼り付けてあったが、伝導率とか考えたら、CPU専用グリスが流用できるかもって思った。高いし、手元にないからやらなかったが。
バスレフの穴の周辺に変なホットボンドでも使ったような修理跡がある。とてもジャンクっぽくて、最初からジャンクで諦めがつくので気にならない。スピーカーサイズは大したことないけど、確かに低い帯域、低周波までちゃんとでてる。この領域って、自分の更新されていない知識だと30cmウーハーの担当領域だと信じ込んでいた。AVアンプや劇場風映画風試聴には凝ったことがなかったので、いろいろ勉強になる。 この製品に限らないけど、一定の入力信号が入らないと、パイロットスイッチすら点灯しない。文字通り、ホームシアター起動で作動が始まるのね。お店で製品を購入して、説明やマニュアルを読んでない限り、わからない。いや、ユーザーズマニュアルにも、そのことをきっちり最初に注意喚起してないから、元々そういう仕様に対する認識は一般的なのだろう。入力があって初めて起動してるよっていう合図だから、おかしな仕様ではないのだが、電源コードを繋いでスイッチ入れても、LEDが点灯しないので、中古で持ち込まれたショップの人や落札した人は、電源入れてスイッチ押しても、同軸端子からデジタル入力しない限り何も反応がないので、これ壊れてるって判断する人も普通だと思う。
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FM受信再び
http://complexcat.exblog.jp/33444680/
2023-09-14T22:40:00+09:00
2023-11-10T10:22:35+09:00
2023-09-14T22:40:55+09:00
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Incoherent Music Box
ユッチは私が音楽視聴していて、居間に落ち着いていた試しがないので、チコのようには付き合いは良くないのがよくわかる。
新型コロナ禍が始まった3年前に、オーディオのテコ入れというか中古でのオーディオの再編成を行った。実家にオーディオを置いたまま、現在の家ではオーディオとは無縁の生活をしていた。もちろん、パソコンやスマホ、CDやmpegで音楽ファンとしての音楽視聴は達成できていたので、機にもしていなかったのだが、急にLPレコードが聴きたくなったのが始まりで、Technicsのリニアトラッキングのローコストモデルについで、古いYAMAHAのAVレシーバーを中古で手に入れたのを端緒に、それからCPがとてつもなく良くて、いろいろ試したOnkyo製品を中心に小型ブックシェルフスピーカーを次々と入れて、カセットテープのアナログオーディオとPCからのDAC出力から、ほぼすべての音楽ソースを視聴できるようにしていた。
で、チューナーは2004年製品のAVレシーバーで用が足りていたのだが、この中古のAVレシーバーが、どうも調子が悪くなった。手に入れたときから、元々キー操作への反応がむちゃくちゃになることがあって、問題ありの中古品だったが、とうとう使用が難しくなったと感じた。この時代にデジタルインやHDMLが既に標準化してたんだっていうウラシマン状態出会ったので、随分知識の更新には役に立った。ともかくデカくて重く、消費電力も小さくないので、この際このAVアンプをオーディオシステムからを外す方向で編成を変えた。ちなみに、スピーカーにはQUAD L-iteが加わっていて、これがまあ、とても名機で、これで終了と言えた。
アンプについては、省電力型のデジタルアンプ、TEACのローエンドモデルA-H01が超音波域まで再生できる能力が仕事上必要だったこともあって手に入れて、安い小さい、小型ブックシェルフ鳴らすには十分ということでこのモデルが気に入ったものだから、気がついたら2台に増え、この2台のデジタルアンプにRCAケーブル分岐なども利用して、合計Optical、Coaxial4系統、RCA4系統でなんでも繋いで聞ける状態にはなっていた。
負荷をかける場合には、温度上昇がちょっと気になったりするので、その時には負荷を下げるようにWindowsマシン用の静音ファンを回す。速度は3段階あるが、Maxパワーで回す必要は今のところなさそう。RCA1系統はFMチューナー用に残してあるから、満を持してのFMチューナー導入となった。
最初はフィンランド放送局のモジュール評価も高いPioneer F120Dを入れたのだが、この個体の調子があまり良くないのと、FM補完放送対応のワイドFM/AMチューナーに興味があったので、カタログ数値としては、1970年代レベルのSN比というショボいYAMAHA T-S501を入れることにした。比較のために作った表を見てもらえれば分かるが実用感度も1,5μVって往年の名機に比べるとやや落ちるが先のAVレシーバーに比べれば専用機の矜持として性能は上である。SN比は、コストをかけた凝った回路を持っているわけではないのであまり良くないが、実用上エアチェックで音質にこだわるなんて使い方をすることもないからいいかなと考えた。
ある意味、アナログ時代の高音質とされたオーディオ資産は、そろそろ限界点が来ているかもしれない。この先はオーパーツになってしまうのだろうな。ネットを見ていると、とんでもなく高額現行製品のオーディオアンプやスピーカー、LPプレーヤーなどのネットショップ情報が流れていく。流石にチューナーはない。
Modelusable sensitivitycommentPioneer F-7570.8μV/75Ω(9.3dBf)1980年代チューナーPioneer F-120D0.8μV/75Ω(10.8dBf)1980年代の名機DENON TU-1500AE1.2μV/75Ω(12.8dBf)近年生産終了YAMAHA DSP-AX463 2.8 ∝V(20.2 dBf)2004年のAVレシーバーYAMAHA T-5D 1.2μV(12.8dBf)実家の1980年代モデルYAMAHA T-S5011.5μV当該機種
こんなので大丈夫かと思ったけれど元々防災意識からもあるので、専用オーディオチューナーとなると他に選択肢はなさそう。AVレシーバーがデカく重すぎたのにうんざりしたのもあって、中身スッカスカで軽いのも逆に好感をもってしまった。 サイトに繋げばPCでもradikoが使える時代、FMチューナーにこだわったのは、災害時ネット接続リスクが生じても、情報が取れるかもというのと、私が大好きなのこのコミックがFM放送を扱っているわけだが、特に5年前の、平成30年北海道胆振東部地震の回で、改めてFM局と災害対応の親和性の話を思い出したというのもある。
波よ聞いてくれ(8) (アフタヌーンコミックス)沙村広明/講談社undefined
まあ、FM局なんか今どきいらないでしょみたいな価値観の合わないインフルエンサーのディスりもあって、判官びいき、逆張りみたいな意識も働いているかもしれない。そして、FM曲をチューナーで流せるのは、他局のブラウジングなどはradikoで聴くより、面倒がなかったりすることも大きい。
でFMバンドにして、自動プリセットを起動させたら、あっという間に以下の11局が登録された。重複があるし、宮崎や大隅半島側の放送局の方がよく入るのが不思議だが、ある意味大したものだなと思った。奄美大島でもFM局地元限定の局が活躍しているし、ローカルコミュニティではFM局っていうのは特に交通インフラが脆弱で結果的に自動車で移動する人間が多い地域では、視聴している人口はばかにならないかもしれない。ローコストのインディケーターも何もないシンセサイザーチューナーだからそれぞれの電波強度なども全くわからないが、まあ受信は問題なくなってる。聴けているのだ。
1) 鹿児島シティエフエム FriendsFM762 (J-wave Net) 76.2MHz 20w JOZZ0AF-FM 2) FMかのや 77.2MHz 20w JOZZ0AY-FM 3) FMぎんが 78.6MHz 20w JOZZ3BQ-FM 4) エフエム鹿児島 μ-FM 79.8MHz 1kw JOOV-FM 5) FMみやざき JOYFM 83.2 1kw JOMU-FM 6) NHK FM鹿児島 85.6MHz 1kw JOHG-FM 7) MBCラジオ (ワイドFM: MBC AM1107kHz JOCFの補完中継局) 86.7MHz 10kW コールサイン(?) 8) NHK FM宮崎 85.2MHz 1kw JOMC-FM 9) NHK JOMG-FM 86.2MHz 500w JOMG-FM 10) MRT宮崎放送(宮崎) 90.4MHz 5kW MRT-FM ワイド放送 11) MBC鹿児島FM(ワイドFM: MBC AM1107kHz JOCF及び7)の補完中継局) 92.8MHz 10kW MBC-FM ワイド放送
屋根のアンテナは、地デジが始まる前の時代のFMバンドのTVアンテナをワイフが捨てずに撮っておいてくれた結果それを流用している。周波数から極性が反転しているのだが、それでも十分に難受信地域での屋外アンテナとしての機能を果たしている。実はかなり端子などはサビサビになっていて、最初これが問題でAVレシーバーがFMを取れなくなったのかと疑ったぐらいだが、念のためCRCはぶっかけたけれど、とりあえず、ちゃんと機能していた。
やれやれである。
追記ー以前の記事
は、使い道がなくなったVHS時代のTVアンテナが、極性が逆なので方向をひっくり返して、FM受信用のアンテナに使えるよ、っていうところから始まったFM視聴tipsの話。
、
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チコと一緒にお昼寝できる曲シリーズ #3
http://complexcat.exblog.jp/30495279/
2021-04-18T23:45:00+09:00
2021-05-17T14:33:11+09:00
2021-04-18T23:45:15+09:00
complex_cat
Incoherent Music Box
ブログ更新もだけれど、このシリーズも少し空いてしまった。今回は、音楽そのものではなくて、音楽を視聴できるサブスクリプション・サービスやアプリをちょっと書いてみようと思った。いや、あの、探しまくったりするよりも、ともかく音楽が流れている方の時間が重要で、それの下でチコ室長が気持ちよく眠る横で、仕事をしたいだけなので、どれも今更、情報としては本当に大したことはないということでただの忘備録ということを最初にお断りしておきます。
Spotify
Spotifyは、スウェーデンの企業スポティファイ・テクノロジーによって運営されている音楽ストリーミングサービス。2021年現在、2億3,200万人のユーザーを抱えており、音楽配信サービスとしては世界最大手である。パソコン・スマートフォン・タブレット型端末・ゲーム機などの電子端末に対応している。(Wikipedia より)
音楽系サブスクリプションにおいて、先行したiTunesからの流れのApple musicなどを抜き去って現在ユーザー数は2倍以上のレベル。Apple musicはiPhoneユーザー以外には、必ずしも使いやすいとも言えないし、この結果は理解できる。
Spotify paying users vs key rivals (https://www.businessofapps.com/data/spotify-statistics/ より一部変更して引用)
Serviceユーザー数(単位:万人)Spotify155Apple Music*72Amazon Music**55YouTube Music***30Pandora6.3 *June 2020 estimate, last official figure 60 million, June 2019
楽曲数は非公開だが、それについては、使ってみると日本のものも含めてかなり穴がないなという印象。類似ジャンルのアーティストをどんどん紹介してくれる機能は、どのサブスクにもあるのだけれど、それがとてもよくできているという印象。
フリーで使わずちゃんと全機能を使う場合の月額料金は、国内外で今は横並びなので、あとは、サービスの内容や引っ張ってくる楽曲のセンスで選ぶと、割と強いという印象。少なくとも、無料段階で全機能が使えるというのは強いのかも。無料ユーザーだと、CMが入るだけではなく、月の音楽視聴時間に上限があったのだけれど(30日あたり最大15時間までという時間制限)、それも撤廃されたので完璧かもしれない。アプリケーション入れてユーザー登録すれば、すぐに使えるしインターフェースも直感的でややこしくない。課金月学980円というのも、使わなくなると無駄という意識が先行しないかと思ったり、起動してないともったいないみたいな感覚から自由でいたいという部分なのかもしれない。契約した動画配信サービスがそんな感じになってしまっていて、あまりよろしくない。
少なくとも、自分の音楽の好みから紹介してもらって音楽のテイストが近いアーティストがどんどん増えていくというのは、iTunes~Apple musicの流れではほとんどなかったので、新鮮な体験と感じた人は多かったように思う。このブログの音楽カテゴリーの記事においてもとても参考になった。さらに無償でのCMは、Youtubeなどと違って、うざい情報系、意識高い系、ネトウヨ系なども皆無なので、とても快適である。ポッドキャストには、なんというか顔すら見たくない残念な人のプログラムなども入っていたりするのではあるが。
Spotifyえーなーと思いつつも、別に最初のころは30日で15時間制限があったし、有償ユーザーにはいつでもなれるのでと思って、これ以外に無償の音楽視聴方法やサイトなども探してみた。
Audials
「オーディアルズ」は、インターネットラジオ視聴アプリというだけではなく、あらゆる音楽や動画を保存し多様なファイル形式へと変換できる万能ソフトということらしい。まあ、勝手なダウンロードによるファイル化は、違法部分が大きいし、私としては、ながら音楽視聴ソフトが必要なだけなので、後者の機能はどうでもいい。
視聴できるインターネットラジオの音質が一部よろしくないのと、検索でもあまり多くは引っかかってこないので、本気でやる気はなさそうで、ソフトを売る方の本命は、登録されている動画サイトからのコピー機能だろう。「有料音楽配信サービスの音源をコピーでき、詳細な仕組みは不明なものの、サウンド出力から直接信号を抜いてるのかと思うほど高音質」みたいなの、ちょっと法的にはという部分では気になった。"Audials 違法"とかで検索すると結構引っかかってくる。使用には注意が必要かもしれない。
私の場合、フリー版でネットラジオのクラシック曲だけ聞く使い方だが、少なくない局の音質の悪さも気になって、使用をやめてしまった。次のを見つけたから。
Radio garden
世界中のネットで配信されているラジオ局が聴けるアプリおよびそのサービス。UIがとてもステキで地球儀をぐるぐる回して、行ったこともない地域のラジオ局を選択してそこの音楽や放送、パーソナリティのおしゃべりに身をゆだねることができる。
この地球儀を回すっていうのはドリトル先生が、次の冒険旅行先を探す方法みたいなのが取れるし、Google Earth的なインターフェイスの再発見みたいな楽しさがある。ポリネシアや北極圏、カリブから中東の砂漠の真ん中など、たどり着けない土地がない。そしてそこにはラジオ局があって土地の人たちのための放送をしている。とてもステキな世界だ。最初はiPhone/androidアプリでぐるぐる地球儀を回すのが話題になっていて知ったのだが、PC用にはアプリではなくて、同じ機能を持ったサイトが存在する。classic とかsoft rockとかprogressive rockとかbeatlesとかで検索してみれば、らしい局を紹介してくれる。音質もとても良い。確認すると今は16bit/48kHzが基本なので、先のAutialsで時々つながる外れ局みたいなところがないのがありがたい。ネットへのコンテンツ供与がストリーミングで長く視聴していると一回りする局などもあるけどまあ気にならない。お気に入りの局は登録できるので、Classic、Jazzを中心に曲を選定していたら、ほぼ、仕事中はずっとそれで固定していて困ったりしないので助かる。
多くの局の選挙区は素敵で、そのままカセットテープにエアチェックして遊んだりはしてしまうことはある。こういうのも、オートリバースのカセットデッキ&テープで視聴するのも、変なアナログ&アナクロ趣味なのだが、自分では、音楽を聴いている安心感みたいなのを感じたりする。
超音波オーディオテスト用に、BurrBrown社製5102チップのDACを内臓した、デジタルプリメインアンプTEAC A-H01 の中古を入れた。残念ながら2011年11月上旬の製品であり、USBで直接パソコンに繋いでも、macOS 11.1 Big Surには対応できない。Windows 10 October 2018 Updateには追従しているのだが、どちらにしても、別の単体DAC製品をPCに繋いで、そこから、デジタル信号を同軸か光ケーブルで繋ぐ使い方を前提にしていたので、問題はない。なぜなら、このモデルは、サンプリング24bit/100kHzでアンプに入れるとなると、USBでは使えないのだ。 出力帯域は上限80kHzとなっているが、まあ50〜70kHzぐらいまで出れば良いと考えていたので、問題はない。 唯一、安さの代償として、このアンプは、スピーカーとヘッドフォン端子以外、アナログラインアウト、デジタルアウトとも、何もついていないのだ。だから、ともかく音楽デバイスは、全て入力だけ。いわゆるかつての、オーディオ用プリメインアンプとして使おうと考えると、PCを基本に考えるデジタルオーディオはそこが違う別リーグの製品ということで、そこは私のようなカセットデッキを二台もつなぐようなデジアナキメラみたいなオーディオシステムを考えるような横紙破りは少し注意が必要。今の時代、録音用オーディオ機器をアンプにわざわざ繋ぐ時代でもないので、それもまあ当たり前なのかもしれない。入力はセレクター部分を見ればわかるが、TEAC A-H01 ですら、デジタル3系統、アナログ2系統を繋いで切り替えることができる。サブスクリプションから好きな音楽聴き放題のデジタルオーディオ時代、外部録音装置は、既に、意味がない時代になっていると考えるべきだろう。 売れ筋のマランツのDAC内臓アンプもアナログ出力が1系統でもついているのは、珍しい方。上級機はプリアンプとして使えるためのプリ出力は持っていたりするのは当たり前なのだけれど。
スピーカーは、安価でCPの良いものばかり作っていたOnkyoのハイレゾ対応スピーカーD-012EXT を繋いでみた。以前、ONKYOのアンプ内蔵アクティブスピーカー GX-77M を入れて、これで確かに80kHz以上まで音が出ている超音波オーディオ再生を手に入れていたのだが、残念ながら、ちょっと出力が小さいのと、フルレンジスピーカータイプなので超音波原音再生ということには、ちょっと弱かった。 それで、10年前、既に最新のPCに付けるには役不足のエントリーモデルとは言え、40W+40W出せるアンプで、小型とは言え、ちゃんとした2wayパッシブスピーカーから出した方が良いのではと考えたのだ。ありがたいことに全部中古で、手に入った。これと組み合わせるD-012EXTは、この大きさで同様にCPも良い上に、バランスの良い音が鳴るモデルであって、非常に良い組み合わせではあった。何よりもコーンキャップの位置にある砲弾型のイコライザーがユニークだ。その前の製品で、コーンキャップレスの全体が振動するスピーカーコーンを開発して、それが一定の評価を得た上でのこのミサイルみたいなのだから、良否の判断は難しいけれど、さまざまな方向の改良の取り組みで走っていくような、こういうメーカーは、本当に少なくなったし、、どちらのミニ・スピーカーも、ファンは結構いる。そういうかつてのオーディオメーカーの手法が、むしろ足を引っ張ったのかわからないが、今はすっかり、私自身がファンになったOnkyoは、上場廃止という危機に陥っている。 実際に音源通り、20kHz以上80kHzあたりまでの超音波域で音が出ているのか、TASCAMのフルスペクトルPCMレコーダーでいちいちファイルを開いて、周波数帯域を確認するのが面倒なので、古い古いバットディテクターを持ち出してチェックしたが、結果としては、問題なく80kHzまでは出力できていた。 というわけで、超音波オーディオ実験の目的は果たせた。あとは音源に対して、どのくらい原音再生できているかということが、問題にはなるけどこれは次の実験結果次第で判断する。
実験ではチコには、聴こえるはずの音を流したが、まあ、低出力なので、彼は気にせず寝ていてくれた。いつもながら、私が何やらこちゃこちゃいじっている横で、爆睡するのが好きな息子ではある。それが、エントリ・トップの幸せそうに見える寝顔である。
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チコと一緒にお昼寝できる曲シリーズ #2
http://complexcat.exblog.jp/30418411/
2021-02-06T14:04:00+09:00
2021-02-21T17:50:47+09:00
2021-02-06T14:04:02+09:00
complex_cat
Incoherent Music Box
たまに、私の使っているクロークに入りたがって眠るチコ。ワイフが中を整理してくれたので、彼のハンディキャップのある身体能力でも、入りやすくは、なった。こうやって気持ちよさそうに眠っているのだが、でもそこは、今は少し冷えるので、一度肺炎で、クリニックに急行した状況もあったので、今はぐっすり寝ていても、少し長時間になると、心配になってそっと引っ張り出して、炬燵布団の上に戻す。そうすると、普段は炬燵の中に入りたがらない彼が素直に入っていくので、やっぱり冷えてしまっているのだろうって思う。
UTAU / 大貫妙子 & 坂本龍一 さて、このシリーズ、そういえば、とチコと一緒に眠るにふさわしい曲を忘れていた。日本の誇る歌姫の一人。活動は長い故に、70年代のジャパニーズ・シティ・ポップが現在まで進化を続けたらどうなったかという生きた証明かもしれない。そういうニッチと重なるソンガーは若い世代からは出にくいだろう(それでも、前シリーズでは紹介した)。J-Pop隆盛以降の今となってはなおさら。
大貫妙子さんのこの一枚は、宝物のように感じている。1970年代から一緒に活動したりしている二人の究極の共作。もう半世紀。彼女の持つハイトーンのボーカルは、無色透明なのだが、「透き通った」みたいに書くと嘘っぽくなる。そうじゃない。大貫妙子色なんだよなって思う。
猫の眠りを妨げない。彼女の歌に、『ピーターラビットとわたし』なんてのもあって、NHKみんなの歌、で歌われてもおかしくない曲だが、ああいう世界観も矛盾なく表現できる声だ。彼女のオケを引き連れてのライブでは、バックの映像に野うさぎが出てくると思いきや、動物写真家のあの岩合さんの、アフリカの動物映像が出てきたりする。なんとなく、どこか浮世離れしていると言うよりは、ああ、これ、やはり私のリーグにあるものに近いのかな、と思うのはジェネレーションもあるのだろう。でも、純粋に世界の音楽ファンが、彼女の音楽を求めるという事例も少なくないと聞く。
彼女の歌が好きな人間としてはとてもうれしい。日本産80年代シティポップの海外での再評価なども含め、この令和にチューニングされたヒットして食べて行くための成功法則を見出したぞ的なJ-Popとは、少し異なる世界かもしれない。しかし、現行アーティストの音楽は、時代的にも精神的にも連続している部分もあり、あまりそういう縁引きは意味がないのかもしれないが、それに関わる沢山の人が生きていくために、売るとなるとなかなか単純な話ではないかも。
とりあえず、最小限の編成によるユニットの音楽として、今は、チコと一緒に夢の中に入っていくのに、最適解の一つ、そんな音楽。
UTAU(2枚組)大貫妙子 & 坂本龍一😸😸😸😸😸
スティルライフⅠ, II / haruka nakamura
この記事(『言葉を忘れるほどの孤独が生んだ、haruka nakamuraの音楽』)が印象に残っていてき、聴いてみた。誤解を恐れずにいうならば、21世紀の日本版、Mike Oldfieldって感じの世界。私はどちらかというと日本の環境音楽的な作品をあまり好きだった試しがない。初めてかもしれない。潮が満ちる。大気が流れる。でも立ち位置は小さな二本の足でそこに立っている人間だ。ニューエイジ的宇宙のファンタジーを奏でたりしない。あ、そうだ、自分が好ましく感じるのは、ニューエイジ的な香りを感じないからだ。もはや世界はその段階ではないのだろう。チコにとってその成分が、良いか悪いかは不明。客人がやってきて、なんと無く音楽を奏でている、っていう状況は、多分、彼は昼寝には好きなシチュエーションだろう。
ティルライフharuka nakamura/灯台😺😺😸😺
スティルライフIIharuka nakamura/灯台😺😺😺😺
MoveysSlow / Slow Pulp
インディーズロックには好きなバンドが多くて、紹介し始めると、大変なことになるが、アメリカ発のドリームポップ、エレクトロポップ的なロックバンド。浮遊感とともに、気分がめいらない作りの曲は、猫と一緒に心地よく睡眠するには向いていると思う。様々なユニットがあるので、Spottifyなどで連関して出てくるのを聞いているとお気に入りの曲が見つかるかもしれない。安直だが、そうやって見つけたバンドはそこそこある。あるが、やはりいろいろな曲を縦断的に聞いていかないと、本当に、自分向きの曲にはぶつからない気がする。カレーランスのバリエーションだけでは、別の美味しい料理にたどり着けない。効かず嫌いにならないことっていうのが自分の行動原理。Slow Pulpは、ダニ媒介のライム病、今回のCovid-19と病原体により、運命を翻弄されてきたグループだけれど、今はそういうアーティストは、特に決定的な評価と名声を掴む前の段階の人達には沢山いるだろうなって思う(関連記事『USインディーロック・バンド Slow Pulp、デビューアルバム『Moveys』をリリース!』)。
ドリーム・ポップ、エレクトロポップで女性をボーカルに据えてのユニットはいくつかご紹介してきたが、エミリー・マッシーの声も、ララバイ向きだと思う。男性ボーカルで、私の大好きなMoody BluesのRay ThomasやJustin Hayward的なボーカルなら、あるいはDavid Sylvian風のバンドを探しているが、現在まで見つけられずにいる。
Girl next door的なボーカルの曲は、自然に入ってくる感じ。チコ的には、快眠においては、女性ボーカルも男性ボーカルもあまり差がないという気はする。
Moveys [ボーナストラック2曲のダウンロードコードつき]Slow Pulp/winspear😺😺😺😺
Titanic Rising / Weyes Blood
この記事で気になって聴いてみた。【ワイズ・ブラッド 『Titanic Rising』 カーペンターズ思わせるエヴァーグリーンな美メロ、憂いたっぷりの歌声】
思ったほど、カーペンターズサウンドは感じはしなかったが彼女のボーカルの歌の終端などにカレンを感じたりする人もいるかもしれない。勿論、悪いということではない。
やはり今のポップだし、おそらくこの手の女性ボーカル曲はカーペンターズが一番有名だから、そういう、表現になったのかもしれない。これはこの方向は方向で、先に進んでいくのだなということが理解できた。
降霊術みたいなレベルでそっくりのボーカリストであった峠恵子さんが、本国のカーペンター家にまで訪れて、結構話題にもなったという話をどこかで呼んだが、カーペンターズの曲は、音楽オタクの兄の方、リチャード・カーペンターがこりに凝って生み出したスタイルだが、やはり、それは彼らだけのものだなと思った。ただ、バロックポップというジャンルがあるのだなという意味では勉強になった(バロックポップの基準を変える、新世代アーティスト5選)。
当然ながら、聴きやすいアコースティックポップなので、チコの横で流れていても、彼の眠りを妨げることはない。
Titanic RisingWeyes Blood/Sub Pop Records😺😸😸😸
Waltz for Debby / Bill Evans
言わずと知れたジャズの名盤、Bill Evansの半世紀前の歴史的なライブ録音。私が、LPプレーヤーのリファレンスとして使っているLPの重要な一枚。
チコも何度も聞いて眠ってきた。Amazonのレビューに行けば、ジャズファンが、今は、媒体ごとの評価をやってくれているので、自分に合うと思ったものを選んだらいいと思う。CDの完全版ならば一番ライブ感が味わえて良いとかで終われば良い。こういうエンスー(オタクとは言わない)の話は、うざいとか言わずに、ふむふむと聴いて参考にすればいい場合も分野によっては少なくないのだが、なんというか先行する趣味人のありがたみみたいなのは、今は落ちてしまったのは、なぜだろう。変にパターナリズムを感じさせず、同好の志を導いてくれるのありがたい人たちがおられるというのが、自分の今までの経験だけれど、相手がそうでないとしたら、それは幼すぎるわけで、離れればいいと思う。
ライブ音が極少のLP版ではチコと二人、ジャズクラブに少人数で入り込んで眠るのも良いかなって思うような、そんな優しいサウンド。「当時まだ2歳で幼かったビルの姪デビイに捧げられた」だけのことはある。優しいだけではなくとても未来を感じさせる明るい曲と演奏だ。
ちなみに、この偉大な演奏のホールとなったジャズクラブ、Village Vanguardは、1935年に開店した後、様々な伝説のジャズプレーヤーを生み、その名演奏の現場となってきたが、数々の苦闘の中、戦争、洪水、火災、景気後退、9月11日の同時多発テロなどのサバイバーでもある。それが今、新型コロナ禍による現在の音楽会場の強制閉鎖は、「最後のわら一本がラクダの背中を折る」という感じで、本当に息の根を止められるかという危機感にあるという。ビリー・ジョエルなどが、関係基金に大金を投じたりしているが、本当に状況はギリギリという感じ(去年の9月の時点の話だが、参考記事:"The Greenwich Village jazz scene is scrambling to stay alive")。
ワルツ・フォー・デビイ(完全版)(SHM-CD)ビル・エヴァンス/Universal Music😺😸😸😺😺
音楽ソースに対応して、とりあえず必要なものが揃ったので、これ以上オーディオは増えないはず、と考えていたが、低音の増強用ウーハーだけは電源なしのものを入れた。このセットのスピーカー、ウーハーだけだと、中古で3000円ぐらいで来るので、ドンキのプラスティッキーなサブウーハーものを買ってくるのと似たようなものだと思うが、ピアノブラックの塗装など、仕上げはこちらの方が遥かに高級感があるので、インテリア的にはプラスティッキーな感じがなく、いいかもしれない。
電源が必要なものをこれ以上コンセントに差し込む気がしなかったので、アクティブスピーカーを選ばなかった。その分、低音の出力は上げられないが、そこはかとない響きでは悪くなくて、問題はない。
このスーパーウーハーは、AVアンプでは独自にウーハー出力端子があるのでそちらに繋げば、かなり鳴ってくれるはずだが、同時に複数のスピーカーが鳴らせるスピーカーセレクターをつないで、インピーダンスも問題ないなって思って、ボタンを全押ししているだけだからということもある。しかし簡単である。
この繋ぎ方だと、素で音を入れた場合、小音視聴だと、3000円もしないDC電源駆動している中華製デジタルアンプが、1990年代小型ピュアオーディオアンプや2000年代AVアンプに負けず劣らず、気持ちよく鳴らせているというのも面白いところだ。
ONKYO 2.1chホームシアターパッケージ BASE-V30HDX(B) /ブラックオンキヨー(Onkyo)😺😺😺
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チコと一緒にお昼寝できる曲シリーズ #1
http://complexcat.exblog.jp/30381991/
2021-01-04T00:04:00+09:00
2021-10-09T11:09:14+09:00
2021-01-04T00:04:27+09:00
complex_cat
Incoherent Music Box
昨年の『チコにお昼寝時流して良いと許可をもらった曲シリーズ』は、エントリ数10回を数えたので、新年から『チコと一緒にお昼寝できる曲シリーズ』と改題して続けることにした。
前回のエントリで、シンフォニーのピアノ版というのがあるのに気がついた。この方面の楽曲はFMのクラシック音楽特集でも組まれることは少なくないのだが、なかなか面白いのだ。オケのダイナミックレンジの広さとフォルテシモの押し出しの強さが、チコの眠りには、少々きついのではと思ったりもしたのでピアノ表現ならと考えたわけだ。
ベートーベンのシンフォニー全曲のピアノ版である。リストの手による編曲だが、ピアノという楽器でシンフォニーを表現するためん発明に近い技巧が満載。個人的にはミーハーにつき、七番が好きなので、先に大好きなアルへリッチの関わった最新のものをエントリに上げた。舞踏の聖化と呼ばれ初演から好評という、彼のこの時期の作品としては少し特異なのかもしれない。
まあ、聴き応えはあるよね。流石に。
Beethoven/Liszt: Symphonies 1-9Beethoven,Liszt/Teldec🐱🐱🐱🐱
この分野の定番としてはマーラーのものが挙げられる。本曲が苦手な人も、ピアノ表現ならっていう部分もあるかも。エキサイトの仕様でここにたくさん貼れないのが残念だが、5番なども叙情的に響く旋律にはピアノの表現能力特には向いている気がする。
Symphonies No.6 & 7 - Arr. for Piano for 4 HandsMahler, G./MD&G Records🐱🐱🐱🐱
ハズレがないのは、やはりブラームスかな。Exciteブログ、今は、Youtubeは一個しか貼れなくなっているので、Amazonの分のみ。ピアノ単体のものは、割と悲しめな旋律がどうしても多い気がする。シンフォニーは賛歌として響くものも多く、ダウナー系になりすぎないというところで、メンタルはやられにくい気もする。
ブラームス:4手のためのピアノ作品集 15(交響曲第3番, 第4番)マティース/ケーン/Naxos🐱🐱🐱🐱🐱
同じく今回は、日本のアーティストも、ピアノで攻める。ジャンルはModern classic ambient musicということになる。この記事が気になって聴いてみて、一発で、チコと一緒に昼寝するにはとても良いなって思った。いや、🐱的にハズレの曲がなかったと思う。記事のタイトル「言葉を忘れるほどの孤独が生んだ、haruka nakamuraの音楽」って何か猫を思い出させる。いや、実際に猫と暮らしたら、人間も猫も、お喋りになることが多い気がする。孤独を埋めるための会話が重要になるから。 曲を流しながら実際チコはよく寝ている。自分は寝たらまずいなと思ったりして起きていたが、眠れるなら悪くないだおるこれも意図したものだろうと思うけれど、スコスコ、ピアノの鍵盤の音がかなり入っている。
スティルライフharuka nakamura/灯台🐱🐱🐱🐱🐱
インディーズ系、ドリームポップでもチコの昼寝向きの方向かなと思う。以前紹介したAgnes Obelとかに通じるものがあるけど、彼女ほど洗練されていない、Girl-next-door、Boy-next-door的な雰囲気のある人たち。リード・シンガーのエミリー・マッシーが、ライム病、家族の交通事故、そしてcovid-19と目まぐるしく市井の人間らしい社会のトラブルに巻き込まれ奮闘しながら、バンドで頑張ってアルバムを生み出して行っている状況は、文字通り、お隣にいるような青年たちが、運命に振り回されつつ頑張って音楽活動している人生そのものの足跡のようだ。ライム病は、今でもマダニ媒介による風土病として欧米では多くの患者が出ている。梅毒のスピロヘータ近縁の病原生物による風土病は、森林性梅毒のトレポネーマ症、重傷者はワイル病としても呼ばれるレプトスピラ症など多々ある。新型コロナで多くの病原生物によるリスクが吹き飛んでしまったが、実際、それらはパラレルにリスクとして存在している。医療現場圧迫は、そういった患者への対応においても、大きな問題となってしまっただろう。
Moveys [ボーナストラック2曲のダウンロードコードつき]Slow Pulp/winspear🐱🐱🐱🐱
さて音楽紹介とは直接関係ないのだが、現時点の視聴用オーディオについて。以下少し長文になってしまったが、これは自分用の覚書の意味も大きいのでご容赦願いたい。
オーディオ関係、結線があまりにも複雑になりすぎて、私以外、家族がいじれなくなると困るので、とりあえず図解するためにタタキのシェマを作った。
パソコンとデジタル機材は別にして、全て中古の数千円の機材でデジ・アナ・オーディオを組んだ結果。そう考えるとまあ気楽なものではある。
最も古い機材は1978年製以前。カセットデンスケと呼ばれたカセットテープ生録機の眷属の最後の末裔。DAT時代にもデンスケは引き継がれたようだが、メモリー録音機がそう呼ばれているようには見えない。この後、持ち出し、野外録音機材はDATとなり今はPCM ICレコーダーで記録媒体からテープやディスクは消えて「石」となった。
実際、デジタル録音をどうするかはこれから考えようと思う。DACを元に逆にPCに送ってみたが、どうもそれに特化した機材ではないので、別の方法、機材が必要かなと思う。ただし、エアチェックやダビングの意味は殆ど無くなってる。ちなみに、視聴は2chが基本でサラウンドを組む気がない。サブウーハーも迷ったが入れないかも。セロ弾きのゴーシュみたいに低周波振動にチコを癒す効果があるなら、入れてみても良いかもしれないし、実際にスピーカー内ネットワークなしで手元のAVアンプは5.1なので鳴らすことができる出力は装備している。
AV Reciever Amp YAMAHA DSC-AX463 (2004年製)の中古を最初に数千円で入れたのが始まり。この製品販売時は5.1chが基本だったのと、LPコードは消滅メディアとみなされてphono入力が消滅。更に既に録音媒体はCD-Rなどが基本の時代でCassette Deckが端子から消えている。この時点で既にAV端子としてのHDMIは既に実装されている。シリーズで最も安価なモデルで、音質がどうこう言えるようなモデルではないが、入力出力など考えると、私にとっては必要にして十分であった。当該モデルはiPodの初期でそれと連携という感じの別売り購入前提のデバイス入出力がある。Bluetoothは外付けオプションで内蔵されていない。USB入出力は本体にはない。当初は厨房とリビングでBGMが鳴らせればいいとYAMAHAのNS-10MMがスピーカーとして唯一だった。スピーカーといえば、高額名器はキリがないが、せめて昔からの憧れであった1000MやOnkyoのモニタースピーカーが欲しかったが、どこにそんなの置ける場所があるのって状態と重量モデルは、割と低額で落とせたとしても配送費がバカ高くなるのがきついので、小さなブックシェルフスピーカーに制限することにした。
YAMAHA ヤマハ NS-10MM(MC)チェリー スピーカーシステム ペアスピーカー (2個組み/セット)YAMAHA ヤマハ🐱🐱🐱
NS-10MMは上下とも周波数帯が狭いので、ノイズの混じるFM試聴も逆に気にならなかった。もともとサラウンド用サブスピーカーで入力のキャパも確保されているのだが、小音量で鳴らす分には、音質的なものは気にならない。超豪華なラジカセスピーカーより上だと思えば当然である。
それでも消音材すら入ってないスピーカーは流石にと思って、オーディオにも詳しいチャリ師匠に安価でいい音で鳴るスピーカーないっすかと虫の良い質問をしたら、そりゃこれだよってBookshelf Speakersの隠れた名品、ONKYO D-N7EX (2010年製)の眷属を教えてもらった。この大きさと現時点での中古の値段を考えると、驚異的な性能を持つ製品。ミニコンポのスピーカーなので、球数が多いからだろうか。セミクラシックオーディオ装置の中で、スピーカーは楽器に近い部分があって、一番面白いかもしれない。
ONKYO コンポ X-N7EX(D)オンキヨー(Onkyo)🐱🐱🐱🐱
結局、その後、屋外で使える考えていた実験機材を思いついたこともあって、後継のONKYO D-N112EXT (2017年製)を入れた。Onkyoのオーディオ開発陣は、このクラスのスピーカーにおいてはかなり頑張っているようで、前者はキャップレス一体型のA-OMFモノコックウーファー、後者はキャップ部分だったところに同軸の特殊ツーウェイスピーカーのような砲弾型イコライザーを実装したN-OMFが採用されている。
ONKYO 2ウェイ・スピーカーシステム(2台1組) D-112EXT(B)オンキヨー(Onkyo)🐱🐱🐱🐱
エンクロージャーが以前よりも更に0.5回り小さくなったこのスピーカーは、ハイレゾ対応で、下のレンジはともかく、上は100kHzまでが公称値とやはり驚異的。実際には、ハイレゾ対応を謳う前から、このシリーズの帯域上限は100kHzまで伸ばされていたので、まあ、信じられないスピーカーではある。下に開口しているバスレフのスクウェアなスリットはOnkyoがAERO ACOUSTIC DRIVEと呼ぶもので、思った以上の仕事をするようで、旧シリーズよりも全面の投影比率が大きくなっている。ブックシェエルフ型はセッティングが命だけれど、幸い、うまく鳴ってくれている。その前に20kg近いトールボーイタイプで上限が100kHzを超える性能のものも安価だったので、そちらを考えていたが、低域ではなく広域を手に入れるのだったら、取り回しにおいても小さいスピーカーほど有難いわけだ。
ターンテーブルはTechnicsのリニアトラッキングプレーヤーに憧れた時があったのを思い出して、一番安価なダイレクトドライブ機であるTechnics SL-DL1を入れた。LPジャケットサイズスクウェアボディではない上に、クオーツ制御でもないので割と不人気だが、リニアトラッキングアームで腐ってもDD機だし基本性能としては十分だ。SL-5,6,7,10などの人気モデルはどうしてもお高くなる。実際リニアトラッキングプレーヤーは各メーカーが作っていて、オークションを見ていると今だに知らなかったモデルが見つかるしテクノロジーや音質追求も上はかなりのものがある。場所を取らないし選ばないというのが長所だと思う。値段も性能もピンキリだが、安価で設置が楽な軽い製品を考えたときには、数とモデルが多いテクニクスが無難かなと思ってそうなった。
Technics テクニクス SL-DL1 アナログレコードプレイヤー ダイレクトドライブ方式 リニアトラッキングフルオートマチックTechnics テクニクス🐱🐱🐱
audio-technica フォノイコライザー AT-PEQ3Audio Technica(オーディオテクニカ)🐱🐱🐱
これをPhono-Equalizer Ampであるaudio-technica AT-PEQ3 (2020現行製品)を解して、Pre-main Amp KENWOOD A-1001 (1993年製)で鳴らしている。本来はここにMC/MM Phono-Equalizer内臓の古の名器と呼ばれた安価で手に入ったはずのアンプが来る予定で、オークションでDENON、YAMAHA、SANSUI、LAXMANあたりの古の名器で状態の良いものをかなり眺めていたが、置くスペースと重量、値段の関係から諦めてこれになった。ちょっと無駄が出てしまったかもしれない。ただ、A-1001はでかいトランスが乗っているアンプとしては小型軽量で、更にCDダイレクトやプリ部のショートカット端子などがついていて、それなりに当時の単体モデルとミニコンポの良いとこどりをしようとした小型ハイファイ志向製品であったことも確かなよう。当時は『ピュア・オーディオ』というような言葉が流行っていたような気がする。これも中古市場では結構話題になることもあって、phono入力対応の上位モデルKA-1001G共々、改造のベースモデルとして手に入れる人もおられる。なかなか格好良い見栄えと厚い前面パネルの作りとデザインが目を引く。改造派の対象となる、内部をいじって音が良くなるのを実感できる素養の良いアンプということなのだと思う。YAMAHAのAVアンプに繋いで、音質に問題がある状況ではないのだが、アナログレコードには当時、結構頑張ったCPのよいアナログDCアンプというのは、音を鳴らしてみて、良い組み合わせだなと思った。実際にビル・エバンスの名盤は、よく響かせてくれた。
ケンウッド KENWOOD K's A-1001 プリメインアンプKENWOOD(ケンウッド)🐱🐱🐱
CDプレーヤーはデジタルアウトがついていればなんでも良いやと選んでいる。実際TOSHIBA SD270Jは、CDも流せるけど、基本DVDプレーヤーであり、しかも評価最悪の製品であった。実際に我が家にあったDVDを入れてみると読み込めないものが沢山ある。DVD視聴には、BSTVチューナーにBlueRay/DVD読み取りディスクが内蔵されているし、パソコンでVLC Media Playerで見れるから必要ない。でも音声のサンプリングは192kHz/24Bit でhigh resolutionに対応DAC内臓な上、オプティカルアウトが使えるからDVDに比べると情報密度が低いCDプレーヤーとして使うには問題ない(はず)。この手の出来の良くないDVD playerは、オーディオ製品であるまともなCD Deckの中古品と比べると、誰も見向きもしないし、中古価格はタダ同然だということに気がついた。DVD性能の問題から、入札、誰も盛らないのだ。今回の私のオーディオモデルのCDプレーヤーとしては、ある意味正しい選択だったと思う。
カセットテープメディアはLPを聴ける状態にして、ふと思い出した。結構、聞かなくなって放置したものが実家に転がっているのを思い出した。再生専用に入れたDENONのDENON DRR-10は、ミニコンポシステムの一部、発売年や単体としてのスペックなど、検索しても見つからない。多分、カセットテープメディア消滅末期の製品で、これ以降はMDと入れ替わる形になっている。MDもエルカセット並みに人の記憶に残らないほど泡沫の夢のように消えた。むしろカセットテープは、音のアナログさがウケるなど不思議なニッチとして、残存、復活しているので、皮肉なものである。それもいつまで持つかと考えるとかなり微妙なところではある。ミニコンポでCDと併用して使われ、音質的にもメディアフォーマットの限界であったと思う。ミニコンポなどCPの必要性から、レベルメーターすらなく、これもシステムの連動機能により、煩わしさをなくしているのだろう。それでもノイズリダクションはDolby BもCもついていて、HXにも対応しているし、ここまでの音で鳴っていたんのだなと思わせるものではあった。オートリバース再生は、当時もカーステレオシステムで、振動、温度、ダストなど過酷な環境でもきっちり機械動作を保証していたコモディティ化した技術であったこともあると思うが、ここが壊れることはあまりなく、走行系も安定していてワウフラッターは感知限界に近い。
例えば、名門TEACの現行製品にこういう物があるが、残念ながらカセットテープデッキ部分の周波数特性やワウフラッターの一桁低いスペックを見ると、この部分のモジュールが、ラジカセ部品からの流用だということがわかってしまう。その部分、オーディオメーカーとして正直で親切だなと思う。
つまり、CDプレーヤー付きラジカセを、カセットデッキ風筐体に入れ込んだだけの製品ということだ。ちょっと音楽聞いたり、気楽にダビングするだけなら便利だけど、そういう使い方でこの製品を求める人の需要を考えると、コストを掛けて本気のモデルを作る時代でもないので、そういう製品ということがよく分かる。もう特殊用途以外は、一般ユーザー用のそこそこの性能のカセットデッキを作れるラインなど残ってないのかもしれない。
現在の中古カセットデッキが、当時の性能をどれくらい達成できているかと考えると、メンテや経年までの使い方次第だろうけど、CDやカセットデッキなど、或る意味音楽メディアとしてはオワコン扱いのものは、新製品に手を出すよりも、それこそ全盛期の製品で、状態の良いものを見つけた方が良いと思われる。まあ、修理ができないのだけれど、天珠を全うしてあげて、次の中古を探すのと修理代を考えると似たようなものかもしれない。
TEAC CDプレーヤー AD-850TEAC😺
再生もそうだけれど、DDR-10があまりにも素うどんみたいなデッキだったので、その勢いでカセットテープへの録音クオリティも前提に考えたSONY TC-D5は1978年製(基本同じモデルでメタルテープ対応になったTC-D5Mは1980年製)、考えたら、半世紀前に近い製品で、当時も憧れの生録機で、ノスタルジーとは危険なものである。それでもD5Mの生産終了は2005年なので本当に長く作られたカセットデッキとも言える。その分、スイッチはソレノイド・コントロールではなく、ガッチャンとメカを押し込む作動感。
SONY TC-D5M TCC (ブラック)ソニー(SONY)🐱🐱🐱🐱
今回のシステムの中では一番の贅沢品だ。これについては修理の情報もかなり出ていて、基本、基盤モジュールと機械部分が壊れなければ、クリーニングとゴムベルトやピンチローラー交換でなんとかなるという印象。もっと、当時憧れであったまともなデッキもたくさんあるのだが、趣味製の高いテープメディアのために、大きくて重いモデルを置く場所が無かったとも言える。また、いまだに人気の名器できちんとメンテされている動作品はやっぱりかなり高いのだ。趣味性が高いモデルなので、自分の世代ぐらいまでのオーディオ好きは、直感的に触れるし、ボタン、スイッチの意味なども解説書なしで理解できるけれど、詳細な紹介サイトなども、あちこちに散見される。
TC-D5/D5Mは、SUM1二本で駆動させることもでき、つい最近まで、オケの練習などにも活躍していたのを知っているので、その基本性能が達していた位置はすごいものがあると思う。長きにわたって生録の前線で使われたため、マイク入力がキャノンプラグになっているプロ仕様のモデルも存在した。これを駆逐したDATもディスクメディアも、巨大化してCPの上がった「石のメディア」の前にあっという間に録音メディアの主流から陥落した。
しかし、今、このモデルでLPからノーマルカセットテープに録音したものを再生して、当時それなりのHifi Soundに達していた生録カセットデッキの実力は、決して低いものではなかったのだなって思った。余程のリファレンスオーディオ機材とオーディオルームでなければ、自分のような一般人には、普通に流していて、何がソースなのか、ほとんどわからないと言っても良いと思う。
テープやアナログレコードにおいては、ワウ・フラッターのスペックとその維持だけは重要なので、そのことだけは気にして手に入れている。
ちなみに今、本気の録音機材として欲しいのはこれ。SONYよりCPに優れているし、192kHz/24bitのハイレゾ録音でフルスペクトル録音となればこれだろう。必要な人間には必要だ。TASCAMはカセットデッキメーカーの雄であったTEACの業務用プロダクツブランドでもある。
競合するSONY製品のそれにはデジタルインの入力ジャックが存在しないので、DAC録音機として使うとするとその辺りもアドバンテージかもしれない。
TASCAM リニアPCMレコーダー 24bit/96kHz対応 DR-100MKIITASCAM🐱🐱🐱
おっと、ほしいのはマークIIではなくマークIIIの方だった。残念ながらエキサイトのライフログで引っ張ってくることができない。
デジタルアンプについては、今や中華製の百花繚乱状態で、真空管を用いたハイブリッドなども出ていて、特徴としては、メーカーブランドはいつまで存在するかわからないけど、ともかく必要最低限の機能がついていて、耐久性、修理メンテなどは別にして、それなりの性能が達成されていて、安価というものだ。基本、1年以上もてば、その先壊れたら使い捨てになるのが分かっていて、そういう意味では、古いオーディオ機器も似た状況なのかもしれないと思うが、なんとなく微妙なところだ。そんなに壊れるところがあるとも思えないし、DACからの出力からAVアンプに繋いだ後に、購入したのだが、DACが無駄だったかもしれないなと思った。
Youtuberの動画見れば、この類似製品を持って、もっと巨大なフロアースピーカーを鳴らしたりしている人たちもいるので、入力に余裕があるとはいえ、小型ブックシェルフの駆動など如何程でもないという気がする。
後述のスピーカーセレクターで、インピーダンスに問題がないと判断して、3セットのスピーカーを一度にドライブさせて試聴したりしているが、まあちっぽけな筐体と電源部でよくぞ鳴らせらるものだとちょっと驚いたりしている。チコの安眠のための出力を考えると、十分以上だ。
D級アンプ(いわゆるデジタルアンプ)については、あちこちに解説があるけれど(例えばここ、仕組みから自作までの解説 )、部品数が少なくて済むので、自作についての情報も結構出回っている。気になるのは高周波ノイズについてあまり整理されたサイトがないこと)自分には十分に理解できたとは思えない。このサイトなどをみていると既に2003年の時点で、ワンボードD級アンプのキットなどが日本でも手に入っていたようなので、それからの年月を買えば、このような製品が作られて、否定されるようなことはないレベルの音質で、おもっきりスピーカーを駆動させていても、不思議でもなんでもないのだなと思ったりする。
まあ、余裕があったら、オーディオメーカーの最新のD級アンプを扱ってみたいなと思わないでもないのだけれど、今の布陣で十分に満足していることも確かだ。安上がり。
2020 Nobsound NS-01G Pro パワーアンプ bluetooth 5.0 100W アンプ スピーカー HiFi オーディオ 電源付き (ブラック)Nobsound🐱🐱🐱🐱
DAC(Digital Analog Converter)は「D/Aコンバーター」とも呼ばれて、まあパソコンのヘッドフォンジャックやアナログオーディオ出力があるパソコンにはすでに搭載されているわけだが、多くの情報として取り出せるスペックのものやパソコンから直接デジタル信号を取り出せる仕様のものはないので、デバイスとして後付けしたりするわけで、ここから一つのソースとしてデジタル信号を直接取り込めるアンプなどに流して、スピーカーを鳴らしてもらうというやり方だ。デジタルインをもっているアンプなら、ハイレゾ品質で音声信号を送ることができる。実際、この二つの組み合わせでデジタルデータからの再生を行うと、音圧に関してだけはデジタルアンプの効率の良さを感じる。省電力システムを組むのだったら、そっちになる。
REIYIN DA-01 高性能192kHz 24bit DAC デジタル(光&同軸)→アナログ(RCA) Toslink/Coaxial から RCA/AUX オーディオの変換器・DAコンバーター・ヘッドアンプ・3.5mmジャック 音量ボリューム調整付き 光ケーブル付き シルバー 日本語取り扱い説明書付属REIYIN 🐱🐱🐱🐱
結果的に3機のアンプと3セットのスピーカー(実際には、1セットは普段使いのオーディオ用ではない)を入れて、システムを組んだので、スピーカーセレクターが必要になった。ざっとメーカー品を見るとphono equalizerアンプと同様、金額差があってピンキリな上、中古メーカー品は高くてもRCA接続だけだったり。しょうがないので、レビュー見るとかなり意見が割れている単なるスピーカーケーブル切り替え機の中華製品があったので、ダメだったら、中身を開けて配線やり直すぐらいの覚悟で購入してみたが、自分の個体はどうやら当たりであったようだ。ケーブルが総延長が伸びすぎてノイズが乗りやすくなるので、ケーブルの長さは全て最短化した。実際には、アンプは三台あるので、本来なら、3in ⇔ 4out が必要だったのだが、まあ、アンプ3台は一緒に電源入れたりしないので、スピーカーケーブルの結線を合わせて、見かけ上は2in ⇔ 4outのままにして使っている。
できればバナナプラグタイプが抜き差し変更も楽なので、と思ったが、4台スピーカーが使える仕様のものは、安いものでも殆どないかも。
【ヘッドフォン対応】 2in ⇔ 4out スピーカーセレクター / スイッチャー ※プッシュ式ターミナルタイプ 【SP-220S】WYVERN🐱🐱🐱🐱
なんというのか、この機会に過去の垂涎の的だった名機を手に入れて、みたいなことにならなかった(できなかった)のがいかにも自分らしいなと思う。TC-D5だけが例外かもしれないが、相当に破れたかろうじて走るポンコツなので許してもらおうと思っている。 自分がオーディオマニアではないこと、これでも十分に楽しめるということは、十分に証明されたと思う。YAMAHA NS-10Mのリファイン、チューニングをやっておられる方のテキストとか読んでいると、学生時代「お前なんでもあるものを美味そうに食うな」って、水産関連研究者の子弟だった友人に言われたのをちょっとだけ思い出した。まあ上を見たらきりがないので、そこにあるものがどれだけ自分を満たしてくれるか、満たしてくれる音楽が見つかるか、の方が自分にとっては重要なのかもしれない。
なお、このシリーズ、好きな音楽ネタはmusicタグよりも"Incoherent Music Box"カテゴリーをクリックしてもらえると過去のリストが出てきます。
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チコにお昼寝時流して良いと許可をもらった曲シリーズ #10
http://complexcat.exblog.jp/30294708/
2020-11-15T13:49:00+09:00
2020-11-20T13:16:13+09:00
2020-11-15T13:49:01+09:00
complex_cat
Incoherent Music Box
Vök / Nettwerk Vökは、Margrét、EinarStefánsson、BergurDagbjartssonのスリーピースバンド。女性一人男性二人というユニットは、少なくないけど、ここも同様だ。アイスランドのドリームポップ・バンド。アイスランドで毎年開催される音楽コンテストであるMúsíktilraunirで優勝してからプロ活動を活発化させる。EU系のドリームポップは、個人的に好みのバンドが多いのだけれど、ここもそんな感じでハマって流したが、チコは悪くないという評価。
基本、ダークなイメージの曲が多く、夜想曲っていう感じ。よく眠れそう。
In The Darkvök/Nettwerk Records🐱🐱🐱🐱🐱
テスト用に流した二枚のLP、チコはどちらでも眠りを妨げられる様子はなかったので、ベタだけど、ちょっと懐かしさもあって、今回のリストに加える。
R.コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」/ボロディン:韃靼人の踊り-ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮), ミシェル・シュヴァルベ (演奏), ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (演奏)
シュヴァルベ&カラヤンの最強タッグの名作。この曲は、ポピュラーな、クラシックファン以外にも聴きやすい作品で、そういう意味ではクラシック音楽においても微々たるものとは言えドル箱で、名演でないものはあまり売りに出ていないと思うのだけれど、これ聴いていて間違いはないと思う。あ、私も一応持ってるってクラシックファンの人からは普通に言われると思う。ドイツ・グラモフォン のセレクションにも入っているから、どこから聴けばわからないという広大なクラシック音楽世界の最初のエントリーとして、困らないと思う。ちなみに「今夜はここまでにしとうございます」のシェヘラザードの膝に猫が乗っている状況はなかった気がするし、コミック『乙嫁語り』でもペルシャ猫はバンバン出てくるけど(1600年代にイランからペルシャ猫の祖先系が入っていて固定品種化は英国なので時代も場所も違うが)、サーサーン朝ペルシャ時代の猫がどうだったのか、不勉強にして、よくわからない。泥縄で調べて、あとで追記するかも。 とりあえず、『千夜一夜物語』で、実際に猫が登場する話は、あまり目立たず、ざっと検索すると『薔薇の微笑のファリザード』ぐらいである。"三女は三度懐妊したものの、出産に立ち会った嫉妬深い姉たちが子供を犬・猫・鼠にすりかえたため"とあるが、ポピュラーな身の回りの生き物として登場するので、当たり前のように普通にいた生き物であろう。 それ以外に猫が出てくるのを確認していない。『猫と烏の話(第150夜)』では、"烏と麝香猫が森で話をしていると、虎の鳴き声が聞こえた。烏は木の上に逃げたが、麝香猫は逃げ場に困り、烏に助けを求めた。烏は羊飼いの犬を何匹もけしかけ、森に誘導した。森に犬が増えたため、虎は森から出て行った。こうして烏は麝香猫を救った。(Wikipediaより)"とある。ジャコウネコは、生態学的適応スーツはイタチ型の捕食獣のもので、分類群全く異なるもので、もちろん猫ではないのだが、タイトルが猫になっているのは、翻訳者に動物分類の知識がなかったからかどうかはわからない。自然科学のリテラシーの普及は意外と近年なので、当時の翻訳の多くでは、その手の瑕疵を含むのは珍しくない気もするが、逆に態とタイトルに翻訳の時代、誰でも知っている「猫」を使ったのかもしれない。
R.コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」/ボロディン:だったん人の踊りカラヤン(ヘルベルト・フォン)/ユニバーサル ミュージック🐱🐱🐱🐱
Live - Fleetwood Mac 自分の中ではハンバーガーのマクドナルド、パソコンのMactintosh、そしてもう一つのマックがこのバンドだった時代があった。女性メンバーの、スティービー・ニックスとクリスティーン・マクビーはどちらもソングライティングもリード・ボーカルもとれるし、佳曲も多い。元々英国のバンドだが、音楽性における牽引メンバーが、ピーター・グリーン(ブルース・ロック)、ボブ・ウェルチ(フォークロック)と変遷しながら、スティービー・ニックス、リンジー・バッキンガムのカップルと、クリスティーン・マクビーが参入してから、アルバム、「噂(rumor)」の超スーパーヒットで、アメリカのポップス、ロック界の殿堂入りとなった。それ以降は拠点をアメリカに移す。 「噂(rumor)」がどれくらいすごいヒットアルバムだったかというと、「1978年、グラミー賞の最優秀アルバム賞を獲得。2012年時点で累計4,000万枚の売上を記録している。」とあるよりも、あのEaglesの超ヒットアルバム'Hotel California'をトップから引き落としたアルバムと言えばいいかもしれない。
LiveFleetwood Mac/Warner Bros / Wea🐱🐱🐱🐱
このアルバムに多く曲が含まれる「噂(rumor)」は、ローリング・ストーン誌の大規模なアンケート『オールタイム・ベストアルバム500」(2020年版)に於いて7位にランクイン。 「噂(rumor)」での音楽的なスタイルは、それ以前の「ファンタスティックマック」で完成されていて、この二つのアルバムのヒットからの曲が多い。彼らの曲は、ポップなロックも多いが、特にリンジーのフィンガリングを用いた独特のスタイルのエレクトリックギターテクとスティービー・ニックスの魔女的なファンタジー特性もあって、リリカルでアコースティックな名曲も少なくない。クリスティーンの曲も良い感じのソフトバラードなものも多い。 『牙 (タスク)Tusk』で見せた、アフリカンミュージックに早くから着目していたことをアピールする曲もあるが、アコースティックなソフトロック路線は、昼寝チコにも、良いようだ。
このライブアルバムにも入っている以下の曲は、彼らの金字塔だろう。・ドリームス - "Dreams" (S. Nicks) ・オーヴァー&オーヴァー - "Over & Over" (McVie) ・セーラ - "Sara" (Nicks) ・もう帰らない - "Never Going Back Again" (Buckingham)
・ランドスライド - "Landslide" (Nicks)
・リアノン - "Rhiannon" (Nicks)
このライブには入ってない曲として、・ソングバード - "Songbird"(McVie)
・ゴールデン・ダスト・ウーマン- "Golden Dust Woman"(Nicks) は私の中では外せない。「噂(rumor)」に入っている"Golden Dust Woman"は最後の方で、猫の唸り声のような彼女の声が入っている。
スティービー・ニックスは女性ロックアーティストにとっては、Heartの二人と共に女神に近い存在で、彼女の曲は多くのプロアーティストによるカバーが存在する。彼女がソロアーティストとして出したアルバムも、軒並みヒットアルバムとなっている。日本でも、ローリングストーン誌の邦訳で、奇妙なゲロゲロ声って表記されてから、ずっとファンだった人がいる。高音域、なんとなく太田裕美みたいにも聞こえる(場合もある)。魔女的な雰囲気をアピールする女性ロックアイコンはたくさん存在するのだけれど、彼女の影響は多分入っている気がする。
ジャック・ブラック主演の、"School of Rock"で、音楽教師になりすまして入り込んだ先の校長先生と盛り上がる、すでにナツメロとして流れるのが、スティービー・ニックスの"Edge of Seventeen"で、ああ、この年代の人たちが若くノリノリだった時代を懐かしむそれだったのだなぁと思ったりする。これ聞いて育ったロックアーティストも彼女へのトリビュートアルバム出したりしているが、彼らすらすでに重鎮化している時の流れを感じるけど。
Yusef Lateef - Love Theme From Spartacus
この人は、ジャズ、ジャズフュージョン、スイングを基本にしたアーティストであるけど、ニューエイジワールドミュージックまで、幅広い音楽で活躍している。実際に、リトルシンフォニーは、ベストニューエイジアルバムのグラミー賞を受賞している。一方、ジャズ本道の方でも、2010年には、独立した連邦機関である国立芸術基金(NEA)から生涯ジャズマスターフェローシップ賞を受賞していて、国立芸術基金ジャズマスターズ賞は、ジャズで与えられる最高の栄誉と言われている。
1993年、Lateefは、WDR Radio Orchestra Cologneから、米国の奴隷制と公民権剥奪をテーマにしたオーケストラとカルテットのための4部構成の作品であるAfrican American EpicSuiteの作曲を依頼され、アトランタ交響楽団とデトロイト交響楽団による演奏曲の一つになった。
Eastern Sounds: Rudy Van Gelder RemastersLateef, Yusef/Prestige🐱🐱🐱🐱
Agnes Obel - The Curse
Agnes Obelはデンマークのフォークソングシンガー&ライター。日本にも熱烈なファンがいて、EUの伝統音楽系ポップスの音楽が好きな人には、決定的な存在かなと思う。ドラマ『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』でも使われたりして、ワールドワイドなファンを掴むのには決定的だった。フォーク、クラシック、デンマークやEUの伝統音楽とエレクトロニックなサウンドが融合という立ち位置は、エンヤからの流れでどの国にも同じような立ち位置のアーティストが数多く輩出されたが、彼女は商業劇にヒットしたにもかかわらず、結果としてコマーシャリズム的に消費されて終わっていない貴重な存在だと思う。作詞、作曲、編曲は全て彼女の手によるもので、更にほとんどの楽器を演奏しているということで、世代の上の方の人たちには、なんだトラッドフォークがベースにあるマルチコンポーザー、Mike Oldfieldじゃんって思うかも。そう極めて現代的で、かつ女性版Mike Oldfieldと言えば、伝わる人には伝わるかも。
マイオピアアグネス・オベル/ユニバーサル ミュージック🐱🐱🐱🐱🐱
Go Go Penguin - Go Go Pentuin
このカテゴリでのエントリーの、猫であるところのチコ向き音楽シリーズも10回目になって、意外と読まれているのと、音楽家の友人から、あそこで紹介されてるの、聴いてるとか言われて、ちょっと調子に乗ってしまったが、まあ、キーワードとして、ジャズクロスオーバー、エレクトロニカ、トリップホップ、アンビエント、エクスペリメンタル、ミニマリスト、エスニックあたりの音楽ジャンルなら、かなり該当するものが多そうで、それはそれで面白くなくて絶えず、日本のポップとか変化球を探しているのだが、今回は余裕がないので、もう一つもその辺りのインストルメンタルユニットのものを。
メンバーはChris Illingworth (Piano)、Nick Blacka (Double Bass)、Rob Turner (Drums)の三人。影響されたアーティストとして、マッシヴ・アタック、ブライアン・イーノ、ショスタコーヴィチやドビュッシーなどを上げているので、それらが気にいいってる人は、聴いてみてもいいかもしれない。
ゴーゴー・ペンギンゴーゴー・ペンギン/ユニバーサル ミュージック🐱🐱🐱🐱🐱
チコの昼寝のための邪魔にならない音楽選定の話から、少し脱線する。
LPレコードが聴きたくなって、5Kでリニアトラッキングのフルオートプレーヤーを手に入れた。実際、Technicsのリニアトラッキングプレーヤーは、現在でもオークション大人気のSL-10を筆頭に、相当なモデルが作られている。 SL-10は販売時、定価100,000円のモデルだったわけだが、電池でも駆動する、ある意味巨大ウォークマンみたいな機能も持っていた。その眷属のSL-15(上位モデル)、SL-7(下位モデル)とは別系統で、中堅としてのSL-DL1、SL-DL5、さらにクオーツ制御の、L-QL1、SL-QL5。更にワウフラッターカタログ値は落ちるが、実用上何も問題はなく伝統のベルトドライブ方式の超軽量、安価モデルのSL-J11。他にはFMで音源を飛ばして野外などでのFMラジオ試聴を可能としたモデル、SL-3FMなどなど、派生モデルはかなり生まれている。
ちなみにこの辺りのデータ、仕様については、このサイト『オーディオの足跡』に全面的に頼っている状況があるが、アナログオーディオファンは、オークション情報含め、参考にしているはずだから、割とアクセスは稼いでおられるかもしれない。唯一無二の本当にありがたいデータベース的サイトである。
リニアトラッキングプレーヤーは、レコードが作られるカッティングマシンの駆動時と同じ理屈で溝がトレースされる。「針がレコード盤を直線移動するため、歪発生の原因となるトラッキングエラーや、チャンネル間アンバランスの原因となるインサイドフォースを極めて0に近くできるメリット」があるということだが、この辺りの機械制御技術は当時の日本企業のお家芸だったわけで、マイクロなど、基本的な部分のこだわりがあるマニアックな立ち位置の企業を例外として、Yamaha、東芝Aurex、日立Lo-D、SONY、AIWAなど、Technics以外の国内オーディオメーカーのほとんど全てが追従して、モデルを投入していた。
今回、リニアトラッキングプレーヤーが欲しかったため、オークション検索していてそのことに気がついた。PioneerのPL-L1のリニアトラッキングメカなど、凄まじく凝ったモデルなどもある。最初の方に販売されていた三菱DIATONE のDiatone x-11はチューナー付きアンプにカセットデッキと更にこのリニアトラッキング プレーヤーを縦置きに配置した普及型のオールインワンシステムだったけど、当時のオーディオメーカーとしてのプライドとして、LT-1などというモデルも出していた。国のGDP、産業を牽引したオーディオ業界の百花繚乱、当時の適応放散を見るようだ。
さて、かつてのターンテーブル/レコードプレーヤーを今のAVアンプで鳴らそうとすると、一つの問題がある。今のAVアンプには当然レコードプレーヤーのPhone入力が存在しないのだ。レコードプレーヤのカートリッジ、針の部分はエジソンの蓄音器の発明を祖先系とするが、電気信号を発生する段階になっても、レコードの溝に刻まれている音声信号を拾って再生するいわゆる一種の特殊マイクにすぎないわけで、それのアンプ出力と音域別のバランスをとって他の電気入力信号と同様の扱いにするためのフォノ・イコライザー が、かつてのオーディオアンプには標準で内蔵されていた。いわゆるphono入力というモードだ。それが今のAVアンプには存在しないので、別個にフォノイコライザーを購入してアンプとの間に介在させる必要がある。
追記ー詳しい方に教えていただいたが、「レベル合わせ以外に、溝を刻む時に大きな振れ幅になる低音を抑えてスクラッチノイズに負けがちな高音を強めてカッティングしてあるのを元に戻す役割も」ということで、文字通り帯域別に、音圧のバランスをいじる機能が持たされているということのようだ。
で、レコード針部分のモジュールカートリッジには大雑把にMM/MC型がある。後者はよりデリケートな信号を出し大きく増幅してやる必要がある(サテン製などMC型にもかかわらず高出力でMM型のように扱える例外もある)。ちなみにカートリッジ形式はこの二種類だけはなく、LPレコード再ブームで、現在仕様でBluetoothで音を飛ばせる製品などを作っているオーディオテクニカ社のVM型などMM型の派生など、非常に種類が多い(参考:SPU?MMC型?マニアでも全部は知らない「カートリッジ大辞典」)。今回MC型を使えるモデルやそのためのフォノ・イコライザー アンプは高額なので、諦めて、定番のそれを手に入れた。フォノ・イコライザーといえども、むしろそれによって音が変わるわけなので、高級オーディオ専門メーカーのものは、値段が一桁も二桁も違う。
音楽配信に押され、CDが売り上げを落とす中、変わらぬファンのおかげもあってか、むしろRecord盤/CDの売り上げの逆転現象が起きているというじょうきょうにある。結果的に、LP周り製品生産、販売は、小規模では或るが案外手堅い商売として残っている。もう一方のアナログテクノロジーである写真フィルムは、かつては全国津々浦々に存在した現像インフラの存在・維持と切り離せないので、レコード盤のように、復活できるということはないだろう。
audio-technica フォノイコライザー AT-PEQ3Audio Technica(オーディオテクニカ)🐱🐱🐱🐱
ちなみに、同じメーカーのもっと高額のものが以下の製品だが、MC型が使えるわけではないので、上記の製品で、私とその音響システム的には十分だった。聴き比べなどできてないので、評価は私的には一応白紙。以下も同様。
オーディオテクニカ フォノイコライザー AT-PEQ20Audio Technica(オーディオテクニカ)
高額製品となるとこんなのが出てくるが、それを手に入れるよりは、かつての高級オーディオアンプを中古で入れた方がお釣りが来るくらい。
PHONOBOX/S2/SL デュアルモノMM/MC フォノアンプPro-Jectundefined
大陸のベンチャー企業の安価なものも販売されていて、自分の耳を頼りに内部のコンデンサーなど交換、魔改造できる人には、良いおもちゃになっている製品もある。この手の廉価モデルの中には、Bluetooth内蔵のものや、真空管アンプタイプのものなど、結構安価で販売されていて、そちらもかなり適応放散している。これもRecord盤需要が、背景にあると考えるべきなのだろう。
BEHRINGER PP400MUSIC Tribe
ちなみに、今時現行製品として売られているプレーヤー/ターンテーブルはフォノイコライザー 内蔵タイプのものばかりと考えて良いと思う。つまり今時のオーディオ機器に繋げるにしても、フォノイコヘッドアンプなど余計なものを入れる必要がない。Bluetooth内蔵のものも少なくないから、ベルトドライブ方式によるワフフラッターのカタログ値が気にならない人は、そちらの方が使い道があるだろう。視聴する音楽にもよるけど、ピアノの音のふらつきなどが気にならないと言えばわかりやすいかも。数値性能的にダイレクトドライブとベルトドライブでは、余程凝ったメカ(ダイレクトドライブではない高額製品には「糸ドライブ」なんてのもある)でない限り、一桁性能が違う。検索していて気がついたが、USBメモリ記録やBluetooth内蔵などの現行品では、日本がオーディオ製品大国であった百花繚乱時代の主流であったダイレクトドライブの機種は今ではこの6モデルしか無いようだ。DENONのモデルは、コンベンショナルな製品だから、イコライザー アンプは必要だろう。程度にもよるが、この金額を出すなら、状態の良い古いプレーヤーの名機にフォノイコライザー繋げるのも間違ってない選択という気もする。
かつてのphono端子/入力モードを持つアンプを使用するかフォノイコライザーを別に用意する必要がある。私の場合、かなりそちらに意識が動いたが、設置スペースと電気代がかかるかなというしょぼい理由から、諦めることにした。安く組んできたAVアンプ周りのスピーカーの扱いと接続が面倒になるということもある。垂涎の的だったオークションでの高額オーディオ製品の落札金額を眺めながら、今、経済的苦境や終活的判断などから、名機を売り払う人も少なくない気がしている。
Amazonでの新規の音楽ソースの中にもLPレコードという選択肢が出てくるのが普通になってきて、結構驚いている。アルミ腐食リスクもあって、永久保存メディアとしては弱点を持つCDは、下手するとこのまま光磁気ディスク同様、クラウドや配信サービスの前に廃れるかもしれないが、予想に反して、LPは残るのかもしれない。なんとなれば、アナログオーディオは、音楽を聴くという目的において、それなりの年月、詰められたテクノロジーであり、数十万円から数百万円を投入するマニアも少なくなかったわけだ。また、レコードプレーヤー自体が、ハウスミュージック文化の中で、ターンテーブリストという「楽器」の演奏者を生み、まるで特殊なメロトロンのような楽器年tのターンテーブル、そしてメロトロンの音源テープのようにLPレコードが使われているという状況を見ると、こう言ったレコードの需要は確かに存在するのだ。
アーティスト側としても、アカデミー賞技術部門に輝く富士フィルムによる銀塩フィルムによるデジタルデータの永久記録技術と類似のリスクマネージメントなのかもしれない。今回、カートリッジの交換針など普通に売られている状況を見て改めて感じた。お江戸ではカセットテープメディアを扱う専門店なども出ているが、流石に、今回その話は、止めておく。改めてするかもしれないけど。
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チコにお昼寝時流して良いと許可をもらった曲シリーズ #9
http://complexcat.exblog.jp/30222597/
2020-09-17T20:31:00+09:00
2020-09-24T15:20:19+09:00
2020-09-17T20:31:22+09:00
complex_cat
Incoherent Music Box
今回ちょっとばかりジャズ系が多かったかも。もともとチコが眠りやすいアーティストと曲の選択の話なのだが、'Jazz cat'といえばなぜかジャズ狂、ジャズメンみたいな意味になって、クレージーキャッツなんてバンド名、そのものということである。なんで猫?って思ったりするわけだが、チコが特にジャズを愛する猫ということもないのだが、流していても寝ている曲は多種多様だがジャズ系ももちろんある。
Becca StevensSpotifyでなんとなく適当に流していたら、引っかかった。この方が詳細なレビューを書かれている。
どのアーティストに似ているだろう。Reginaは名曲だと思う。でも彼女の曲はこのようなトラッドフォークっぽい曲ばかりではない。ジャズボーカル色の強い曲を聴くとやはりこの型はそっちのアーティストという感じ。
REGINA [LP] [12 inch Analog]BECCA STEVENS/MEMBRAN🐱🐱🐱🐱🐱
上原ひろみ/Spectrum
二人目もジャズ系アーティスト。影響を受けたアーティストは”フランク・ザッパ、バッハ、オスカー・ピーターソン、アーマッド・ジャマル、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、ドリーム・シアター、キング・クリムゾン、エロル・ガーナー、マルタ・アルゲリッチ、ウラディミール・ホロヴィッツ、ジェフ・ベック”(Wikipedia)とあって、クラシックから、グラムロック、プログレにジャズに至るまで、もうこれだけでも最高。
上原さんの大御所チックコリアとのピアノデュオもいうことはない。現在は、活動を米国に移されているけど、かの地で矢野顕子さんとのライブ映像もすごくよかった。
Spectrum (初回限定盤)(2SHM-CD)上原ひろみ/Universal Music =music=🐱🐱🐱🐱
デュエットチック・コリア&上原ひろみ/UNIVERSAL CLASSICS(P)(M)🐱🐱🐱🐱🐱
Robert Glasper / Black Radio
第55回グラミー賞で最優秀R&Bアルバム賞ホルダー。最高峰のジャズピアニストの一人だが、多様な音楽要素を高次元で取り入れて、まったくニュータイプのジャズシーンを作り上げてしまったアーティストの一人だということだ。
Black Radio [12 inch Analog]Glasper, Robert/Blue Note Records🐱🐱🐱🐱🐱
出すアルバムすべてグラミーにノミネートされるという快挙を成し遂げたジャズ、R&B、ネオ・ソウルのシンガーソングライターそして女優と、多芸なJill Scottをボーカリストとしてフューチャリングしたこの曲は、2013年のスマッシュヒット。チコはチック・コリア聴かせたときみたいな反応といえるかも。まあ、よく寝ているという話。
こっちは、ジャズピアノ&シンガーソングライターのスタイルながら、ソウル、カントリー、フォーク、ポップスが融合したあのグラミーアーティストのNorah Jonesがボーカルを取ってる。彼女の父上は、ビートルズに影響を与えた著名なシタール奏者だったし、彼女は、多様なジャズやロックを聞いて育ったこともあり、特定のジャンルのフォーマットには収めようがない。彼女同様Robert Glasperの生み出す音楽は偉大なジャズピアニストにして、単純にジャズアーティストのファオーマットに収まらない音楽となっているが、重要なことは、それがまたとても猫向きにも心地よいものでもあるということ。ここではその事がすべてなので、チコはよく寝ているということである。
Ed Sheeran
あのU2を興行収益で抜いて『史上最も成功したコンサートツアー』の記録を塗り替えた英国のアーティストEd Sheeran。今回はなにかメジャー路線だなって思うけど、このあたりはジャズや洋楽ばかり聞いている人でないとむしろ知らない人ばかりではないかなと思ったりするので別にいいか。ニューアコースティックっぽい曲かなと思ったりするが、彼の曲はどれも独特だ。この曲はPVがとても面白くて、恋人役のフィジカルなアスリートに売れっ子ダンサーの Jennie Pegouskieや元力士の山本山龍太がそのまんま相撲取りの役で出ていて、ストーリーも恋人同士のすれ違いの話ではあるけど、予想外の結構コミカル展開だ。最後のJennieの飛び蹴りはもう最高!(本当です。)惚れ惚れする。
ヒップホップフォークのニューアコースティックなサウンドはチコが眠るときには悪くないようだ。
Divide - Deluxe Edition -Sheeran, ed/Atlantic🐱🐱🐱🐱🐱
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チコにお昼寝時流して良いと許可をもらった曲シリーズ #8
http://complexcat.exblog.jp/30180886/
2020-08-15T14:12:00+09:00
2020-08-18T17:49:33+09:00
2020-08-15T14:12:53+09:00
complex_cat
Incoherent Music Box
Friday Night Plans
ボーカルの日本人の父とフィリピン人の母を持つMasumiを中心としたプロジェクト。
日本発信のR&Bとしてあまりにも完成度が高くて、びっくりした。
周りを固める方々の感度も有って、後述する海外マーケットからの引き合いも出ている90年代のシティポップの流れから、竹内まりあの『プラスティック・ラブ』のカバー曲で、驚くほどの実力を示し注目された。日本人の歌う英語曲とは違ってネイティブでも違和感なく受け入れられるヴォーカルなのだが、でも、良い意味での本国のそれに埋没しない日本産R&Bと感じるものを確かに感じる。言語化できないのだけど。これに先行してSpotifyの最新の『日本の女性ボーカル』というコンテンツで聴いていたら、もうぶっちぎりで気に入ってしまった。そう、日本語も混ざるけど英語歌詞が流れていく部分が圧倒的なのにね。私は、何でも効くようにしている方だが基本洋楽好きだけど、あまり真面目にR&Bというジャンルは攻めたことはない人間だ。
海外ポップスを普通に耳にして歌いこなす環境というのもあるのだろうけど、周りを固める人たちのレベルもすごいものがある。
コロナ禍で失われた都市生活の気楽さや煌めきみたいなものが再現されたような、そんなものが詰まっている気がしてしまった。
若い世代の強さと自然に音楽を求める健全さみたいなものを感じられて、コロナ禍以前、ああ、あそこでパン買ってランチしてみたいな何も制限ダレることのない気楽な風景を思い出して、ちょっとした幸福感に包まれる人もおられるかもしれない。それは大都市に限らず、小さな地方都市でも普通に存在したささやかな楽しみ出会ったと思う。
チコが都市部のお店の猫だったら、こういうおしゃれな曲が一日中、降り注いぐ店内で寝ていたかもしれない。
でも、彼は永遠のラスト・ボーイスカウト。でもよく眠っている。
彼らは音楽配信サービスを基本としているのだけれど、LPは出してるんだよね。CDではなくて。こういうところもなかなかすごいなって思った。
A1.HONDA / B1.Unknown [Analog]Friday Night Plans/Kissing Fish Records😺😺😺😺
山口美央子
この人は、このアルバムに入っている『恋は春感(しゅんかん)』がコーセー化粧品のイメージ・ソングに使われスマッシュヒットしたのだが、ミュージックコンポーザー的立ち位置であった松武秀樹氏とともに、いくつかのオリジナルアルバムをリリース。松崎氏は、YMOのレコーディングや世界ツアーにマニピュレーターとして参加し、あの音をスタジオ外でも再現可能とした「4人目のYMO」と呼ばれた人。それ以外にもシンセ奏者として、多くのJ-POPや日本人アーティストのアルバムに参加している。その数は膨大。海外で言えばビートルズのレコーディングエンジニアだった過去を持つプロデューサー、プログレッシブ・ロックの雄、アラン・パーソンズみたいな人であって、ご本人はある意味アンビエント・ミュージックも試行されていた方だと拝見する。その松崎氏が惚れ込んだ才能だ。
実際、このアルバムに収録された「白昼夢」は一部海外メディアにジャパニーズ・アンビエント・ポップスの傑作として取り上げられたとのこと。日本のシティ・ポップや由紀さおりが国外で遅れてきたタイミングで再評価された流れで山口美央子も再評価されるようになった。
月姫山口美央子/Pinewaves😺😺😺😺
LPからCDに移行する以前のアーティストのアルバムは抜けていることが多いのだが、私は表題曲は嫌いではなかったが、それ以外がかなり気に入ってLPを手に入れてしまった人間。彼女のアルバム『夢飛行』『Nirvana』『月姫』も、CD化を果たしたのはなんと2017年になってからという話。その背景には海外からの要望で松武氏が自ら原盤会社に直接掛け合いッテ努力の賜物。ネット配信の世の中になっても、CD現物が存在するってのはマーケット波及効果としての影響は依然として小さくないのかもしれない。それが出てからの音楽配信というながれに沿わないアーティストは少なくないけど、いつでもCDなら出せるみたいな人の戦略や、インディーズから覇王になるアーティストなど、色々おられるけど。おしゃれなシティポップという文脈というよりは私はアンビエントプログレ歌謡として聴いている。今のゲーム世界のボーカルソングとも通じるところがあって、当時としては稀有な存在だったと思う。トキサカシマ山口美央子/Pinewaves😺😺😺😺
彼女のアルバムはネット配信で聴けるのだが、やはりこの『月姫』と最近の『トキサカシマ』『Floma』がアンビエントジャパニーズポップの文脈では傑作だと思う。楽曲提供者としての活動も長くは、長らく日本のポップ、歌謡界に寄与してきた人とも言える。少し鼻にかかった声とストレートヘアのエキゾチックな風貌が、海外ファンからの人気に拍車をかけているのかも。クルアンビンのローラ・リーのそれと共通する。
話しかけるようなボーカルはチコにとっても、嗚呼マタ、オキャクサンガキテル、みたいな感じではないと思うが、眠りを妨げるものではないようだ。
追記ー彼女のセルフカバーアルバム、アレンジも一新してチコ的にはこちらのアレンジのほうが正解のようだ。
FLOMA山口美央子/pinewaves★★★★★
東京エスムジカ
日本のワールドミュージック志向の走りとしてのドメスティックユニットとして、このユニットの活動は、私にとっては小さくない存在だった。ボーカルの瑛愛、平得美帆と作曲・作詞の早川大地による3人ユニットだが、近年はほぼ活動停止したような形で、基本早川氏単独の活動となっていた。でも、2020年6月にオリジナルメンバーと一緒になってネットライブを行っている。寡作なので、思い出したように大切に聴いている。今のKalafinaや元ちとせに通じるような、うねりと響きが入った見事なボーカルは、詠唱的でもあり、私のそばで眠っているチコにとっては、やや響くかなと思って、やや小音量で聴いている。
World Scratch東京エスムジカ/ビクターエンタテインメントundefined
モーリス・ラヴェル様とバッハ様
作曲者かアーティストか、どっちでも良いので、紹介も適当。
ドラマティックな人生であった近代クラシック音楽のマジシャン、ラベルについては、あちこち聴き込んではいない。せいぜいアルゲリッチの『夜のガスパール』と何人かのピアニストによる『鏡』、とシンフォニーなら『ボレロ』辺知っていたらそれなりに幸せになれるなっていうメシアンによるクラシック音楽の解体に行き着く前の、エリック・サティやベルリオーズなどニューウェイブクラシック作曲家の中では好きな作曲家だ。
何でも盛りのラベル曲集だが、演奏者や指揮者はトゥルルス・モルク、 ジャン=イヴ・ティボーデ、 フランソワ=ジョエル・ティオリエ、 マルタ・アルゲリッチ、 ピエール=ロラン・エマール、 イーヴォ・ポゴレリチ、 Denise-Francoise Roge、 パスカル・ロジェ、 ヴラディーミル・アシュケナージとまあ、困ることはない選定だと思う。
チコにおいても眠りを妨げる成分は少ないようで、受け入れられているようだ。
Ravel: Complete EditionDecca😺😺😺😺
アルゲリッチは大好きなピアニストで、Youtubeでも結構動画が残っていて、最近は白髪も混ざる重鎮であるけど、3人娘の父親が全て違うなど、彼女の圧倒的な女性としての魅力が爆発している時期のものも見られて、そして今も実力が衰えることなく、偉人である。
バッハだとパイプオルガンとかリュートとか古楽器みたいなものを考えがちだが、バッハのピアノ曲は大好きだ。それはこのアルバムの影響が大きいと思う。このアルバムのおかげでとても良い経験をさせてもらった。
バッハ:ピアノ作品集アルゲリッチ(マルタ)/ユニバーサル ミュージック クラシック😺😺😺😺
クラシックからクラシカルプログレの歌姫につなぐの、当たり前すぎるけど、チコにとっては良い子守唄になる曲が多い気がするので。
Renaissanceというクラシカルプログレ・バンドは、もともとYardbirdsに居たKeith Relfが妹のJane Relfとともに作ったバンドだったが、彼らはバンド名が登録商標として守られる手続きのことを失念していて、気がついたら、他のバンドがその名前で登録していた。後からのRenaissanceがこのAnnie HasramをボーカルとするRenaissanceだ。クラシカルな唱法で朗々と歌い上げる彼女の声は、好みが分かれるだろうけど、このアルバムは少し力が抜けているし、もともとクラシック寄りにアレンジされたプログレで、どちらのファンにも興味が持たれる部分がある。猫にはピアノ曲は無難。
STILL LIFEアニー・ハズラム&ルイス・クラーク/アポロン😺😺😺😺
この楽曲は、別のRenaissanceの傑作アルバム『燃ゆる灰 (Ashes Are Burning)』に入っている佳曲で、Debussyの『沈める寺院』のピアノ旋律が先行する。
途中でKeith Relfは夭折してしまい、妹のJane Relfが本家Renaissanceを引き継ぎ、Illusionというバンド名に換えて2枚のアルバムを出している。そちらも傑作だし、今どきの音楽ではないけど、特にドラマティックな曲が大好きな人はハマるだろう。今や一ジャンルとなったゲーム音楽がドラマティックでリリカルな表現には事欠かないから、違和感なく受け入れる人も少なくないと勝手に思っている。
大学生時代、私の周辺では谷山浩子とRenaissanceの視聴者が異常に多い気がした。ゆらぎか何かだったのだろうあれは。
Tash Sultana
追加、オーストラリアの強力なワンマンアーミー、じゃないバンド、タッシュ・サルタナ。チコイチ推しかどうかワカランけど、私はイチ推しだな。
茹だるような暑さの中でも眠りに誘われそうな、不思議な不思議な圧巻なギターの調べとソウルフルなボーカル。久しぶりに猛暑の中帰ってきた長男はこれ聞きながら、良いねーと、言いながら眠りに落ちた。
ギターの名手、カキ・キングも彷彿とさせるギターテクニックと、少女のようで居て一瞬の間に変化するソウルフルなボーカルが、一人で操作するエフェクトにより、圧巻のサウンドに仕上がっている。こんなのをストリートで食らったら、帰れなくなるよ。名前で検索したら、アデル登場時以上の衝撃を受けたとされる方のレビューがあった。うん、私の耳とチコの耳は間違ってないよ。
チコ的には、音量を思いっきり上げればダメだけど、この人の音楽のそばでは眠りに落ちる気がする。今朝の排便は順調だったこともあり、とりあえず眠っている。
フロー・ステイト (特典なし)タッシュ・サルタナ/SMJ★★★★★
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チコにお昼寝時流して良いと許可をもらった曲シリーズ #7
http://complexcat.exblog.jp/30147564/
2020-07-19T17:02:00+09:00
2020-07-20T20:36:33+09:00
2020-07-19T17:02:17+09:00
complex_cat
Incoherent Music Box
このシリーズも続いている。新型コロナが猛威を奮っている世界は簡単には収束しそうもない。 フィールドワーカーは、沈殿というフェイズに耐える経験をしているので、レジャー派では耐えられない状況を甘んじて受けられる場合もあるが、それは一人で生きている場合とも言える。実際は、家族の学業や生活があるわけで、そんな簡単な話ではない。 チコがリビングで眠れる音楽は、どうしても、鎮静側へのベクトルを持つ音楽が増えるなとは思う。
Daughter / Not to Disappear
私も最初は、かつて聴いてきたCDや`70-90年代の既に古典化したロックやポップスなどを引っ張り出したり、そのあたりの選曲の多いFM放送プログラムを選んでいたが、せっかくだから、新しい鉱脈も掘ってみようと考えるようになった。気がついたことは10年以上活動しているバンドも結構ある中で知らずに来たバンドも多いのだなっていう部分か。アメリカンメジャーポップスの潮流以外にも、オルタナティブバンドはいきなりメジャーになって表出したりするけど、やはりアンテナを張り巡らしている音楽のプロが目をつけるバンドは、それなりに美味しいということにも気がついた。
以前ご紹介したKhruangbin(クルアンビン)も女性ひとりを交えた3人のユニットで、Laura Leeが来日したときにもものすごくウケていた。、このDaughter (ドーター)インディーフォーク・ロック、シューゲイザーロック(ロックの一ジャンルだが、そのまま『靴を見る人』という意味で、いわれはこのWikipediaにある。なかなか面白い)バンドも、Elena Tonraが強力な魅力を持つThree Piece Rock Bandだ。
サイケ調って死語だと思っていたら、浮遊感みたいなものが尊ばれるハウス、レイブが発信場所となって以降、やっぱりドラッグ的なオルタナティブ・ロックの隆盛を見たわけで、以前ご紹介したHooverphonicも、女性ボーカルが次々に独立しながらの3人ユニット構成。それもかなり以前のお話だ。
あまり聴き込んでいないのだが、このバンドも10年選手で、根強いファンがおられる。初期はかなりアコースティックサウンドが基調で、それゆえオルタナティブ・フォークなどとも言われたりする。評価が進んで、かなり重厚で、シンプルなだけではなく、多様な構成を持つ曲を作るようになっている。トリップホップも生まれて長いゆえに、流行り廃れ、再興、復興ではなく、ある意味、古典化してその時その時に求める人が新たに生まれ、形を変えつつ定着したとしてみた方が良いのかもしれない。ノルウェー出身のArt pop、Electro popのAuroraがMassive AttackのTeardropのカバーを歌っているが、あの辺りはTriphopトリップホップ(注:Trip popトリップポップではない)の終焉期なのだが、既に古典と言えば古典かもしれない。で、Trip popでもあるんだよなぁ。まあ、皆、好きな音楽をやっているだけに過ぎないのだろうけど。
チコ的にはアッパー系でもダウナー系でも、気にしないようだが(猫はメランコリックな曲で落ち込むみたいなのはなさそう。むしろ彼らが様子を気にしている大切な人の気分が問題)、 Elena Tonraのメランコリックなボーカルを中心としたサウンドは、私の方も沈静化するるので、彼もよく眠れるようだ。
ノット・トゥ・ディサピアードーター/Hostess Entertainment😺😺😺😺😺
Of Monsters and Men / My Head Is an Animal
以前このカテゴリーでご紹介したLana Del Rayなどの新たな才能が吹き出した10年前、初登場で全米ビルボード200にて6位(Lana Del Rayは20位)といきなりの新星として現れたアイスランドのバンドがOf Monsters and Men。ここもオルタナティブが冠せられるフォークロックバンド。10年活動していると、やはり音楽好きの人たちの中からコアなファンが生まれてきちんと評価を下しているので、私のようなタイプの人間においては割と参考にしている。スタイン・ベックの小説『二十日鼠と人間』(Of Mice and Men)からインスパイアーされたようなバンド名だが、特にややこしい音楽をやっているわけではない。
スリーピースバンドで、アコースティックサウンドを基調とした、フォーク・ロックサウンドだけど、2000年以前のサウンドとはやはり違う。PVなどみても、Cranberriesなどがエレクトロポップ的な音も果敢に攻めていっていたけど共通する。なんとなく明るい雑草的な強さを持つサウンド。
アンプラグドサウンドがチコにとって良いかと聞かれたら、まあ、音量によるというだけの話だと思う。それでも人のボーカル周辺の音域の音は、うるさがらない気はする。
音楽の場合、今日流行ったものも明日には消えることはある。それでも最も新しいものが最も優れているなんてことは、科学技術や工業製品ではないので(その分野でも、コストその他でかつてのテクノロジーやプロダクツを超えられない場合もある)、音楽に限ってはないのかもしれない。クラシック音楽ファンをわざわざ笑う人は、まれには居るけどあまりいない。それを知らない人は無教養と言われることを恐れて文楽や歌舞伎についても良さが理解できない人があまり変なことを言い出すことはなかったが、今どきはそうじゃない面倒な人が現れたりして、タブーがない、思ったことを言える人間だというアピールのための藁人形に使われたりする。
同様にBeatlesファンを笑う人もいたりするが、笑う内容にもよるけど、その分野の音楽を知らない人を笑うことがおかしいのと同様に、音楽やり尽くした人が口にしたりするのでなければ、具体性もない場合、やはりちょっとずれてる気がしないでもない場合が多いような。音楽はファッションと同様に個人的なものであるので、一般化はしたくない。
マイ・ヘッド・イズ・アン・アニマルオブ・モンスターズ・アンド・メン/ユニバーサル インターナショナル😺😺😺😺
Richard Saxel / Nocturne
NocturneRichard Saxel/Quartz Music😺😺😺😺😺
どちらかというとマイナーなと言ってはクラシックファンに叱られそうな作曲者まで含まれるノクターン集。言及した記事は少ないが、”「ノクターン(夜想曲)」の形式を確立したジョン・フィールドから、ジャズ・ピアニストのデイヴ・ブルーベック、ウクライナの作曲家レオニード・デシャトニコフまで、約200年間にわたる「ノクターン」の歴史と変遷を網羅した”とある。
アマゾンではその輸入盤は扱いがあるときとない時があるようだが、タイミングが合えば中古も見つかる。
夜想曲って良い翻訳だなって思うが、むしろ、メジャーなショパンやシューマンのNocturneよりも、演奏者の方に意識が向いたりせず、情緒を乱さずに普通に聴ける曲もある。
この夜想曲集のトップはAlec Rowleyの夜想曲、収録曲は5版の方だが、私は、選外の4番の方が気に入っている。5版は少し明るい曲想でそちらもジブリ映画に流れていてもおかしくないような感じで名曲。ちなみに、このアルバムの演奏者Richard Saxel自らが曲演奏を紹介しながら、youtubeで語っているものがあった。
元ちとせ / Hajime Chitose / 故郷美ら思い / ハイヌミカゼ
以前島唄歌いとしては奄美大島東部、南部のひぎゃ歌(東節)、奄美島唄のレジェンド、朝崎郁恵さんを紹介してしまったので、も一回、しかもJ-Popシーンでは一度ブームになってしまった元ちとせさんを紹介するのはなんとなく、とおもっていたが、やはり改めて聞き直して、不世出の天才だなっておもったのと、チコに聞かせてみたらやっぱり悪くないという判断なので選んでみた。彼女のメジャーヒット曲、「ワダツミの木」(海神の木)だって、かなりそれまでのJ-Popmの曲から考えれば異質で、やっぱり神秘系プログレだよね。石造りの神殿ではなく海に向かって巫女が立っているような(諸説あります)。
で、彼女のメジャーデビュー前の小アルバムが、手に入るのだけれど、ものすごい選曲。
Björkがボーカルをやっていたオルタネティブロックバンド、Sugarcubesの'Birthday'がトップで、Stingなど多くのアーティストがカバーを歌っている、ロックのレジェンド、ジミヘン"Jimi" HendrixのLittle Wingやアート・ロックの先駆者、Velvet Undergroundの'Sweet Jane'やガンゾシンガーソングライターのCarol Kingの"Home Again"など、天才島唄少女だった彼女が、洋楽歌わせても見事に歌いこなせていることがわかる。
山崎まさよしの『名前のない鳥』のタイトルは、ウエスト・コーストバンド、mini CSNYと呼ばれたAmericaの出生ヒット曲『名前のない馬(A horse with no name)』へのオマージュだというきがするのだけれど、この曲はすごく気に入っている。それが入っている。その事もあって後年、彼女が山崎まさよしと歌った映像が残っている。素の島唄歌い元ちとせの原型がしっかり残っている気がする。私は、J-Popの新星と化した以降の彼女も、どちらも好きだ。
メジャーヒットから数年、彼女が結婚し、子育ても含め生活基盤を奄美大島に移したのはよく理解できる。矛盾だって色々あるし、今どきは、いろんな価値観が襲ってきて検証にさらされる事があったとしても、大島紬が全盛だった頃、機織と女性でも腕一本で生活を支えられるゆえに、離婚率が凄まじく高かったという島だ。海はきれいで、魚介類は上手い。あそこが地元ということであれば、子育てで困っていても集落共同体の中で、助けてもらえるあの島以外で暮らすなんてまず、考えないだろう。
Hajime Chitose元 ちとせ/😺😺😺😺
故郷美ら思い元ちとせ ハジメチトセ/😺😺😺😺😺
彼女の「ワダツミの木」以来のJ-Popシーンでの快進撃のまま、購入するとこちらは多分あてが外れれる。彼女の島唄歌いの原点というか、高校生初、史上最年少(当時)で奄美民謡大賞を受賞したときの「嘉徳なべ加那(かとくなべかな)」も含まれている。完全なる島唄選集。無論、島唄の歌い手としての集大成のようなアルバムなので、そちらが大好きな人には問題ない。
チコは、奄美の島猫モードになって寝ているからあまり問題はなさそう。奄美三線も、猫ではなくハブの皮だから、追っかけ回されたりしなくて、問題ないのだ。最も現地にあって猫は産業動物で集落周辺に、結界を張ってもらってハブから住居を守るような飼われ方をされてきた。猫は内で、大切にされてクラスとは違って、数年のターンオーバーで繁殖して入れ替わるそういう世界の動物だった。世界自然遺産登録で、外来種としてのノネコ管理問題から、そういった飼い方も住民の人達の意識も、もはや若い世代では、大都市と変わりない人も普通で、変わりつつあるが。
ちなみに嘉徳というのは彼女が生まれた酒楽で、そこには「なべ加那」という親に水くみをさせて水浴していた美女の伝説がある。親になんてことさせるんだろうみたいな話で、親不孝者の代名詞みたいな変わり者みたいな話として回収されていることが多いのだが、「なべ加那」は実際に存在した女性で存在して現在まで祀られている。ちなみにこれ、親不孝の変わり者の噂歌ではなく、天女伝説そのものだという異説がある。元ちとせがこの歌を奄美民謡大賞チャレンジに選曲したのは、彼女の生家が嘉徳にあるということもあるのだろうと思う。島唄は集落との関係も密接で発唱法も含めて集落の資産として継承されたりする。
嘉徳については、ろくに奄美大島のことを知らないときに島に渡り、その集落の虜になり、貸してもらえる空き家を探そうとした経験がある。
ちなみにJ-Popの元ちとせとして、お昼寝に流すとなるアルバムはやはり1枚め。2枚目「ノマドソウル」、3枚目「ハナダイロ」、4枚め「カッシーニ」どれもお好みで。稀代の歌謡いとして生まれた女性が島唄、洋楽ロックと遭遇してきた事自体のやはり集大成だったと思う。島唄はジャズピアノにもものすごくあったりするマリアージュの妙が素晴らしい。息をするように、ご飯を食べるように歌を歌うという生活があるのは、現在、日本でも限られた地域だけで、奄美諸島は、そういう地域ではある。
ハイヌミカゼ元ちとせ/EPICソニー😺😺😺😺
ちなみに何年も前にヒットした「ワダツミの木」に因んで、クロタキカズラ科クサミズキ属の新種としてワダツミノキNothapodytes amaminanus が記載、発表されたその個体は、その直後に見てきた。植物が分かる人と一緒に行かないと多分見つけるのは無理かもってことはない。そのあたりのことはこちらのエントリに、当時少し書いた。ちなみにクサミズキ属の近縁種クサミズキとともに、このワダツミノキにはアルカロイド系イリノテカン (irinotecan:CPT-11)が含まれ、抗腫瘍性アルカロイドであるカンプトテシン、平たく言えば著名な抗癌剤の原料物質となる。
ともあれ、生物多様性保護において、人の命を救うまだ未発見の製薬生物資源として重要だ、だから守ろうみたいな一種の利益誘導みたいな話で納得させるみたいなのは結構あった。Star Trekの『故郷への長い道』も当時のエコロジカル・ムーブメントを反映して、ザトウクジラをシンボルとしてそのテーマが導入されていたが同じレトリックだ。でも、そういうのは、興味があまりない人には、良くて「へー」って言われるだけで、多様性保護に結果的に寄与する人の心性に届くとはあまり思ってない。傲慢な人間は、大抵のものは何でも自分たちだけで作り出せると信じて疑ってないだろうから。現状の新型コロナや気候変動対策の状況を見ていても、「この人類」の多くにとっては、地球規模の問題となってしまった新型感染症も気候変動もそんな簡単な話ではないのが明らかになってしまった。せめてなるべくストレス少なく生活していくしかないなと思っている。
YUKA AND CHRONOSHIP / The 3rd Planetary Chronicles (第三惑星年代記)
このエントリのコンセプトは「昼寝しているチコの向き」の曲シリーズで、だいたいは、J-Pop、クラシック、オルタナティブ含めたロック、プログレプログレを混ぜて、アーティストとアルバムを紹介してきているので、日本のプログレ黎明期はノヴェラ、アインソフなどユーロピアンロックコレクションの外伝的な部分で一時期キングレコードとフォノグラムがプロモーションをやっていたときに、商業的にメジャーデビューしたりしたのだが、その後の流れは幾星霜、現在の日本のプログレッシブ・ロックシーンについては、カケハシ・レコードさんの方のサイトを見に行ったら、ここに整理されていた。
めちゃくちゃ演奏力もボーカル完成度も高いバンドとして、Yuka & ChronoshipとMIZUKI da Fantasiaの名前を見つける。チコのおかげで私が個人的にフロントマンの青木さんとブログを通して知り合った結果知ったバンドとして、Blazing Bronzeがあるのだが、残念ながら、現在、日本の通常レーベルやSpotifyなどから購入できるアルバムはない。
この三者はお気に入りなのだが、現在の、日本のファンタジーアニメやゲーム世界と接続される部分の基礎ともなっている気がしている。例えば、プログレの側系統群みたいなゴシック・メタル・ロックなどでは、そのバラードの曲想など、ゲーム世界で壮大なスケール感を表すための音楽として非常に親和性が高かったりする。日本のプログレバンドは、曲において、ヴィジュアライズされるイメージが非常に強い気がする。
The 3rd Planetary Chronicles (第三惑星年代記)ユカ・アンド・クロノシップ/ディスクユニオン😺😺😺😺
正統シンフォニック・ロックだが、何というのか、黎明期には多かった、プログレの大御所のサウンドに似せて作り込んだみたいな未完成部分がまったくない。その上で曲は多彩。こういったバンドが出現していることは、時間が流れた結果だと単純には言えないと思うが、驚くべきバンド。
このあとのアルバムには、プログレの大御所の一つCurved Airのボーカリスト、ソーニャ・クリスティーナが参加している。所属レーベルも海外にあり、ワールドワイドで活動してきているプログレバンドにふさわしい存在。亡くなったプログレの雄、ジョン・ウェットンも、本来そのアルバムに参加予定であったと聞く。
mizuki da fantasia / Rainbow Chasers
人によっては歌謡曲プログレって言われたりするが、それで良いように思う。ベビーメタルをメタルロックとして受け入れた、米メタルロックファンの方が頭が柔らかい。前述のファンタジーアニメやゲーム世界ミュージックと親和性が高いニッチを考えると、和製プログレにこの流れが出てきても全然おかしくないなって思う。聞きやすい女性ボーカルにプログレの編成と演奏力を装備したもの。Kalafinaだって日本風プログレ3ピース女性コーラスユニットだ!って言い張ってプロモートできなかったわけではない(と思う)。まあ、売れにくいでしょうけど。
Rainbow Chasers~虹を追う人々MIZUKI da Fantasia/ヌーヴェルヌ・レーべル(Nouverne Label)😺😺😺😺
こちらの曲には全くコメントが付いていないのだけれど、もう一つの曲には、かなりきついコメントが多くて、「これはジャンル詐欺だ」みたいに書いた人もおられた。そう言いたくなる人が現れるのは、わからんでもないけど、バックの演奏含めプログレ的バラードになってるし、ボーカルは聞きやすく歌詞世界はよく分かる歌の表現力ある。NOVELAやX-Japanよりボーカルはチコ向き、猫向きであると思う(と書いておけば角は立たないな。うん)。
城 南海 / 尊々加那志~トウトガナシ~
あと再び島唄。成長株で、ストリートパフォーマンスからデビューした城 南海、テレビ東京系の番組『THEカラオケ★バトル』でのウィナーとしても名を知られた、オールラウンダー。
尊々加那志~トウトガナシ~城南海/ポニーキャニオン😺😺😺😺
でも、やはり島唄で頭角を現す人の歌は最高。練度と選抜の違いか。ライブ録音だが、奄美の現地でこのうねるように体に届く歌の迫力はこういったライブ感のある動画の方が伝わる。
暑い夏の昼下がり、チコがウトウトする姿にも合っている。
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チコにお昼寝時流して良いと許可をもらった曲シリーズ #6
http://complexcat.exblog.jp/30081522/
2020-05-30T20:08:00+09:00
2020-09-25T17:02:17+09:00
2020-05-30T20:08:13+09:00
complex_cat
Incoherent Music Box
このシリーズも6回目、気がついたら緊急事態宣言解除となっていた。居間を共有しているチコが眠っているときにオーディオで流してもいいかなって曲を見繕っていたら、なんとなく続いてしまった。面倒くさいのは、エキサイトブログのライフログ検索機能がなぜか使えなくなってしまったのでAmazonのCD含めた商品リンクが貼れない。しょうがないので、苦肉の策としてアマゾンからのリンク付きコンテンツを張り込むことで、似たようなことをやろうとしている。まあ、アフェリエイトしてないし、見てくれはちょっとばかりとっ散らかったようになってしまうが、気にしない。
追記ー 一応、2月からエキサイトブログの方には不具合を連絡していたが、返事がなく、もう一回出した。メールのタイトルに「2回目」をつけて。
ようやく返事がきた。
■■■■■■■■■■ 様
いつもエキサイトブログをご利用いただきまして誠にありがとうございます。
エキサイトカスタマーサポート担当:〇〇と申します。ご不便をおかけして申し訳ございません。
現在AmazonのAPIの仕様変更によりライフログ機能が正常に動作しなくなっております。
調査に時間がかかってしまったこと、また、大幅な改修が必要な為今しばらくお待ちいただけますようお願い申し上げます。本件に関しましては、お問い合わせにお手数をおかけいたしましたことをお詫び申し上げます。
ご案内の内容について、ご不明な点がございましたら、詳細をお書き添えのうえ、本メールへご返信ください。今後ともエキサイトブログをよろしくお願いいたします。エキサイトブログAmazonのAPIの仕様変更って、かなり前だったと思う。エキサイトのライフログが使えるか使えないかは、アフェリエイトする人たちも特に困らないからか、あまりクレームが来ていないのか、そのままだった模様。とりあえず、いつまでにトラブルシュートしてもらえるか分からないので、それは確認しようと思う。
追記ー本日、2020/06/16 無事にライフログが検索して貼り付けられるように復帰していた。ありがたいので、それを使って体裁を修正した。 ケルン・コンサート/キース・ジャレット
Keith Jarrettは、マイルス・デイヴィスのバンドに参加するなど、王道のジャズピアニストの経歴でありながら、彼の全盛期においては結構クラシック音楽ファンも多かったという印象。彼の〇〇コンサートシリーズは、譜面なし、ぶっつけ本番の即興(Total Improvisation)によるピアノ演奏で、そのスタイルから醸し出される音色は繊細でかつ、かつてのクラシックの即興演奏はこんなスリリングなものじゃなかったのかてなことをどれも思わせるような作品群。踏み鳴らす足音や唸り声なども混じりながらの、独特の彼の世界だ。
その試みは、先にブレーメン・ローザンヌで行われた演奏の三枚組LP(CDでは2枚組)『ソロコンサート(Solo Concerts: Bremen & Lusanne)』というアルバムで大きな評価を受けた。しかし、彼の来日時、彼のソロピアノを聴こうと集まった圧倒的な日本の音楽ファンによる動員人数を確定的なものにしたのは、なんと言ってもその次の『The Köln Concert』だと思う。 まあ音楽は好みだし、ウインダムヒルレコーズ全盛の頃にジョージ・ウインストンが売れていた時、私の知る音楽ファンの教授は、「何、このキース・クレイダーマンみたいなのは?!(はい、Keith JarrettとRichard Claydermanを合わせた造語ですね)」みたいに言ったりしたので、万人受けして聴きやすい音楽を、ちょっと斜めに見たくなる人もいるっていうのはあるのだけれど。
ケルン・コンサートキース・ジャレット/ユニバーサル ミュージック😸😸😸😸
彼のピアノがツボにハマるような人は、初めて試聴する出だしで鳥肌が立つかもしれない。彼のタッチは柔らかいだけではなく、本当に音色が美しい(とオケの先輩が言っていました)。即興演奏で二度と同じフレーズが出てこないということでは完成度はとても高い。特に最後の小品とも呼べる長さのpart II Cが大好きなファンも多く、これだけ検索すると完コピしてこれに挑戦されてるピアニストは結構おられる。ちなみに、最初のLPからのCDに移行する時に出された『ケルンコンサート』はこの肝心のpart II Cが入ってなかったということで、割とファンにはショックを与えた。CD収録時間のスペックから考えると、いっちゃん最初はどうも半端なフォーマットがあったようだが、その後、スペック上入らないわけはなくてどうしてそうなったのか、現時点で調べてもよくわからない。現行のCD版はもちろんLP同様part II Cは収録されているが、間違って入っていないものが中古市場で見つかれば、それは誰かが知らずに手に入れて、part II Cが入ってないと泣いた、初期のCDだと思う。
この後、日本での圧倒的な評価とコンサートの成功により日本贔屓になったのは当時のミュージシャンでも少なくなかったわけだが、彼も御多分に洩れずそういうことになり、北海道から福岡までの7都市を周り、その演奏は『サンベアコンサート(Sun Bear Concerts)』という当時LP10枚組という弩級の作品群となった。ちなみにアルバムジャケットには、英文のタイトルとアーティスト表記があるが、ど真ん中にカタカナで『サンベア・コンサート』と銘打ってある。フォントではなく手書きだ。日本の人たちの為に、だろうな、これは。
サンベア・コンサートキース・ジャレット/ユニバーサル ミュージック😸😸😸😸
ちなみに"Sun Bear"とは、北海道講演のオフの時間に、当時の札幌の動物園に彼が行った時、ヒグマの獣舎の前で、「この熊なんて呼ぶの?」って聞いたところ、随行した日本人スタッフが羆を日熊だと思ってか"Sun Bear"と訳してしまったという逸話からだという話。まあ本来の英語名"Brown bear"だったら、全然面白くないわけで、これはやっぱりそう訳した人が、羆の英語名なんぞ知らなかったことは素晴らしかったわけで、正解だったと思う。ものすごくイメージが膨らむ『太陽熊』最高!
追記ー調べたのに書き忘れていたけど、'sun bear'と言えば、実はマレーグマのことなんだよね。キースが見ていたのは、確かに羆だったはずなのだが、ひょっとして異聞が伝わった可能性もある。マレーグマ・コンサートってのもちょっと微妙な段。マレー熊、可愛いけど。
ご当地キャラの時代はそのあと数十年後だったわけだが、くまモン以前に太陽グマ作られてればどうだったろう。北海道には、ヒグマより恐ろしくて子供が泣き喚く「メロン熊」がいるけど。
最近は、貧相な日本家屋においても、音を出す方が気を使ったり防音防衛をするようになって、あまり悲惨なニュースは聞かないが、ピアノの音が煩いからと人殺しだって出た時代もあったわけだが、オーディオ機器から流れる音量は、状況気分に合わせて調整できるわけで、とりあえず我が家では大音量は諦めて、ミニスピーカーシステムで楽しんでいる。チコはよく眠ってくれている。
とりあえず、ジャズ、クラシックピアノを引ける人にとっては挑戦しがいのある即興演奏なので、一つKeith本人のものではなく、Youtubeで見つけた標準的なものを貼っておきます。このレベルで弾きこなせれるピアノの演奏能力があって、このpart II Cが弾けたら気持ち良いだろうなって思う。
Friday Night in San Francisco - Live/ アル・ディ・メオラ,ジョン・マクラフリン,パコ・デ・ルシア
「スーパー・ギター・トリオ・ライヴ!」 なんて、邦題タイトルを付けられて、こちらも即興演奏的な成分がかなりある、アコースティックギターの神と呼ばれた三人衆のライブアルバムである。それぞれが伝説みたいなギタリストなわけで、その三人の合奏っていうとなんか器楽演奏会みたいだが、ともかくスリリングな調べはもちろんアンプラグドによるギター職人演奏。このシリーズでもご紹介した、Chick Coreaのバンド、"Return to Forever"にも参加していたAl Di Meolaと、ヒンドゥー教に改宗した英国人John McLaughlin(当時インド音楽に傾倒したアーティストではよく聞いた話)、そして、超絶早引きでデビューアルバムはあらゆるジャンルのギターファンを驚嘆させたフラメンコギターの革新者、スペイン出身のPaco de Lucíaが世のギタリストファンを驚かせた圧巻ライブ。
ちなみに実は『スーパーギタートリオ』というのは、最初はこれまたジャズ、ロック、クラシックの融合を高い次元で行ったフュージョンギタリストであるLarry CoryellにJohn McLaughlin、John McLaughlinの二人を合わせた三人だった。
だから、途中からLarry Coryellが抜けてAl Di Meolaが入った形になってからのライブということになる。そうなのだ、超絶アコースティックギタリストは実は、話として納まりの良い?四人衆だったのだ!(別に「最弱の人」とかいません)。
ちょっと激しいスパニッシュギター風の調べもあるけど、やはりアコースティックなので、そのあたりはソフトかもしれない。まあ音量次第だが、チコはよく眠っている。
フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ~スーパー・ギター・トリオ・ライヴ!アル・ディ・メオラ,ジョン・マクラフリン,パコ・デ・ルシア/SMJ😸😸😸
三人のどれも個別にファンがいるくらいのスーパーギタリストだけれど、とりあえず、チコがよく眠っていたAl Di Meolaのアルバムをついでに貼っておきます。この人、最初のアルバムとかはともかく速弾きだけのキワモノっぽいところで話題になったのだけれど、スーパーギタートリオライブを経て、ラリー・コルエルの代わりを務めるうちに気が付いたら、巨匠になってた印象。
ちなみにJohn McLaughlinは、老成期ともいえる現在、インド・ヒンドゥー教は完全に彼のソウルとなったようで、ヒンドゥー音楽のアーティストたちとの共演も自然なスタイルとなっていた。
カストロ・マリンパコ・デ・ルシア/マーキュリー・ミュージックエンタテインメント😸😸😸😸
Al Di Meolaの『カストロマリン』はもっとソフトアンドメローな雰囲気があり、気が付いたら寝入ったりする音楽には、こちらの方が良いかも。退屈という意味ではないですが、上記ライブはあまりにもスリリングなので。
セブンス・ソジャーン/ムーディ・ブルース
Moody Bluesは、Led ZeppelinのJimmy Pageが「本当にプログレッシブロックバンドは、Pink FloydとMoody Bluesだけだ」と言ったとかいう伝聞が伝わっているのも、もはや伝説の世界か。年老いたJimmy Pageは私にはドクター・中松と区別がつき難かったりする。時は残酷だ。
このプログレの大御所。ジョジョで有名なスタンドとなって、その名前は下の世代にも刻まれた。それもあっという間に消えていくか、今は。
数々のヒットアルバムをチャートに送り出した彼らだが、ダントツ全米1位になったのは、このアルバムと『ボイジャー - 天海冥』だけである。でも意外と、彼らのアルバム紹介では、他のアルバムが紹介されて、出てこなかったりする。
ハイテンポの激しい曲は少ない、Justin Haywardのボーカルもメロトロンの調べも、チコ向きかもしれない。メロトロンって、機械的なサンプリングされたテープに記録された音源が、対応キーボードを押すと流れるという、鍵盤楽器の演奏者により、弦楽器、管楽器などの音を奏でることを可能とした、電子合成音楽器以前のテクノロジーなのだが、それが今のどんな音でも出せるデジタルサンプリング技術による音と違って、独特の歪み方をしている。それが、むしろ、ああメロトロンの音だってわかって、心地よかったりする。チコもよく眠っているのだ。
セヴンス・ソジャーン+4(紙ジャケット仕様)ムーディー・ブルース/ユニバーサル ミュージック😸😸😸
彼らのベストアルバムは、活動期間が長いので、ファンは、選ぶのが難しい。最初は、ディズニー映画音楽に着想を得た、「サテンの夜」というアルバムが大ヒットした。それから60年代70年代とそれぞれのロックを吸収しつつも独自のサウンドを作り続けてきた。ベストアルバムは簡単には選べないけれど、好きなアルバムと言われたら、これ。
無論、一曲目から大好きだのだが、Justin Haywardが美しく歌い上げる二曲目は、いつ聴いても涙しそうになる。あまりこの動画の風景には影響されず、見ずに自分のイメージを膨らませた方がいいかも。オケを引き連れたライブ版映像もあるのだけれど、やはり音の完成度の高いオリジナルを。
このシリーズではやらなかったのだけれど、ちょっと、歌詞をつけてみる。
I've had dreams enough for one
And I've got love enough for three
I have my hopes to comfort me
I've got my new horizons out to sea
(CHORUS)
But I'm never gonna lose your precious gift
It will always be that way
And I know I'm gonna find my own peace of mind
Someday, someway.
Where is this place that we have found
Nobody knows where we are bound
I long to hear, I need to see
Cos' I've shed tears too many for me.
(CHORUS)
On the wind, soaring free,
Spread your wings, I'm beginning to see
Out of mind, far from view
Beyond the reach, of the nightmare come true.
(下手糞な訳詞をつけておきます。)
私1人が持つには十分な夢を抱いてきた
そして私にとって3人分を満たすほどの愛を得てきた
私の望みが私自身を癒してくれるようにしてきたんだ
そして、私は海の彼方に新しい水平線を得た
でもあなたからの大切な贈り物を決して失いたくないんだ
それは常にそのままでいて欲しいんだ
それが私自身の心の平和を見つけていくと知っているから
いつの日か
私たちが見つけたこの場所はいったいどこだろう
私たちが縛られている場所がどこか誰も知らない
私は耳を澄まし、目にしようと思う
そうでなくては私自身のためにたくさんの涙を流してきたんだから
でもあなたからの大切な贈り物を決して失いたくないんだ
それは常にそのままであって欲しいんだ
それが私自身の心の平和を見つけていくと知っているから
いつの日か…
自由に舞い上がる風に乗って
あなたの翼を広げなさい
僕は見るだろう
視界は遠ざかり 心からを自由にして
悪夢も届かない遥か彼方の世界へ
(New Horizon)
Con Todo El Mundo /Khruangbin クルアンビン
このユニット、活動は、結構以前からだったのだけれど、日本でも2019年のフジロックフェスに出たことから、かなり注目を集めるようになった。その名もクルアンビン。その成り立ちは、テキサス州ヒューストンの教会ゴスペルバンドでギターを弾いていたマーク・スピアと同様にそこでドラムを叩いていたドナルド・ジョンソンの二人に、スピアが友人を通じて知り合った中東建築とアフガニスタン音楽を勉強中だったローラ・リーにベースを教えて、不思議な男女三人のユニットが完成した。
エスニックではなく、多様な成分が入っているけど無国籍とでもいうべきか。スピアがベンチャーズ的テケテケサウンド系の音のギターを駆使し、ローラのユニークなベースと、あまりにも現代的で隙のないDJ・ジョンソンのドラムが音をまとめあげる。本当、よくこんなバンド作ったなっていう感じの三人。
ジャンルとしてはサイケデリア、ソウル、ファンク、インストゥルメンタルロックとなっているけど、彼らはカテゴライズを嫌うようだ。
基本インストルメンタルバンドだったのだけれど、他のアーティストと共同で活動した作品は、ボーカルが入ってるし、ローラ・リーがムーディなスキャットを入れたり、最近はボーカル入りと言ってよい曲も増えているので、単純なインストルメンタルロックだけではなかったりする。
新コロナウイルスの緊急事態宣言前ギリギリに作られた、'So We Won't Forget'のミュージックビデオは、なんど桜シーズン目前の栃木県烏山で撮影された模様。本当、不思議なサウンドとビデオ。日本限定のアルバムもあって、日本との関係も決して小さくない。アメリカの音楽シーンは、こういうバンドのニッチは簡単には広がらないから、寧ろ戦略としては多様なリスナーに対する懐が広くてかつ展開によっては影響が小さくない日本の音楽シーンから羽ばたいたバンドは少なくなかった。QueenとかJapanとか。日本の経済的な立ち位置が落ちていく今はどうなのだろうと思ったりしているけど、海外アーティストが、何しろ多様で歴史がある日本の音楽ファンのことを思ってくれているのは、いろいろな場面で感じることが多い。
目下、日本の音楽シーンの中では、かなり注目のバンドである故、「クルアンビン」で検索すれば、プロの音楽ジャーナリストの解説がいろいろ読めるので、そちらにお任せする。ローラ・リーがあまりにも不思議な存在感のあるセクシーな成り立ちで、彼女への注目度も高く、バンド全体のイメージへの貢献は大きいだろう。
「飛行エンジン」、または「飛行機」という意味のグループ名がタイ語であるというところも、テキサスという出身地を並べてみるととても結びつかないこと自体がこれまたユニーク。
「先生!世の中には、いろんな人がいます!」てな感じで叫びたくなるようなバンドだ。
Con Todo El Mundo [解説・ボーナストラック1曲収録 / 紙ジャケット仕様 / 国内盤] (BRC607)Khruangbin,クルアンビン/BEAT RECORDS / Night Time Stories😸😸😸😸
湖を渡る風 ~オンド・マルトノの幻想的世界 / 原田節
オンドマルトノっていう、聞きなれない人は聞いたことがないであろう(どっかの話法)楽器の第一人者。実はクラシック音楽の系譜の中で現代音楽に連結する、オリヴィエ・メシアンというクラシック音楽帝国の最後の大物の作り上げた荘厳なトゥーランガリラ交響曲には、このアナログな電子楽器のパートが存在するし、パリ国立高等音楽院には、オンド・マルトノ科というのがあって、原田氏はそこを主席で卒業された、何度も書くけど第一人者。
ちなみにメシアンは鳥類学者でもあって、多くの鳥のさえずりを採譜して残している。それにインスピレーションを受けて作られたクロウタドリの曲ーLe Merle Noir ('The Blackbird')なんかもある。残念ながらというかやっぱり現代音楽は現代音楽で、猫の快眠方向とは多少違う気がする。少し、不安になる。人間のほうが。
オンドマルトノはテルミン類似の電子音を発生するが、オルガン型キーボードがあるけれど、それを操作もできるが、その手前にあるスイッチを操作するそうほうもある。凝った高級オーディオのような見栄えの複数のユニットに分かれるかなり大掛かりな楽器だ。分かりやすい原田氏が登場する解説がYoutubeにあるので、そちらを見て聞いていただいた方が速いだろう。どちらかというと、楽器が不可思議すぎてまず解説からだ、みたいな動画が割とたくさんある。演奏者は、思いの他おられる印象。
グラスハーブのようで繊細だが、寧ろ、テルミンのような音階、音量のゆらぎを使った演奏というよりは、もう少し現代シンセサイザー的キーボード演奏のようにも感じる。なに、これ、ミニモーグ?(初期のシンセ製品)って思ったりする。
チコのような猫に快眠してもらおうと思ったら、あまり現代音楽に振ったような選曲のものは止めた方が良くて、もちろんそちらはオンドマルトノの可能性を引き出せるような演奏なのだけれど、メンタルが逆立つようなものではなく、もっとオーソドックスに演奏されているようなアルバムが良いかと。
エキサイトのもう一つの欠点は、一度ライフログに登録したものは、二度目の登録ができないので、過去登録の中から探さないといけないのだが、登録済みのライフログの検索機能がないこと。しょうがないので、原田さんの別のアルバムを貼っておく。
In the Garnet Garden原田節/ビクターエンタテインメント😺😺😺😺
湖を渡る風 ~オンド・マルトノの幻想的世界 / 原田節
Fantasias for Theremin & Strin / Eyck, Carolina
同じ不思議アナログ電子楽器である、テルミンの方はもっと肉声に近いなって思うことがある。『大人の科学』雑誌のおまけではなく、やはりプロ用の良いなって思うのと、演奏者の表現によるのだけれど。参考というか、こちらもお気に入りで、動画の奏者はCarolina Eyck、彼女の選曲は循環音楽的な表現が多いのだけれど、これなど途中でテルミンの音か彼女の声か分からなくなる凄い演奏。プログレだよね(異論は認めます。
まどろんで聴いていたらまるで夢の中のよう。チコは多分そういうことはあまり気にしないで寝ている(と思う。
Fantasias for Theremin & StrinEyck, Carolina/Butterscotch😸😸😸😸😸
HIROKO TANIYAMA 45th シングルコレクション/谷山浩子
若干、J-POP成分が足らんなあと思ったので、谷山浩子さんを最後に加えました。彼女は昨年、夫君を亡くされていたというのを本人のツイートで知った。別に家族でも親戚でも何でもないのだが、古くからのファンとしては、ちょっといろいろ考えるものがあった。
HIROKO TANIYAMA 45th シングルコレクション(Blu-spec CD2)谷山浩子/ヤマハミュージックコミュニケーションズ😸😸😸
まあ、このブログの正確ならこっちのデビューアルバムなんだろうけど。もちろんプログレッシブロックである。だってWikipediaにもそう書いてあるのだから。
薬のCMに使われたことで、世代の上の方では多くの人が知っている、彼女の世界が伝わってくる佳曲も。このような曲、彼女以外誰も作れない気がしている。
彼女の曲が猫と相性が悪いはずもなく。子守歌だよね。
ねこの森には帰れない (紙ジャケット仕様)谷山浩子/ヤマハミュージックコミュニケーションズ😸😸😸😸
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チコにお昼寝時流して良いと許可をもらった曲シリーズ #5
http://complexcat.exblog.jp/30023129/
2020-04-26T17:37:00+09:00
2020-06-17T09:04:37+09:00
2020-04-26T17:37:09+09:00
complex_cat
Incoherent Music Box
このシリーズも、チコの様子を見ながら視聴を楽しんで、過去のCD遺産と今時の曲を探してきて楽しむ音楽ファンに戻っている。チープな中古オーディオマニア的な遊びもできて、コロナウイルス禍の嵐の吹き荒れる中、なるべく家に閉じこもっていなければならないという現在の状況の精神安定剤にもなっている。
実は、チコが日向ぼっこしたいというのに息子と付き合いながらFM外部アンテナ繋ぐ。エアコンホールから出した同軸にアナロジ放送時の廃棄 TVアンテナ繋ぐ。周波数特性から指向性が逆転するはずなのでこれでいいかな?難受信だったのが、すげー綺麗にFMチューナー入った。しかし、喜んだのも束の間、音量を上げると、やっぱりかなりノイズが乗っていることが分かって、ああ、やっぱり難受信区域なんだなって思った。まあ、FM音源をチコの昼寝前提の音量で流し、しかも吸音材すら入ってないYAMAHAのNS-10MMという音域の狭いサブスピーカーだけで鳴らしている限りは、全く問題にならない。これがちょっと安価だが再生音質とレンジが割とまともなONKYOのX-N7XX系の系譜でそれなりの音量で鳴らすのは、アンテナを新調し、さらに屋上に移動させないとちょっときついのであった。
本当にここは不思議な位置関係から、FM放送については難受信区域になっている。エアポケット的で、玄関から出て20m移動すればカーラジオも普通に入るのだが。今時ネットラジオもあるのに、電波受信にこだわるのは意味があって、FM放送は、災害時、ネットが使えない時などの情報収集で使える場合が多い。もちろんFM送信インフラがダウンしていないことは前提ではある。ネットダウン時、リスクヘッジになるのではと思う。ワンセグTVも便利だが、特に作業しながらでも情報が収集できるようにTVよりも、それこそTVの歴史よりも長きにわたって工夫されてきている点は重要だ。
これで、CDコレクションとYoutubeなどのネット音源、さらにはFM音源と、全部AVアンプから出力できるようになった。なんか思いついたように、中古スピーカー、CDデッキ、AVアンプと中古オーディオを揃えておいてよかったなって思う次第だ。実は今、カセットデッキが欲しいが、そもそもラックにすでにスペースがないのと、Nakamichi、Akai、TEAKなどのカセットデッキの名機は、修理不能な個体であっても中古としてはかなり高額で取引されていてちょっと手が出ない。ミュージック・カセットテープがなんか復活しているという話を聞いて、なんとなくわかる気もしている。MDなんてあだ花で、セルCDなども市場縮小で苦戦し、ネットに接続すれば湯水のようになんでも聴き放題という流れでは、音楽視聴って結構面白く無くなってくるのかもしれない。 YoutubeだってSpotifyだって、かつての記憶を辿って検索して見つけた嬉しさみたいなもの、そこからが音楽視聴の醍醐味なのかもしれない。
映像は、ずっと観ていないといけないし、情報処理量が多い分、疲れるし、飽きるのも早くなるのは小さな子供育てる経験を持つと思い知らされる。彼らの繰り返し視聴耐性は、時間が違う。 それ以前に、『風の谷のナウシカ』とか『カリオストロの城』とかビデオデッキがこの世の中に溢れ始め、仲間が集まって何度も視聴大会がなされた時に感じたが、世の中には、信じられない視聴回数を重ねても幼児並みの繰り返し視聴耐性のある大きなお友達がする。あれはやはり一種の特殊能力かどっかが壊れてるのだろうなっていうことに気がついたりした。でも一般人は無理だ。どれほど大好きなタイトル、コンテンツでも本気で吐き気がしてきたりする。
ところが、エキサイトブログのライフログ機能が動かなくなってしまっているので、問題解消のためのリクエストを週末に出したけれど、回答待ちのまま放置。しょうがないので、タイトル/アーティストとリンクを貼ることにした。一つ前のエントリでも気が付いたが、Youtubeの動画検索もダメになっている。そちらの方は、貼り付けるスクリプトがYoutube側で提示されるので困らないのだが結構厄介。
さて、曲というかアーティスト紹介だけれど、マドレデウスは、ポルトガルリスボンの伝統音楽ファド(”イタリアにカンツォーネ、フランスにシャンソン、アルゼンチンにタンゴ、ブラジルにサンバがあるように、ポルトガルにはファドがある。(Wikipediaより)")をベースにしたバンドだが、ワールドミュージックを様々に昇華した音楽活動を行うアーティスト、ユニットが百花繚乱だった1990年代、ホンダアコードのCMに使われたこともあって、日本でもかなり知名度が上がった。1990年代には、相当来日コンサートを行っている。 最初のボーカリスト、Tereza Salgueiroの圧倒的な歌唱能力と憂いを帯びたそのたたずまいに魅了された人は少なくなかった。現在の2代目のボーカリスト、Beatriz Nunesも同質の伝統的な歌唱能力持つ、優れた歌い手。なんとなく奄美島唄みたいな、全員個性はあって違うけど、間違いなく誰が歌っても同じ唱法を身につけているの違和感がないっていうのが、伝統音楽ベースのバンドならではなのかもしれない。その意味では、以前ご紹介したベルギーのトリップポップ/ロックのHooverphonicとは違うのだなって思う。ソングライティングと演奏者は同じだけど、毎回ボーカリストが変更されるたびに、実験的な何かを感じる。まあ、あそこも商業的にもバンドの評価を確立させた時のボーカリスト、Geike Arnaertの頃の印象が強力だと思う。 Tereza Salgueiroは、その後ボーカリスト、俳優としてもメジャーデビューして、離脱後の彼女のソロアルバムも3枚ほど、どれもとても評価は高い。バンドは現在も活動中だけれど、あの時代のTerezaに逢いたいという人はそちらもおすすめ。
クラシカルプログレのRenaissanceやKarnataka(このバンドを私は勝手にプログレにカテゴライズしていたが、英語版Wikipediaでもそういうカテゴリーだったことを今知って驚く)なども、初代のボーカリストの存在が大きすぎて、ボーカリストの後継者選びにはかなり苦労している印象。 海に向かって、張り詰めた声が通っていく様な楽曲や、街角の伝統音楽の様な小品集などスタイルは全て、マドレデウスだなって思うけれど、多様。 若干、緊張を強いられる曲が多いけれど、岩合さんの『世界ネコあるき』的にポルトガルの街頭ファド演奏の横で、猫がまったり昼寝をするみたいな、雰囲気でどうよってな感じで、チコには許してもらった。オーケストラかなりついているけど。
Original Album Series - Madredeus by Madredeus (2014-06-10)Madredeus/original album series😺😺😺😺😺
CsnCrosby、Stills & Nash/Atlantic / Wea😺😺😺
ウェストコーストサウンドとカテゴライズされたロックの巨人ともいえるバンド。まあ、ここで紹介するのは、年代的にもかなり古いものも混じるので、ならば伝説化しててもおかしくないのだけれど、本当に存在としては伝説で巨人。そしてこれは全盛期ではなく、再結成アルバム。タイトルもそのままCSN。
ウエストコーストロック方面ではEaglesも既にレジェンドだが、彼らが現れる前の伝説。これに現在でもチラチラ名前が出てくるニール・ヤングが加わって、CSN&Yというバンド名でも同時的に活動していた。まあ、『デジャ・ヴ』は、そのバンドの代表作ではあった。
各自の存在が大きすぎたからみたいな説明もあったけれど真意はどうだかわからない。全員の名前を並べただけのグループ名みたいなのは1970年代でも、割と珍しいと思うが、Emerson, Lake & Palmerとか。二人だとそのまんまっていうのは結構あった。Simon & Garfunkelとかジョイント以来、サザンの桑田佳祐氏を高く評価していたHall & John OatesとかStarsky and Hutchとかタイ&バニとか(違う。
三人の個性がぶつかり合うみたいな話は、普通にあるけど、彼らの十八番である多重コーラスの楽しそうな感じを聞くと、まあ、方向性が一致していたから長く続けてこられたんだろうなって思う。久しぶりの再結成アルバムだったこれも、ズレはないなっていう気がする。彼は、アクティビストでもあるし、写真家でもあって、有名なラボも持っているし、その収益をアート関連ミュージーアムに寄付をしたりしている。私の写真の師匠の一人が彼とファインアートフォトの関係で一時期やりとりがあった。
このアルバム、ファンにとっては佳曲が多いが、特に難解かつ強い社会へのメッセージを含む曲はグラハム・ナッシュの作品。ネットに、この暗喩に満ちた楽曲が上がっているのには、結構驚いたが、明るいウエストコーストサウンドの中で、この曲を選択するのは、かなりのマニアだと思うが、案外そうかもしれない。Beatlesの楽曲で一番好きなのは、'A Day in the Life'か 'I am the Walrus'だみたいなファンは結構居たりするのと似ているかもしれない。
Before I ForgetLord, Jon/EMI International😺😺😺😺
ジョンロードおじさんは(と呼んでみたりしてみる)、Deep PurpleやWhite Snakeと言ったハードロックのレジェンドとなるグループのキーボード奏者、ミュージックコンポーザーだったわけで、8年前に故人となっている。このアルバムは、彼の幅広い音楽の芸中の薬籠を開示したようなアルバム。リリックで情熱的な女性ボーカルもフューチャーしている。二人の女性ボーカルには、Pink Floydのスキャットボーカルなどで有名になった、Sam Brownとさらにそのお母さんでもある、Vicki Brownがフューチャーされている。当時、あのハードロックキーボード奏者がみたいなイメージしか持っていなかったロック少年たちはど肝を抜かれ、ジャズ系の人からも話題にされるなど、彼の音楽というものの深みを知る名盤と言えると思う。 あーDeep Purpleやーってかつてのバンドを抱負とさせるキーボードが肉薄する曲もあるけど、ともかくチコ的にも大丈夫だった。
ケルティック・ウーマンの中で、最も売れたボーカリストではないかと思っているHayley Westenra。北京オリンピックの前夜祭では、『涙そうそう』の英語バージョンなども披露していた、ほんまになんでも歌えるし、歌うシンガーだが、Kate Bushの代表曲を、見事に歌いこなしていて、この時のピアノ奏者がSir John Lordおじさんだったので、やはり流石であるなと思った。
Kate Bushよりも彼女の声の方が、メンタルには直撃しない分、チコでも聞きやすかなと思う。
Jon Anderson & Vangelis / Page of Life
ページ・オブ・ライフジョン&ヴァンゲリス/BMG JAPAN😺😺😺😺
Symphonic Music of YesBruford, Bill,Jon Anderson,Steve Howe,David Palmer,London PhilharmonicOrchestra/RCA😺😺😺
プログレッシブロックの四人衆(あと三人衆は好きなバンドを入れてください)の一つ、偉大なるバンド、YES。その関連のちょっと変化球。
前者は、まあ、一番、いろいろ活動していたJon Andersonが中心になって作ったアルバム。稀有なハイトーンボイスのボーカリストが歌い上げるリリカルなバラードいくつか入っている。コンビとしてのVangelisも伝説化したキーボード奏者、ミュージックコンポーザーだが、このアルバムはほとんどJonのアルバムだ。CDは廃盤になったままで、芸術的損失とまでレヴューで書かれている。Spotifyで検索するとちゃんと入っているので安心だ。この曲なんぞ本当に泣ける。
後者は、YESのヒット曲をクラシック音楽アレンジを強くして、編成からやり直した楽曲集。このシリーズで紹介したAlan Parsonsもレコーディングエンジニアとして参加していて、ジャケットデザインもヒプノシス、キーフと並び、多くのプログレッシブ・ロック・アルバムのアート・ワークを担当、YESのほとんどのアルバムジャケットデザインはこの人というWilliam Roger Deanで、まあ鉄壁だ。
とりあえず、今回のクラシック成分として。オリジナルは、かなりしんどいかなと思ったが、このアルバムについては、チコが爆睡しているのは確認しているので、保証できる。
息子たちはジョジョのアニメのおかげで、プログレッシブロックについては、基礎知識を身に着ける機会があったので、1曲目からなじみのある者だったりする。
ロンリーハートのヒットは、イエスが商業的に落ち込んだ時の起死回生どころか最大のヒットとなった。ポップロックヒット路線には大衆迎合みたいな批判もあったけど、中森明菜の曲の間奏にコピペ導入されたり、日本での洋楽ととしてもヒットして、トップに君臨した。。
さて、クラシック、民族音楽、プログレ、ロックとなるべく混ぜて曲紹介をしようと思っていて、ちょっと邦楽成分が足らないなと思ったので、最後に、この辺りを。自分の幼年期の記憶を頼りに、探し回って見つけた。音源はCDではないのはちょっとまずいか。この辺、懐かTVソングCDで、手に入らないかなと思ったりする。チコもなっちも爆睡なので、当時もスプライトの宣伝みたいって言われてたかどうか定かではないが、かつての清涼飲料水イメージのとても気持ちよく眠れる曲のような気がする。
なぜこれが気になったというと、「坂口安吾の『安吾捕物帖』を原作とした、明治時代舞台の時代劇推理テレビドラマ。朝日放送(ABC)の制作により、TBS系列で1973年10月4日から1974年3月28日まで」のこの小説のドラマ化、ほぼ、半世紀ぶりにNHKでドラマ化された。されたのだが、新型コロナ禍で、放送タイミングが遅延しているとのこと。福士蒼汰(仮面ライダーフォーゼのフォーゼ・如月弦太朗)&内田理央(仮面ライダードライブの霧子)のヒーロー&ヒロインコンビということで、私のフィルターにかかったわけだが、ちょっと期待している。
内田喜郎さん、ここではなかなかのボーカルを聞かせていてるが、劇団ひまわりからジャーニーズという経歴の人。結構、ドラマに歌に活躍していたお人のようだ。若き、関根恵子さんとの映画などもあったりするようだ。年代的におじさんだけどよく分からないや。
15歳のアン・ルイスとのデュエット曲、『東京ナイトー雨の御堂筋/アン・ルイス・ベンチャーズ・ヒットを歌う』は、MP3でAmazonで購入 できたりしているからそちらをどうぞ。チコの視聴許可が下りるかどうかは、確認しておりませんので悪しからず。
アクセスリポートを見ると、私のブログをなぜかStay Homeのこの機会にで読みまくっている人がおられるようで、真剣な話として、過去の稚拙なエントリに目を向けられる方がおられるのは非常に恐ろしいことなので、少し頑張ってエントリを書いて、水増ししないといけないと思っている。
ああ、恐ろしや恐ろしや。
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チコにお昼寝時流して良いと許可をもらった曲シリーズ #4
http://complexcat.exblog.jp/29971073/
2020-03-21T13:22:00+09:00
2020-05-18T23:16:59+09:00
2020-03-21T13:22:00+09:00
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Incoherent Music Box
このシリーズも回を重ねてしまった。元々、音楽ファンを自称していたのだが、私のfavoriteは、多くが古いものばかりで古典化してしまっているものが多いが、下の世代には一周回って発見もあるかも知れないし、古典大いに結構みたいな開き直りもある。あまりそのカテゴリーのエントリを上げてなかったので、いきなり続くのもバランスが悪いかも知れないけど、気にしない。 私のチャリ&オーディオの師匠に、ミニスピーカーで安くて音のいいやつないっすかねぇ?って相談したらONKYOのD-N7XXを勧められた。
ミニコンポのセットスピーカーだが、最終モデルはMDがついているCDレシーバーとセットモデルで、サイズと値段を凌駕する音という製品として、マニアでは割と知られている様だ。バックロードホーン型のバスレフ式で、スリットの様な孔も、当たり前だが、かなり計算されて設計されている。トヨタカローラの様に数が出て、モデルもずっと更新されていて、その分、コストもそれなりに掛けられているという気がしている。
私の手に入れたスピーカーは、最終モデルのユニットに付属しているものではなかったが、ミニスピーカーでの低音としては、先に手に入れた吸音材も入っていないYAMAHA 10MMと違って、最低限ちゃんとしたオーディオスピーカーとして作られている。安いワインの評価みたいなのは実はかなり難しい分野だと思うので、あまりドヤ顔みたいな話はできないのでけれど、低音の出方など、小音量再生を視聴の基本を前提としていても、これで十分と感じるものであった。
チコがひょいと登っていたラックの上部に置いたが、神経質にならなければ直の床置きに比べれば、ブーミーな音が出たりもしないので、これで十分。天井吊りユニット付きのBOSEの中古も割と安いので真面目に考えたが、気に入らなければすぐに移動できる小型ブックシェルフのお気楽さは確かにある。YAMAHAがNSシリーズではじめたホワイトコーンは、その後、各社、伊達ではない様にオーディオ技術と一体化した売りの一つになったが、この製品も同様だ。パッと目でも普通のウーハーユニットと違う様に見えるのは、コーン全体が一体化してドライブするという特殊な構造になっていて、そこも売りの一つだ。ローコストモデルだが、日本のオーディオメーカーが、まだまだ開発の余禄が残っていた時代の遺産の様な製品だ。ハイレゾ仕様前だがDCアンプの波を通り抜けた後だから、これをドライブすることを想定したレシーバー本体の周波数特性は、低域から幅広いものに対応していることも確かなのでそんなに卑下するものではないと思ってる。
このシリーズの冒頭で書いたが、かつてお金のないひねたオーディオ中学生垂涎だったモデルが、相当オークション市場に出回っている。オーディオショップの専用ルームで、うわ、人の声が生々しいって思ったYAMAHAの1000Mとか大した値段ではなくなっている。無論、この世界、天井はないけど、それでもTANNOY Super Red Monitorとか終活価格か?みたいな値段を見ると、置く場所を考えなければ、この際にリベンジしたろか?みたいなことを考えたけど、場所を取らない方向で考えるという前提を崩すのは我慢した。スピーカーは、きちんと音を出してメンテしていれば、楽器みたいなものだから、他の電子機器であるオーティオ製品とは違って、中古も悪くないのだけれど。今時は、「禁煙」仕様は前提になってそうだが。
A Different Kind of..Aurora/Decca😸😸😸😸😸
で、そういう話をしていていきなり今のポップになるのもなんだけれど嵌ったもの、良いものは新しかろうが古かろうが良いと思う。Auroraを観ていて、Kate Bushが彗星の様にデビューした時を思い出す。早い段階で凄まじい才能が開花して煌く様を見るのは楽しい。エレクトロポップの流れも入っている。それにEnyaをもっと今の時代に合わせて融合した様なサウンド。彼女自身、ダーク・フォーク・ポップと自分の音楽を説明しているらしい。彼女のボーカルは何かを想起させる。ホーミーが入っている不思議な歌声。
個人的に彼女を知ったのは、このMassive Attackのヒット曲 'Teardrop'を聴いた時。すごく感銘を受けた。日本のタグ付けで何かわかった様な気になって終わらせる文化だとおそらく、「不思議ちゃん」タグを貼られたりするのかなって思ったりしたけど。
Billie Eilish にしても、日本空は絶対出てこない分野を謳っている才能は、海外のアーティストでないと出会えない。声高に社会の矛盾を批判するのではなく、これこそlyricsの力だなと思う。逆に闇を取り上げることで、光が差し込むみたいな。闇のないところでは光も見えない。邦楽には、興味のない人間からは、乱暴に日本型AKB型商売タグつけられてしまう可能性があっても、進歩していく中で違うものが生まれてくるって思ってる。Baby Metal、Perfume、ともかく若い才能は良い、そう思えるのも年齢が進んだ人間の特権でもある。
コロナウイルス禍の嵐がいつまで吹き荒れるか分からないこの世界で、全分野大変だが、芸能、音楽人も、大変な日々を過ごされてると思う。
スマッシュヒット"Run with the Wolves"は、ニューエイジ的な「月下で狼と疾走」みたいなイメージではなく、かなりリアルな人間関係の歌。フワフワしている人ではないのだ。
彼女自体が猫みたいな女性だが、猫好きは有名で、よく愛猫とのツーショットをInstagramにも上げている様だ。彼女は彼女の猫に自分の歌で歌いかけたりしているかどうかは分からないが、そういうシチュエーションでも違和感がない曲も多い。ノルウェー語ができない私と違って、チコの場合、彼女ともコミュニケーションは普通に可能だと思う。
THE BEST -RED-(regular) by Kalafina (2014-07-16)Kalafina/Sony Japan😸😸😸😸
アニメの歌姫という、実は日本では最もオルタナティブな才能が集中する所から現れ出たボーカルユニットだったわけだが、分野に集う人たちの実力の一片を見た気がした。いつどの辺で本当に実行できるのか行先不透明な東京オリンピックでは、彼女らの歌声で開会式やってくれたら、私は、めちゃくちゃ評価したと思う。どちらにしても解散ということで、むしろ、それはアーティストとしては、普通にあり得る流れなのだろう。
Beatlesの青盤、赤盤のオマージュの様なベスト盤Blue, Redの片方の一枚で、彼女たちのファンの幅広さが分かる一枚。
男性、女性ボーカルを選ばないのがチコのありがたいところで、以前書いた様にエンヤ系、ニューエージ系をも取り込んだアニメーションポップユニットに死角はないのである。
チコに聞かせた場合、あ、毎週TVでやってる人たちね、みたいなことは言わないと思うが、そのまま眠りを妨げられないのは確かだと思う。
エンド・オブ・エイシア坂本龍一+ダンスリー,坂本龍一,Danceries/日本コロムビア😸😸😸😸😸
ダンスリールネサンス合奏団が1982年に坂本龍一とのコラボで発表したアルバム。これで中生古楽器とその作品群が世に知れ渡り、クラシックファンからの評価もあって、商業的にも成功して、CMなどに使われたりする状況になった。この中世の作者不詳の楽曲群の女性ボーカルが気に入ったら、彼らがクレジットの真ん中に入っている『中世トルバドゥール、トルヴェールの愛の歌 暁の歌』なども良いと思う。
基本的に、木陰で吟遊詩人がリュートを爪弾く横で気持ちよーく眠れる様な猫だったら問題ないだろう。チコがそうなのか分からないが、こういう方向の音源は、間違いなく彼の昼寝を妨げないのは確かだ。ここには、そういうのばかり集めるわけにはいかないが最も無難な選択。
怪奇と幻想の物語~エドガー・アラン・ポーの世界アラン・パーソンズ・プロジェクト/ユニバーサル ミュージック😸😸😸😸
BeatlesやPaul McCartney & Wings、Pink Floydなど世界的アーティストのレコーディング・エンジニア、アレンジャー、プロデューサーをやってきていて、まあ、特にプログレに限らないその経歴は、そのままロック界のレジェンドの一人なのだが、自らがアーティストとして立ち上げたユニット、アランパーソンズ・プロジェクトでいきなりプログレの殿堂となったアルバム。
エドガー・アラン・ポーの世界を描くというコンセプトアルバムが最初のデビュー作。トータルなアルバム作りをやってきているので丸ごと1枚が1つの作品みたいなもの。でお、リリカルな佳曲も数多くて個別の楽曲も切り売りできるので、そういう曲ばかり集めたバラード集が出されたりしている。昔からのトータルアルバム丸ごと聞くべしファンには、評判があまり良くなかった様だが、私はありがたいと思った。
TVプロデューサーの中には彼のファンがいるのか、時々しらっと挿入曲に使ったりしているけど、ともかく完成度の高いコンセプトアルバムだらけ。まあ、俗物的なポップ路線にどんどん落ちていったっていうプログレ的な評価もあるのだけれど、そういう意味でも誰も文句が出ないのは、この一作目。クラシックオケの演奏部分も長かったり。ちょっと心拍数上がるけど。
エッセンシャル・アラン・パーソンズ・プロジェクトアラン・パーソンズ・プロジェクト/BMG JAPAN Inc.😸😸😸😸
NHKの「MTKスーパーライブ(天才てれびくん)」で邦文歌詞をつけて歌われた、この曲をリアルタイムに聴いた人もいたかも知れない。
これも彼の作品だ。
多分、一番商業的なポップスとしてヒットした曲は、アニメ映画「くもりときどきミートボール」にも使われた、'Eye in the Sky'じゃないかと思う。プログレ的なドラマティックな展開から、美しいボーカルを前面に打ち出した楽曲の構成になっている。
イスラエルの歌手であるNoaがしっとり歌ったカバーが存在して彼女の代表的ヒットソングになったが、元はと言えばプログレのレジェンドの一人の楽曲というわけだ。YMOより前に時計の様に正確に刻まれるドラムアレンジを多用する楽曲の数々が、サンプリングの黎明期以前に、彼の手によって生み出された。
音量を少し絞る必要があるが、静と動の動の部分もチコは気にしていない様だ。
Norman Fucking Rockwell!Lana Del Rey/Universal😸😸😸😸
ラナちゃーんといえば、『コナン』だが、こっちのラナは、ナンシー・シナトラ・ギャングバージョン、サッドコアなどのキーワードで表されるアメリカンドリームポップスアーティスト。映画『マレフィセント』のタイトル曲を謳って、闇を感じさせる様な女性ボーカルが、マッチングしていたけど、アメリカンポップの退廃部門みたいな人。理想的な恋愛や恋人ではなく、クズの彼氏との日々を想起させることにかけては、彼女の右に出るものはないって思ってる。傷から血が噴き出すのをしらっと袖で隠す様な恋歌だなと思う曲が多い気がする。
BBCスタジオライブのパフォーマンスで、私もファンになった。日本には来ていないので、その分、他のメジャーどころほど知られてないけど、間違いなく、アメリカの女性ポップアーティストの一潮流だと思う。流れるものにはカントリー的な現地の演歌世界に通じるものがあるけど、洗練されている。テイラー・スイフトも今やアメリカンポップアイドルの正道だが、本来彼女のテリトリーは、カントリーポップ部門だった。彼女の方は弾けた光に向いていったけれど、ラナは今日も街道レースに明け暮れる馬鹿男を玄関のポーチの前で酒飲みながら待つ、ブルース・スプリングスティーンのRacing in the Streetの女性側の設定みたいな雰囲気を感じる。悲恋やすれ違いを明るく笑い飛ばす様なものではなく、内部に押し隠したものが滲み出る様な感じ。あ、昔の中島みゆきさんだ。
ライブパフォーマンスごとにメイクのせいか、この人の素顔は割と隠されている。その辺りも彼女の歌のリリックに何か通じるところがある。カートコヴァーンの影響を受けた哲学専攻ということで、表現者としては、現在のスタイルは彼女の人生そのものかもと思う。彼女のデビューまでの苦闘は、そのまま業界の性的搾取構造の被害者そのもので、作品のリアリティに引き付けられるファンが多いのも確かなのだが、いろいろ辛い。
影を引きずる様な美女キャラを勝手に投影されやすいのか、2年前に一般男性ストーカーから誘拐されそうになったり、多難な人生を送られている。アルバム出せば、トップチャート入りというヒットメーカーだが、彼女の音楽が変わる時が来るのか、少し気になっている。
チコにとって人の悲しみ苦しみからの表現が、どんな風に聞こえているのか分からないが、でも、彼女の歌はララバイ的にとても優れているという彼の評価だと思う。
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チコにお昼寝時流して良いと許可をもらった曲シリーズ #3
http://complexcat.exblog.jp/29935241/
2020-02-24T13:35:00+09:00
2020-03-10T09:50:17+09:00
2020-02-25T10:26:01+09:00
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Incoherent Music Box
このシリーズも3回目。チコを出汁にして、好き勝手な音楽の趣味を紹介してるようでもあるが、最終的に選択権があるのは彼だ。
The EssentialSarah McLachlan/Sony Legacy🐱🐱🐱🐱
サラ・マクラクランは、カナダのフォークロックシンガー、クラシックの声楽も学んだ彼女の声は、カントリー調にもエンヤ調にも聞こえる稀有なボイスの人。1980年代後半から90年代の、ネオ・フォークロックのスザンヌ・ヴェガやシェリル・クロウなどの女性アーティストの一角となって、彼女と同じカナダ出身のアヴリル・ラヴィーンがカバー曲を歌うなど、時は流れていったが、彼女自体の活動も長い。
デビューアルバム含め、ヒットアルバムは多い。多くの人が聴いたことがある楽曲として、大ヒット映画"Toy Story 2"の"When She Loved Me" (1999)がある。カントリーバラッド調だが、彼女の作品。大事にされていたはずのおもちゃであるジェシーがいきなりガレージショップの露天に段ボール一山として捨てられた悲劇のシーンのバックに流れた曲で、これ見て、おもちゃを捨てられなくなった少年少女は当時、少なくないのではと思ったりする。まあ、あの頃と違って、ガレージセール文化の弱かった日本も、今ではオークションサイトだけではなく、メルカリもあるけどどうなんだろう。
上記アルバムはベスト盤ということで、かなりお買い得品だと思う。アップテンポな歌曲も多いが、スッと流れていく彼女の声は、存在感はあるけど、お昼寝時には決して引っかからない印象。
シークレッツ・オブ・ザ・ビーハイヴデヴィッド・シルヴィアン/EMIミュージック・ジャパン🐱🐱🐱🐱🐱
『戦メリ』と言っても今の時代どれくらい通じるか分からない。もう40年近く前の作品だ。坂本龍一氏とデヴィッド・ボウイとビートたけしが共演した、戦争映画『戦場のメリークリスマス』のメインテーマとなった。このアルバムはそのサウンドトラックとは、直接は関係なく彼の単体のアルバムだが、最後に映画のタイトル曲『禁じられた色彩』が入っている。映画の評価は様々だが、名作だと思うし、楽曲は英国アカデミー賞をもらった。デヴィッド・シルヴィアンはこれ以前にJapanという海外ビジュアル系ロックの走りみたいなバンドのボーカリストで、クイーン同様、当時のロック少女の胸を熱くさせた。今は、この流れから想像できるように、ミュージック・コンポーザーやオルタナティブ・ロックの実践者でもあるが、坂本龍一氏や矢野アッコさんらとのコラボ作品も多い。
心を鎮静化する深い闇の中に佇むようなボイスによる楽曲は、全体夜想曲的で、チコもよく寝ている。チコはお客さんについては男女区別なく歓待する猫だが、彼にとって男性ボーカルは、この手のボイスが良いような気がしている。
ピルグリム+チェンジ・ザ・ワールドエリック・クラプトン/ダブリューイーエー・ジャパン🐱🐱🐱🐱🐱
エリック・クラプトンって誰?って次男に聞かれて、「Beatlesの楽曲(While My Guiter Gently)でギターを弾いてたこともあるギターのレジェンド」って答えた。初期のヒット曲『レイラ』など熱のあるロックの人だが、年齢を経て紳士淑女が正装で集まるようなアンプラグド・コンサートも普通のスタイルになった。
このアルバムは、彼のクリーム時代など、全く知らない人までも虜にしたこれ以前のヒット曲、『チェンジ・ザ・ワールド』と『ティアーズ・イン・ヘヴン』もついてお得だが、クリーム時代からのファンからの評価も高い。
クラプトンは、SMAPとの親交もあって彼らに楽曲を提供したり、かなり日本フリークでもあるが、このアルバムジャケットも、彼のお気に入りの日本のアニメーター貞本義行氏の手による。ジャケットのイメージ通り、ファンを興奮させる熱量のある曲なのに、心は鎮静させる不思議な効果がある(気がする)。ピルグリム=巡礼者のイメージは裏設定なのだろうけど、それを感じさせる楽曲群。
おじさんの落ち着いた声は、チコには良いのだろう。
シベリウス:交響曲第2番、第7番バルビローリ(ジョン)/ワーナーミュージック・ジャパン🐱🐱🐱🐱
バルビローリのシベ2は、ロイヤル・フィル版もあるのだけれど、ファンの評価が高いのは、こっちのハレ管弦楽団版の方。1857年から続く、伝統のオーケストラだが、バルビローリが第二次世界大戦末期の1943年、徴兵でガタガタになっていた楽団を女性演奏者を入れて育て上げることにより、再建した。文字通り彼の手足となった黄金期の作品。Sirの称号を持つ彼のシベリウスでも名盤というのは、知らずに懇意にしていた今はないレコード屋さんで適当に購入していた。クラシックが好きでもほとんど素人の私が、何も考えずに適当に選んでいて名盤が買えているという状況は、そういうお店があったからこそなのだ。
そのお店のオーナー夫婦は、Amazonやネットサービスの襲来のはるか前に、自分たちの商売がもはや音楽シーンにとっての意味や価値が変性していく状況を肌で感じ取って、廃業されていった。私の住む街の音楽喫茶やジャズ喫茶御用達のお店で、地方の音楽ファンには有名だったお店だったのだが、それ故、判断はとても早かった。今考えると、愛した音楽を嫌いにならないようにするためだったのでは?って思っている。
クラシックシンフォニーはダイナミックレンジが広いので、ピアニッシモでボリュームを調整すると、マックスのときには音量が出過ぎて、そっと子守唄にして流すには向かない。逆をやればピアニッシモで音が聞こえなくなる。それでも、やっぱり聴きたい曲はあるので、まあ、音量を途中でいじってチコの様子を見たりする。
クリムゾン・コレクション6&7祈りシング・コウル,キム・ロバートソン/プレム・プロモーション🐱🐱🐱🐱
このニューエイジ系のアルバムは、なんとなく能書きはあまり書きたくないのだが、とりあえず、マントラ風のよくあるパターンのそれではある。
Singh Kaurはキーボード奏者のKim Robertsonとのユニットで、1988年にビルボードニューエイジミュージックのリストに乗った結果、英語版Wikipediaにも乗るレベルでは、かなりの商業的成功と評価がなされているアーティストの一人だ。この人の名前は、彼女がシーク教徒である必然通りの名前で、教徒社会全体で Singh (獅子) という名を付けることになっており、Kaurも彼らがよく副名とするKaur(姫・雌獅子)そのものの名前だ。名前読みも「シング」ではなく「シン」「カウル(カー)」だと思う。
最初はMike Oldfieldの"Incantation(呪文)"やイタリアのPepe Minor(キング&フォノグラムレコードのプログレッシブロックコレクションでかなりの人が知って評価した)みたいな音楽を探していて、見つけたわけだが、当時のニューエイジ系ショップではよく売られていたようだ。それでも波動がなんちゃらとかチャクラがくるくる回ってなんとかとかそういう能書きを付けないと売れない毒にも薬にもならんようなところで、結局は音楽作品たり得ず忘れ去れていくその手の多くの音楽CDの中で、売れていた数少ないアルバムだったと思う。
まあ、元を正せばマントラ(宗教的真言)音楽なので、同じ繰り返しで、"Incantation"みたいなプログレッシブ・ロックの大作叙事詩みたいなのに比べると本気で繰り返しばかりで、曲の長さも中途半端なのだけれど、マントラ的にはこれ繰り返し流せれば良いだけの構成は既に表出している。
今時はヒーリングやニューエイジは、それと紐つけられやすいヴィーガンや環境保護アクティビストの特に過激な人たちへの行為によりそっち方面への風当たりも強い世になって、こういうのがずっと流れていると、引かれる可能性はあるかもしれない。面倒な時代になったなと思うけど、子供や猫のいる部屋のおやすみタイムには使えそうだし、実際、そういうニューエイジ的なものへの変な羨望がない人も、雨だれ音楽として評価して使っている人も少なくない。まあ、好みはあろうが、音楽的に大したことがないと「ヒーリング・ミュージック」を標榜している作品でも、実際にすぐに飽きるのが常だと思う。そういう意味では、その世界で生き残った人だと思う。
AN ACOUSTIC NIGHT AT THEWITHIN TEMPTATION/COLUM🐱🐱🐱🐱
髪振り乱して、ヘッドバンキングの「共鳴」も普通にやっていたシンフォニック・ゴシック・メタルの雄、Within Temptationのオーケストラとアンプラグド的(あくまでパフォーマンスであるので「的」)なライブアルバム。プログレッシブ・ロックにはバラッドとリリシズムの極地みたいな曲が混ぜ込まれるけど、このバンドが長く評価されてきたのは、やはり楽曲の美しさみたいなものがあって、他の類似の人気バンドも、そういう裏技飛び道具みたいな静の名曲を持っているのが常。ライブでホコリが壁に貼りつきそうなパワーと、リリシズムを煮詰めたような旋律の名曲も多く出せることで、評価が確定した部分もある。
ボーカリストのSharon den Adelの突出した歌唱能力や表現力も楽曲の柔軟性においては大きく作用していると思う。彼女の盟友、 元ヘビメタバンドGatheringのボーカル、Anneke van Giersbergenも鉄板のデュオ曲Somewhereで登場する。
アネクの古巣のメタル・バンド、Gatheringも最初はデス声の男性ボーカルだったのが、シンセ・ロックやプログレッシヴ・ロック、オルタナティブ・ロックに路線を変更していった。商業的にも、必然だった部分がある。プログレッシブ・ロック的なニッチは、広くはないけれど、かつてのビッグネームのバンドが消滅、活動休止に至っていった流れにおいて、世代交代的にも、そういった音楽を求める需要に対応できる正式継承者になり得ることに一部は気がついたのではと思ったり。
猫の睡眠を全く邪魔しない毒のないパフォーマンスではないけれど、やはり夜想曲的なものが必要なシーンでは、小音量で、綺麗に鳴らすことが必要ではあるのだが、そういう使い方でチコには許可をもらった。
Air/Pure AirAnneke van Giersbergen(演奏)/Importsundefined
ちなみに、アネクは、あのプログレッシブロックのレジェンドの一人、既に故人となった、John Wettonとのデュエットで、ものすごくリリカルなバラードを歌い上げたりしている。シャロンとの相性は最初は飛び入り的におこなったデュオの観客受けがものすごく良かった結果なのかどうかは分からないが、多くのライブで二人のデュオパフォーマンスは、行われている。彼女のアルバムはチコ向きの本旨とは別なので番外。
洋楽好き、歌唱力に自信のある女性は、ぜひともこのデュエット曲に挑戦していただきたい。ライブ受け良いはず。
Blue Wonder,PowdermilkHooverphonic/Columbia🐱🐱🐱🐱
Hooverphonicはベルギーのトリップホップグループだったのが、もともとソングライティング能力も高く、ジャンルがオルタナティブ、エレクトロニカ、エレクトロポップ・ロックへと広がっていった。これは前中期のヒット作で、あのSarah Brightmanがこの中の"Eden"をカバーしたことで、バンドも曲も一躍有名になった。Sarah Brightmanは、アメリカンプログレのカンサスのフォークロック曲”Dust in the Wind”なども歌っていて、良い曲ならジャンルを問わず、カバー曲にしたりする。
"Eden"、"This Strange Effect" はモトローラの宣伝に使われ、菅野よう子による『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX OST 2の』の「Cyberbird」に"Battersea"をサンプリングで使っていることが知られていて、知る人は知る重要なアーティストと言える。
ボーカリストは歴代女性で、今は6人目、18歳のLuka Cruysberghsが務めている。CD売り上げよりも、配信やSNSサービスに軸足は早い段階から移っていた。
このアルバムは前中期のバンドの人気を支えたGeike Arnaertがボーカルを取っていた時代のヒット作。浮遊感のある、でもメロディがついて離れないきよくが多い。スタジオだけではなく、ライブパフォーマンスも良いバンドとして知られている。ボーカルの人選レベルが高く、歴代歌姫は変わっていったが、いずれも彼女たちのパフォーマンスが素晴らしいということかなと思う。前任の、Noémie Wolfsのボーカルも良かったのだが、活動を継続してくれているのはありがたい。
チコの反応を見ながら、小音量でかすかに聴くのも悪くない気がする。
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